明 細 書 正極活物質およびその製造方法、 非水電解質二次電池用正極、 並びに、 非水電解 質二次電池
<技術分野 >
本発明は、 正極活物質およびその製造方法、 非水電解質二次電池用正極、 並び に、 非水電解質二次電池に関する。
<背景技術 >
リチウム二次電池等の非水電解質二次電池は高いエネルギー密度を示し、 高電 圧であることから小型携帯端末や移動体通信装置などへの電源として広く使用さ れている。 リチウム二次電池用正極活物質には、 リチウムの揷入 ·脱離の繰り返 しによつても結晶構造が安定で、 かつ電気化学的作動容量が大きいことが要求さ れる。
現在、 リチウム二次電池の正極活物質として、 α— N a F e 02構造を有する L i一 C o複合酸化物 (以下、 L i C o 02と略す) が主に使用されているが、 これ は L i C o 02が 4 Vという高い作動電位でリチウムイオンを安定的に吸蔵 '放出 でき、 かつ、 L iイオンの吸蔵 '放出の繰り返しによっても結晶構造が安定に存 在するため、 L i C o 02は高いエネルギー密度を示すと同時に高い充放電サイク ル性能を示す。
し力、しながら、 L i C o 02の構成元素であるコバルトは希少金属であり、価格 が高いため、 L i—N i複合酸化物 (以下、 L i N i 02と略す) を L i C o 02 の代わりに用いる検討が数多くなされている。 L i N i 02も L i C o 02と同様 の a— N a F e 02構造を有し、作動電位幅も近いことから、高い電気化学的性能 力 S期待される Ohzuku, 0; Ueda, A;Nagayaraa, M. Electrochemistry and Structural Chemistry of LiNiO。 (R3/m) for 4 Volt Secondary Lithium Cells. J. Electrochem. Soc. vol. 140, no. 7, 1993, p. 1862- 1870には、 粉末エックス線回折法による L i引き抜き量と結晶格子との関係に関する検討が報告されている。 これによれば
、 充電容量が 20 OmA h/gまでは正極からの L iの引き抜きによっても層間 隔が安定に保持されることを報告している。 しかしながら、 実際にはこのような 深度で充放電を繰り返すと急激に放電容量が低下するといつた問題があった。
この問題を解決する手段として、 L i N i 02構造の N iサイトの一部を異種元 素で固溶置換する技術が広く一般に検討されている。 例えば、 特開平 9— 2 3 1 9 7 3号公報には、 前記 N iサイ トの一部を C oや A 1などで固溶置換すること で、 充放電特性と熱安定性を向上させる技術が公開されている。 しかしながら、 この技術によれば、 充放電サイクル性能や熱安定性を改善する効果は認められる ものの、依然として L i C o 02と比較して充放電サイクル性能は必ずしも充分な ものではなかった。
また、 前記 N Ϊサイトの一部を Mnで固溶置換した L i -Mn-N i系複合酸 化物や、 Mn及ぴ C oで固溶置換した L i -Mn-N i —C o系複合酸化物にか かる技術も数多く検討されている。
L i一 Mn— N i系複合酸化物に関する技術としては、 例えば米国特許 5, 6 2 6, 6 3 5号公報、 日本特許第 3 0 0 8 7 9 3号公報、 曰本特許 3 04 7 6 9 3号公報、 日本特許第 3 0 6 46 5 5号公報等に報告されている。 しかしながら 、 本発明者らの検討によれば、 これらいずれの技術を用いた場合でも、 4V付近 での初期容量は L i N i 02と比較して大きく低下するばかりでなく、充放電サイ クル性能も充分でないといった問題があった。
また前記 L i -Mn-N i -C o系複合酸化物に関する技術としては、 例えば 特開 2 00 0— 5 8 06 8号公報、 特開 2 000— 2 7 7 1 5 1号公報、 特開平 1 0- 2 5 5 846号公報に、 C oの存在により、 前記し i -Mn-N i系複合 酸化物と比較して高いエネルギー密度を示すことが報告されている。 しかしなが ら、 本発明者らの検討によれば、 これらの報告に記載の方法によって製造した活 物質では、 いずれも、 依然としてサイクル性能が充分でないといった問題があつ た。
本発明者らは、 リチウムニ次電池用正極活物質としてし i -Mn-N i系複合 酸化物 (特に L i—Mn— N i— C o系複合酸化物) について鋭意検討するなか で、 L i aMnbN i。C od02構造中において同じ 6 bサイトに位置する Mn元素
、 N i元素及ぴ C o元素の、 組成中に占める含有比率 (以下、 単に 「Mn、 N i 及ぴ C o比率」 ともいう) とそれらの電気化学的特性について詳細な検討を行つ た。
まず、 N i比率 (N i / (Mn+N i +C o)、 但し、 Mn + N i +C o = l) が増加することによって、 放電容量を増加させることが期待できる。 N i比率 = 0. 5以上の領域で同様の効果を期待した文献としては、 例えば米国特許 60,
400, 9 10号公報、 特開 2000— 260480号公報、 特開 2000— 2 60479号公報、 特開 2000— 268 878号公報、 特開 2000— 3 53
5 25号公報、 特開平 10— 25 5846号公報、 特開平 8— 37007号公報 などがある。 しかしながら、 本発明者らの検討によれば、 これらに記載される範 囲の組成を持つ活物質は、 確かに初期の放電容量は高いが、 依然として充電時の 熱安定性と充放電サイクル性能には劣る結果となった。
また、 Mn比率 (Mn/ (Mn+N i +C o)、 伹し、 Mn+N i +C o = l) が 0. 5を上回る組成に関する報告は、 L i—Mn— N i系では特開 2000_ 223 1 5 7号公報、 特開 2000— 294242号公報が、 また L i— Mn— N i -C o系では特開 2000— 149942号公報がある。 これらの報告はい ずれも L i Mn02 (単斜晶あるいは斜方晶) の正極活物質としての適用に関する ものである力 S、 これらは例えば Croguemiec ; Deniard,P; Brec,R; Biensan, P; Broussely, M. Electrochemical behavior of orthornombic LiMn02 influence of the grain size and cationic disorder. Solid State Ionics, vol.89, no.1/2, 1996, p.127-137に指摘されているように L i C o 02などと異なり作動電位幅が 低電位側にシフトしており、 4 V付近での容量を期待することができない。 また 前記文献の指摘する通り、 充放電サイクル中にスピネル型の酸化物に転移するこ とによる容量劣化の問題もある。 このように、 Mn比率が 0. 5を上回る領域で は α— N a F e 02結晶構造が不安定であり、なおかつ生成する結晶相が電気化学 的に不活性であるといった問題があった。 また、 現在、 作動電圧が 4 V級のリチウム二次電池は、 正極活物質としては前 記したような充放電に伴いリチウムイオンを放出 ·吸蔵しうるリチウム遷移金属
複合酸化物が、 負極材料としては充放電に伴いリチウムイオンを吸蔵■放出しう る炭素質材料が使用されている。
しかしながら、 正極活物質及び負極材料は、 リチウムイオンの吸蔵や放出に伴 つて、 結晶格子面間隔や a軸、 c軸などの格子定数が変動する。 このため、 充放 電に伴う結晶格子体積の変化が繰り返されるうち、 結晶格子の歪みにより結晶構 造が破壌されやすいという問題がある。
負極材料として用いられている炭素質材料は、 充電により結晶格子体積が膨張 することが知られている。 一方、 正極活物質として現在多用されている菱面体晶 系の L i C o 02もまた、充電により結晶格子体積が膨張することが知られている 。 このため、 これらの材料を組み合わせた電池においては、 充電時に双方の電極 が膨張することになる。 ここで、 金属電槽缶などを電槽として使用した場合、 充 電時の電極膨張により電池ケースが膨れてしまい、 放電時の電極収縮時にも電池 ケースの膨れは元に戻らないため、 電極への緊圧が緩んでしまい、 集電体と活物 質との結着性の低下や、 電子伝導性の低下や、 活物質の剥離などが生じる結果、 電池性能を低下させる原因となっていた。 本発明は、 前記問題点に鑑みてなされたものであり、 その目的は、 高いエネル ギー密度を有し、 充放電サイクル性能に優れた非水電解質二次電池を製造できる 正極活物質およびその製造方法、 非水電解質二次電池用正極、 並びに、 高いエネ ルギー密度を有し、 充放電サイクル性能に優れた非水電解質二次電池を提供する ことである。 く発明の開示〉
上記したように、 M n、 1^ 1及ぴ〇 0比率が0 . 5以上の各領域では、 たとえ L i N i 02や L i C o 02のように結晶構造が層状の形態であっても、 満足な電 池性能を発揮するには至らなかった。 このような状況の中で本発明者らは、 比較 的優れた単位重量当たりのエネルギー密度を有する L i M n。.5N i。.502や、 M n 、 N i及び C o比率がいずれも 0 . 5を下回る領域の組成の活物質に着目して詳 細に検討を行ったところ、 特定の組成を有する複合酸化物を含有する正極活物質
を用いることによって、 高いエネルギー密度であって、 なおかつ充放電サイクル 性能にも優れた非水電解質二次電池を得ることができた。
従来の L i -Mn-N i系複合酸化物は、 L i C o 02などの他の層状酸化物と 比較して結晶格子体積が大きいために、 体積当たりのエネルギー密度が低いとい つた問題がある。 エネルギー密度を向上させる手段として、 プレス機などを用い た外的圧力により電極密度を高める方法が考えられるが、 L i— Mn— N i系複 合酸化物は、 機械的強度が強く、 電極密度を向上させることは一般に困難である ことが本発明者らの検討により分かっている。 一方で、 1ー]^11_]^ 1系複合 酸化物は放電、 すなわち、 L iの取り込み速度が、 充電、 すなわち、 L iの引き 抜き速度に対して制限される特性を持っているために、 電極密度が著しく高い場 合には電解液の浸透不良に起因して、 高率放電性能が著しく低下するといつた問 題もあった。 このため、 本発明者らは、 L i— Mn— N i系複合酸化物の特性改 良を重要課題ととらえ、 電池性能を損なわずに高エネルギー密度を達成するため の検討を行った。
また、 前記したように、 従来より知られる中和法を使用して、 原料から L i M n0.5N i。,502を製造する方法は、複合共沈物中に粒界や微細な割れが多く発生す る為か、 結晶性の低い (全細孔容積が多い) 低密度な複合共沈物が製造されやす く、 次いで、 この複合共沈物に L i OH等のリチウム源を添加して焼成しても、 高密度なリチウム一マンガン一ニッケル複合酸化物は得られにくい。
そこで本発明者らは、 二ッケル水素電池用高密度水酸化二ッケルの製造法に知 られるように、 マンガン化合物とニッケル化合物とが水に溶解された水溶液にァ ルカリ化合物と還元剤と錯化剤とを添加するとともに、 P Hを一定に制御したと ころ、 粒子内部に空孔が発達しないような複合共沈物を製造でき、 さらに、 この 複合共沈物にリチウム源を添加して焼成すると、 結晶性の高い (全細孔容積が少 ない) 高密度な L i Mn0-5N i 0.5O2が得られることを見い出した。
また、 本発明者らは、 L iMn0.45N i0.45C o0.10O2に着目するとともに、 焼成 前粉体の合成条件や、 焼成条件や、 さらに添加する L i, Mn, N i , C o以外 の異種金属元素の種類と組成比率について鋭意検討を重ねたところ、 同一組成の 複合酸化物であつても、 焼成前粉体の合成条件や焼成条件によつて得られる結晶
粉末の結晶の構造が大きく異なり、 結晶の形態によっては、 放電容量ゃ充放電サ イタル性能が大きく改善できることがわかった。
そして、 これらの知見に鑑みて開発された特定の製造方法を使用して、 特定の 組成おょぴ物性を有する複合酸化物を正極活物質として用いることにより、 さら に優れた電池性能を備える非水電解質二次電池が得られることを見出し、 本発明 に至った。
また、 本発明者らは、 前記した特定の複合酸化物と、 リチウムコバルト酸化物 とを併用することにより、 高率放電性能を上昇できることを見出した。
さらに、 本発明者らは、 前記した特定の複合酸化物と、 「スピネル構造を有し、 かつ、 特定の組成を有するリチウムマンガン化合物」 とを併用することにより、 低温高率放電性能と保存性能とを高次元で両立する電池を得ることができること を見出した。
即ち、 本発明の技術的構成および作用効果は以下の通りである。 ただし、 作用 機構については推定を含んでおり、 その作用機構の正否は本発明を制限するもの ではない。 請求の範囲第 1項に係る正極活物質は、 組成式 L i aM n。.5_xN i。.5_yMx+y02 ( 伹し 0 < a < l . 3、 _ 0 . 1≤ x - y ≤ 0 . 1、 Mは L i, M n , N i以外の 元素) で表される複合酸化物を含有することを特徴としている。
このような構成によれば、 高いエネルギー密度を有し、 充放電サイクル性能に 優れた非水電解質二次電池を製造できる正極活物質とすることができる。 請求の範囲第 2項に係る正極活物質は、 前記 Mが、 A l, M g及ぴ C oからな る群から選ばれる少なくとも 1種の元素であり、 前記組成式中の係数が下記関係 式を満たす複合酸化物を含有することを特徴としている。
0 . 0 5≤ X < 0 . 3
0 . 0 5≤ y < 0 . 3
— 0 . 1 ≤ - y ≤ 0 . 0 2
0 < a < 1 . 3
x + y < 0. 5
このような構成によれば、 特に、 高率放電性能及び充放電サイクル性能に優れ 、 高エネルギー密度の非水電解質二次電池を製造できる正極活物質とすることが できる。 請求の範囲第 3項に係る正極活物質は、 前記 Mが、 C oであることを特徴とし ている。 このような構成によれば、 特に、 高率放電性能及ぴ充放電サイクル性能 に優れた非水電解質二次電池を製造できる正極活物質とすることができる。 請求の範囲第 4項に係る正極活物質は、組成式 L iwMnx, N iy. C oz. 02 (伹 し、 x,、 y,、 z ' は、 三元状態図上において、 (x,, y', z ') が点 A (0. 51, 0. 49, 0) と点 B (0. 45, 0. 55, 0) と点 C (0. 25, 0 . 35, 0. 4) と点 D (0. 3 1, 0. 29, 0. 4) とを頂点とする四角形 AB CDの線上または内部に存在する範囲の値であり、 O wZ (x ' + y ' + ζ') ≤ 1. 30である) で表される複合酸化物を含有することを特徴としている
より具体的には、上記構成の複合酸化物は、 L i N i 02の N iサイトの約半分 を Mnに固溶置換したものである。 このような構成においては、 N iと Mnとの 間で配位子である酸素イオンを介する共鳴安定化が起こるので、 層状構造が安定 化するものと考えられる。
さらに、 前記複合酸化物に L i C o 02を固溶させることで、 放電時の結晶格 子を引き締めて格子体積を小さく安定に保つ効果が現れる。 事実、 本発明者らは 、 L i N ί。.5Mn。.502の結晶単位格子である六方晶は、 格子定数 a = 2. 8 94 、格子定数 c = 14. 3 2であり、結晶格子体積 V= 0. 1039 nm3となるが 、 N i , Mnを C oで固溶置換すると C o量に応じて a軸及ぴ c軸の格子定数の 値が共に減少し、 L i N i。 333Mn。.333 C o。.33302では、 格子定数 a = 2. 8 65 、格子定数 c = 14. 25、 結晶格子体積 V=0. 1 01 3 nm3と小さくなるこ とを確認している。
—方、前記組成式 L iwMnx, N iy, C oz.02において z, = 0の場合は、充電 末の状態においてその結晶の格子体積は、 放電末の状態に比べて大きく減少する が、 z ' >0とすれば、 その結晶格子体積の値は小さくなるものの、 充放電に伴 う結晶格子体積の変化幅を小さく抑えることができる。 この結果、 充放電に伴う 結晶構造の変化が小さいため、 充放電サイクル性能を向上させることができる。
このことは、 L i N i 02において N iの一部を C oで固溶置換すると、充電に よる N iの六方晶から単斜晶への変化領域が狭まり、 充放電の大部分を六方晶の まま行えるようになるのと同じ原理であると考えられる。 従って、 C o置換量は 適度に多い方が良く、 好ましくは 0. 1 5≤ ζ ' ≤ 0. 4である。
特に、 三元状態図上において、 (x', y', z ') が上記した四角形 A BCDの 内部に存在するような (ただし、 点 Aと点 Bとを結ぶ直線上の点は除く) 組成と することによって、 複合酸化物を、 より安定な結晶構造を有する L i一 N i _M n— C o複合酸化物とすることができる。 ここで、 (x,, y ', z ') 力 点 Aと 点 Dとを結ぶ直線よりも Mnが多くなる領域に存在すると結晶対称性が低くなり 、 点 Bと点 Cとを結ぶ直線よりも N iが多くなる領域に存在すると L i Mn 02 とし i2Mn〇3との共晶領域となり、 何れも充放電サイクル性能は低下する傾向 となる。
また、 0≤w/ (x ' +y, + z ') ≤ 1. 30の範囲であるので、 良好な充放 電サイクル性能を保持した正極活物質とすることができる。
以上のように、 請求の範囲第 4項に記載の構成によれば、 高いエネルギー密度 を有し、 充放電サイクル性能に優れた非水電解質二次電池を製造できる正極活物 質とすることができ、 z ' > 0とすることによって、 C oを含有する複合酸化物 とした場合には、 充放電サイクル性能に加えて、 高率放電性能に極めて優れた非 水電解質二次電池を製造できる正極活物質とすることができる。 請求の範囲第 5項に係る正極活物質は、 前記複合酸化物が、 全細孔容積が 0. 00 1111178以上0. 006m lZg以下であり、 かつ、 C uKo;線を使用し た粉末エックス線回折図の、 20 : 1 8. 6± 1° における回折ピークに対する 2 0 : 44. 1 ± 1° における回折ピークの相対強度比が 0. 65以上 1. 05
以下であることを特徴としている。 このような構成によれば、 特に、 高率放電性 能及び充放電サイクル性能に優れ、 高エネルギー密度 (高放電容量) の非水電解 質二次電池を製造できる正極活物質とすることができる。 請求の範囲第 6項に係る正極活物質は、 前記複合酸化物が、 比表面積が 0. 3 m2Zg以上 1. 6m2/g以下であり、 かつ、 C uK α線を使用した粉末エック ス線回折図の、 20 : 1 8. 6 ± 1° における回折ピークに対する 2 Θ : 44. 1 ± 1° における回折ピークの相対強度比が 0. 65以上1. 05以下であるこ とを特徴としている。 このような構成によれば、 特に、 高率放電性能及び充放電 サイクル性能に優れ、 高エネルギー密度 (高放電容量) の非水電解質二次電池を 製造できる正極活物質とすることができる。 請求の範囲第 7項に係る正極活物質は、 前記 2 Θ : 1 8. 6 ± 1° における回 折ピークの半値幅が 0. 05° 以上 0. 20° 以下であり、 かつ、 前記 2 Θ : 4 4. 1 ± 1° における回折ピークの半値幅が 0. 1 0。 以上 0. 20° 以下であ ることを特徴としている。 このような構成によれば、 特に、 高エネルギー密度 ( 高放電容量) を有し、 充放電サイクル性能に優れた非水電解質二次電池を製造で きる正極活物質とすることができる。 請求の範囲第 8項に係る正極活物質は、 前記複合酸化物が、 a— Na F e 02 型層状構造であるとともに、 結晶単位格子が六方晶であり、 金属リチウムが示す 電位に対して 3. 2V〜3. 3 Vの状態における前記六方晶の格子定数 aと格子 定数 cと結晶格子体積 Vとが下記式を満たすように構成されたことを特徴として いる。
2. 860≤ a≤ 2. 890
14. 20≤ c≤ 14. 3 3
0. 1 007 nm3≤ V≤ 0. 1034 nm3
式中、 a, cは、 格子定数であり、 それぞれ単位結晶格子の a軸方向の長さ及び c軸方向の長さをオングストローム (A) 単位で表わしたものに等しい。
請求の範囲第 9項に係る正極活物質は、 前記複合酸化物が、 900°C以上 1 1 00°C以下の温度で 3時間以上焼成されて得られたものであることを特徴として いる。 焼成温度が 900°C未満では、 固相反応が進行しにくく、 局所的な結晶構 造に乱れが生じるためか、 特に、 放電容量及び高率放電性能が低く、 特に 850 °C未満では充放電サイクル性能にも劣る結果となる。 また、 1 100°Cを超える と焼成時の L i揮発量の制御が困難になる。 よって、 焼成温度としては 900°C 以上 1 100°C以下が好ましい。 より好ましくは、 元素置換を完全に行うために 950°C以上にすると良い。
以上により、 請求の範囲第 9項に記載の構成によれば、 特に、 高エネルギー密 度 (高放電容量) を有し、 高率放電性能と充放電サイクル性能に優れた非水電解 質二次電池を製造できる正極活物質とすることができる。 また、 本発明者らは、 上記複合酸化物を用いた正極活物質についてさらに詳細 に検討したところ、 前記複合酸化物の粒度分布を特定のものとすることによって 、 放電容量が高く、 繰り返し充放電サイクルに伴う容量低下を極めて小さいもの とすることができることを見いだした。
すなわち、 請求の範囲第 10項に係る正極活物質は、 前記複合酸化物の粒度分 布が、 50°/0粒子径が0. 8 μπιより大きく 10 以下であり、 且つ、 10% 粒子径が 0. 4 μιηより大きく 7 xm以下であることを特徴としている。
前記複合酸化物の 50%粒子径を 10 /im以下とすることにより、 活物質粒子 と電解液との接触が良好となり、 活物質表面近傍での L iの移動を充分なものと することができる。 また 50%粒子径を 0. より大きくすることにより、 活物質粒子と電解液との接触面積が適度に制限されるので両者間の副反応を低減 でき、 特に高温時の電池性能を良好なものとすることができる。 50%粒子径は 、 より好ましい上限は 7 μπι以下であり、 より好ましい下限は 2 μπι以上である また、 前記複合酸化物の 10%粒子径を 7 m以下とすることにより、 活物質 粒子と電解液との接触が良好となり、 活物質表面近傍での L iの移動を充分なも
のとすることができる。 また 10%粒子径を 0. より大きくすることによ り、 活物質粒子と電解液との接触面積が適度に制限されるので両者間の副反応を 低減でき、 特に高温時の電池性能を良好なものとすることができる。 10%粒子 径は、 より好ましい上限は 3. 4 μπι以下であり、 より好ましい下限は 1. 3 μ m以上である。 請求の範囲第 1 1項に係る正極活物質は、 前記正極活物質において、 リチウム コバルト酸化物をさらに含有することを特徴としている。 このような構成によれ ば、 特に、 電池の高率放電性能を上昇できる正極活物質とすることができる。 請求の範囲第 1 2項に係る正極活物質は、前記正極活物質において、 「スピネル 構造を有し、 L i 1+sMn2_s— tM," t04 (但し、 0≤ s≤0. 3、 0≤ t≤ 0. 2 、 M," は、 Mg、 A 1、 T i、 V、 C r、 F e、 C o及び N iの中から選ばれる 少なくとも 1種以上の元素) で表されるリチウムマンガン化合物」 をさらに含有 することを特徴としている。 このような構成によれば、 特に、 低温高率放電性能 と保存性能とを高次元で両立する電池を得ることのできる正極活物質とすること ができる。 請求の範囲第 13項に係る正極活物質の製造方法は、 組成式 L iaMn0.5_xN i 。 yM, x+y02 (伹し 0< a < l. 3、 - 0. 1≤ x - y≤ 0. 1、 M, は、 A l , Mg及び C oから選択される少なくとも 1種の元素) で表される複合酸化物を 含有する正極活物質の製造方法であって、 「ニッケル(N i )化合物とマンガン ( Mn) 化合物とが水に溶解された水溶液、 または、 N i化合物と Mn化合物と M ' 化合物 (Μ' は、 前記と同様) とが水に溶解された水溶液に、 アルカリ化合物 と、 還元剤と、 錯化剤とを添加して前記水溶液の ρΗを 1 0〜1 3とし、 前記水 溶液中で、 N i— Mn複合共沈物、 または、 N i— Mn— M, 複合共沈物を沈殿 させる共沈工程」 を経由して、 前記複合酸化物を作製することを特徴としている 。 このような構成によれば、 特に、 高率放電性能及び充放電サイクル性能に優れ 、 高エネルギー密度 (高放電容量) の非水電解質二次電池を製造できる正極活物
質の製造方法とすることができる。 請求の範囲第 1 4項に係る正極活物質の製造方法は、 前記共沈工程において、 反応槽内に、 ニッケル (N i ) 化合物水溶液とマンガン (M n ) 化合物水溶液と M'化合物水溶液 (M, は、 A 1 , M g及ぴ C oから選択される少なくとも 1種の 元素) と錯化剤水溶液と還元剤水溶液とを、 前記各水溶液として、 または、 前記 各水溶液の少なくとも 2種以上が混合された混合水溶液として連続的に供給する ともに、 前記反応槽内にアルカリ化合物水溶液を連続的に供給して、 生成する N i - M n - M' 複合共沈物を連続的に取り出すことを特徴としている。 このよう な構成によれば、 特に、 複合共沈物の生産性を向上できるので、 生産性の高い正 極活物質の製造方法とすることができる。 また、 本発明者らは、 前記還元剤としてヒドラジンを使用することにより、 特 に、 高率放電性能及び充放電サイクル性能に優れ、 高エネルギー密度の非水電解 質二次電池をより確実に製造できる正極活物質の製造方法とすることができるこ とを見出した。 よって、 請求の範囲第 1 5項に係る正極活物質の製造方法は、 前 記還元剤としてヒドラジンを使用することを特徴としている。 請求の範囲第 1 6項に係る正極活物質の製造方法は、 「"前記共沈工程により得 られた N i — M n複合共沈物または N i - Μ η - Μ' 複合共沈物が分散されると 共に、 M' 化合物 (Μ' は、 A l, M g及び C οから選択される少なくとも 1種 の元素) が溶解された水溶解分散液" に、 アルカリ化合物と、 錯化剤とを添加し て前記水溶解分散液の p Hを 1 0〜1 3とし、 前記共沈工程により得られた N i 一 M n複合共沈物の表面または N i — M n— M' 複合共沈物の化合物の表面に、 元素 M ' (M, は前記と同様) の複合共沈物を沈殿させるコート共沈工程」 を経由 して、 前記複合酸化物を作製することを特徴としている。 このような構成によれ ば、 組成がより確実に所望なものとされた複合酸化物を含有する正極活物質を製 造できる。
また、本発明者らは、前記錯化剤として、 「水溶液中でアンモニゥムイオンを解 離可能な化合物」 を、 より具体的には、 硝酸アンモユウム、 硫酸アンモユウム、 塩酸アンモニゥム及びアンモニア水からなる群から選択される 1種以上の化合物 を使用することにより、 特に、 高率放電性能及び充放電サイクル性能に優れ、 高 エネルギー密度の非水電解質二次電池をより確実に製造できる正極活物質の製造 方法とすることができることを見出した。 よって、 請求の範囲第 1 7項に係る正 極活物質の製造方法は、 錯化剤が、 水溶液中でアンモニゥムイオンを解離可能な 化合物であることを特徴としている。 また、 請求の範囲第 1 8項に係る正極活物 質の製造方法は、 前記 「水溶液中でアンモニゥムイオンを解離可能な化合物」 が 、 硝酸アンモニゥム、 硫酸アンモニゥム、 塩酸アンモユウム及びアンモニア水か らなる群から選択される 1種以上の化合物であることを特徴としている。 請求の範囲第 1 9項に係る正極活物質の製造方法は、前記 M'を C oとすること を特徴としている。 このような構成によれば、 さらに、 高率放電性能と充放電サ ィクル性能に優れた非水電解質二次電池を製造できる正極活物質の製造方法とす ることができる。 請求の範囲第 2 0項に係る正極活物質の製造方法は、 「前記共沈工程もしくは 前記コート共沈工程により得られた、 N i— M n複合共沈物または N i -M n - M' 複合共沈物を、 リチウム化合物と共に、 9 0 0 °C以上 1 1 0 0 °C以下の温度 で 3時間以上焼成する焼成工程」 を経由して、 前記複合酸化物を作製することを 特徴としている。 このような構成によれば、 特に、 高エネルギー密度 (高放電容 量) であり、 高率放電性能と充放電サイクル性能に優れた非水電解質二次電池を 製造できる正極活物質の製造方法とすることができる。 請求の範囲第 2 1項に係る正極活物質は、 本発明に係る正極活物質の製造方法 によって製造されるので、 高いエネルギー密度を有し、 充放電サイクル性能に優 れた非水電解質二次電池を製造できる正極活物質とすることができる。
請求の範囲第 2 2項に係る非水電解質二次電池用正極は、 本発明に係る正極活 物質を含有するので、 高いエネルギー密度を有し、 充放電サイクル性能に優れた 非水電解質二次電池を製造できる非水電解質二次電池用正極とすることができる
請求の範囲第 2 3項に係る非水電解質二次電池用正極は、 本発明に係る正極活 物質と、 前記正極活物質に対して 1重量 °/0以上の導電性炭素材料と、 電解液を含 有することによってイオン伝導性を有する結着剤とを含有することを特徴として いる。 このような構成によれば、 特に、 高率放電性能及ぴ充放電サイクル性能に 優れ、 高エネルギー密度の非水電解質二次電池を製造できる非水電解質二次電池 用正極とすることができる。 請求の範囲第 2 4項に係る非水電解質二次電池は、 本発明に係る非水電解質二 次電池用正極、 または、 本発明に係る非水電解質二次電池用正極の製造方法によ り製造された非水電解質二次電池用正極と、 非水電解質二次電池用負極と、 非水 電解質とを具備することを特徴としている。 このような構成によれば、 高いエネ ルギー密度を有し、 充放電サイクル性能に優れた非水電解質二次電池とすること ができる。 請求の範囲第 2 5項に係る非水電解質二次電池は、 前記非水電解質二次電池用 負極が、 リチウムイオンを吸蔵放出可能な負極材料を含むことを特徴としている 。 このような構成によれば、 高いエネルギー密度を有し、 充放電サイクル性能に 優れた非水電解質二次電池とすることができる。 請求の範囲第 2 6項に係る非水電解質二次電池は、 本発明に係る非水電解質二 次電池であって、 正極活物質は非水電解質二次電池の充電に伴うリチウムイオン の放出により、 その結晶格子体積が収縮するものであり、 結晶格子体積の収縮率 は非水電解質二次電池の放電末状態における正極活物質の結晶格子体積に対して 4 %以下であり、 負極材料は非水電解質二次電池の充電に伴うリチウムイオンの
吸蔵により、 その結晶格子体積が膨張するものであり、 結晶格子体積の膨張率は 非水電解質二次電池の放電末状態における負極材料の結晶格子体積に対して 6 % 以下であり、 非水電解質二次電池の通常の充放電範囲において、 負極材料の膨張 率の値は、 正極活物質の前記収縮率の値に比べて同じかまたは大きく、 非水電解 質二次電池の通常の充放電範囲において、 負極材料の膨張率の値と、 正極活物質 の収縮率の値との差が 0 %以上 3 %未満であることを特徴としている。
このような構成によれば、 充電に伴って結晶格子体積が収縮する正極活物質と 、 充電に伴って結晶格子体積が膨張する負極材料とを組み合わせ、 しかも、 正極 活物質の体積変化率と負極材料の体積変化率との差が 3 %未満に抑えられている ので、 充電に伴う正極及び負極の結晶格子体積変化が効果的に相殺され、 リチウ ムコバルト酸化物等を用いた電池に比べて充電中の発電要素 (正極と負極と必要 に応じてセパレータとが組み合わされたもの) の体積膨張が大幅に低減できる。 同様に、 正極活物質は放電に伴って膨張し、 負極材料は放電に伴って収縮する。 これにより、 充放電サイクルを繰り返しても発電要素の体積変化が小さいため、 金属電槽缶などを用いた場合でも、 電極への緊圧が緩むことがなく、 集電体と活 物質との結着性が保たれ、 電子伝導性が保たれ、 活物質の剥離等が生じることが なく、 電池性能が長期にわたって維持できる。
ここで、 「通常の充放電範囲」 とは、過充電や過放電が行われない範囲の電池の 定格使用範囲のことをいう。
また、 正極活物質の体積変化が 4 %以下に、 負極材料の体積変化が 6 %以下に 抑えられているので、 充放電に伴う結晶格子面間隔や a軸、 c軸などの結晶粒子 径の変化が小さく、 充放電を繰り返しても結晶格子の歪みによる結晶構造破壌が 有効に抑えられる。 く図面の簡単な説明 >
図 1は、 本実施例に用いた反応槽を示す概略図である。 図 2は、 複合酸化物 A 1のエックス線回折図である。 図 3は、 複合酸化物 A 1の電子顕微鏡写真である 。 図 4は、 複合酸化物 A 4の電子顕微鏡写真である。 図 5は、 複合酸化物 C 1の 電子顕微鏡写真である。 図 6は、 複合酸化物の組成を説明する三元状態図である
。 図 7は、 実施例に用いたコイン型電池を示す概略図である。 図 8は、 L i Mn 0.5N iQ.502作製時の焼成温度に対する全細孔容積 (比表面積) と充放電サイクル 性能の関係を示す図である。 図 9は、 全細孔容積 (比表面積) に対する放電容量 と充放電サイクル性能の関係を示す図である。 図 1 0は、 L i Mn。.5N i。.502 の C uKa線を使用した粉末エックス線回折図の、 2 0 : 1 8. 6± 1° におけ る回折ピークに対する 2 0 : 44. 1 ± 1° における回折ピークの相対強度比と 放電容量との関係を示す図である。 図 1 1は、 L i Mn0.5N i。,502の C uKひ線 を使用した粉末エックス線回折図の、 20 : 1 8. 6 ± 1° における回折ピーク に対する 2 Θ : 44. 1 ± 1° における回折ピークの相対強度比と充放電サイク ル性能との関係を示す図である。 図 1 2は、 L iMn0.5N i。.502の C U KCK線を 使用した粉末エックス線回折図の、 2 Θ : 1 8. 6 ± 1° における华値幅と放電 容量との関係を示す図である。 図 13は、 L iMn0.5N i 0.5O2の C u Κ α線を使 用した粉末エックス線回折図の、 26 : 1 8. 6± 1° における半値幅と充放電 サイクル性能との関係を示す図である。 図 14は、 L i Mn0.5N i。.5〇2の C uK ひ線を使用した粉末エックス線回折図の、 20 : 44. 1 ± 1° における半値幅 と放電容量との関係を示す図である。 図 1 5は、 L i Mn0.5N i 0.5O2の C uKa 線を使用した粉末エックス線回折図の、 2 0 : 44. 1 ± 1。 における半値幅と 充放電サイクル性能との関係を示す図である。 図 1 6は、 実施例における、 充電 量と格子間距離の関係を示す図である。 図 1 7は、 実施例における、 充電量と結 晶格子体積の関係を示す図である。 図 18は、 複合酸化物の粒度分布を示す図で ある。 図 1 9は、 実施例に使用した角型電池を示す概略図である。 図 20は、 正 極活物質の結晶格子体積変化を示す図である。 図 2 1は、 負極材料の結晶格子体 積変化を示す図である。 図 22は、 負極材料の結晶格子体積変化を示す他の図で ある。 図 23は、 負極材料の結晶格子体積変化を示す他の図である。 図 24は、 正極活物質の結晶格子体積変化を示す他の図である。 図 25は、 サイクル数に伴 う容量維持率の変化を示す図である。 図 26は、 サイクル数に伴う内部抵抗の変 化を示す図である。 図 2 7は、 実施例に用いた電池を示す概略図である。
なお、 図中の符号、 1は安全弁、 2は蓋、 3はレーザ溶接部、 4, 3 3は負極 端子、 5, 3 2は正極端子、 6はガスケット、 7は正極板、 8, 23はセパレー
タ、 9は負極板、 1 0は角形電槽、 1 1は反応槽、 1 2は撹拌機、 1 3はオーバ 一フローパイプ、 2 1は正極、 22は負極、 24はコイン電池電槽、 25はコィ ン電池蓋、 26は正極集電体、 27は負極集電体、 28は樹脂パッキン、 3 1は 極群、 35は外装体、 3 6は融着代である。
<発明を実施するための最良の形態 >
以下に、 本発明の実施の形態を例示するが、 本発明は、 以下の実施の形態に限 定されるものではない。
[第一実施形態に係る正極活物質]
本発明の第一実施形態に係る正極活物質は、 組成式 L iaMn0.5_xN i0.5_yMx+y 02 (但し 0 < a < l . 3、 一 0. 1≤x-y≤0. 1、 Mは L i, Mn, N i以 外の元素) で表される複合酸化物を含有している。
上記組成において、 aが 1. 3以上であると、 結晶構造中に取り込まれない過 剰の L iが複合酸化物表面上に析出する結果、 電解液の酸化分解を促進し、 電池 寿命を低下させるおそれがあるので好ましくない。
また、 0. 98≤ a < l. 1であるのが好ましい。 すなわち、 上記糸且成におい て、 aが 0. 98より小さい場合、 容量性能が低下する傾向があることから 0. 98 aであるのが好ましく、 0. 98≤ a < l. 1を満足する場合、 焼成時の 結晶成長がしゃすく焼成時間が短縮できる。 好ましくは、 aは 1. 00以上、 1 • 04以下である。 L iが 0. 98より少ない場合、 電池の内部抵抗を増加させ るためか、 放電容量が低下する傾向となる。
一方、 aが 1. 1以上であると、 高率放電性能が低下する傾向が得られる。 す なわち、 L iを多く加えたものは造粒しやすく、 正極活物質の比表面積が低下す ることによって電池の内部抵抗が増加し、 高率放電時の容量が低下するものと考 えられる。 また、 未反応のリチウムが L i2C〇3になり、 粒子表面で残留し、 抵 抗を増加させるものと考えられる。
また、 上記組成において、 N i元素と Mn元素との組成比は Mn元素量が大き いと、 L i 2MnO3を始めとするリチウムマンガン酸化物が生成し、 放電容量が
低下し、 N i量が大きいとサイクノレ性能が低下する傾向となる。 この為、 N i元 素と Mn元素との組成比は一 0. I (0. 5— X ) — (0. 5— y) ≤ 0. 1 である、 すなわち、 一 0. l ^x— y ^O. 1である。 x」yが一 0. 1以上で あることによって、 L i N i 02に起因するサイクル性能と充電時の熱安定性を改 善することができる。 また、 X— yが 0. 1以下であることによって、 N i量に 対して Mn比が過剰な場合に認められる L i 2Mn03などを始めとするリチウム マンガン酸化物の生成を抑制し、 高い放電容量を達成することができる。
L i Mn。.5N i。.502は充電時に L iイオンが引き抜かれると結晶格子サイズ が縮小することが、 小槻勉;牧村嘉也;有吉欽吾. "2D21 リチウム .ニッケル - マンガン複合酸化物のインサーシヨン電極機能".第 4 1回電池討論会 講演予稿 集. 電気化学会電池技術委員会編. 名古屋, 2000-11, 電気化学会電池技術委員会 . 2000, p.462-463. に記載されており、 これに基づけば、 粒界や材料に微細な割 れが多いなどによって全細孔容積 (比表面積) が大きい材料は、 充電時の収縮歪 みによって、 結晶粒子に割れが発生するなどの悪影響を及ぼして、 電池の充放電 サイクル性能を低下させるものと考えられる。
一方、 L i C o〇2は、 結晶構造において L i Mn。.5N i。,502と同じ空間群が R 3 Zmの層状構造を有するものであり、 この場合は、 充電時に L iイオンが引 き抜かれることによつて結晶格子サイズが拡大するので、 適度な粒界や微細な割 れが存在することよって一定以上の全細孔容積 (比表面積) を有していても、 充 電時において正極活物質に対する膨張歪みを緩和でき、 電池の充放電サイクル性 能を向上できるものと考えられる。
よって、 必ずしも明らかではないが、 Mnと N iの一部を C o元素などの異種 元素 Mで固溶置換することによって、 複合酸化物が充電時に L iイオンを引き抜 かれると、 結晶格子サイズが縮小するというリチウム .ニッケル .マンガン複合 酸化物の特性と、結晶格子サイズが拡大するという L i C o02の特性とが共に発 現することによって、 正極活物質の膨張収縮の度合いが緩和されるか、 または収 縮したとしても、 異種元素 Mで固溶置換しない場合と比較して、 収縮歪みが少な くなり、 これにより、 充放電サイクル性能をより優れたものとし、 かつ、 より高
い容量を有する電池を得ることができるものと考えられる。 また、 L iaMn0.5N i。.5〇2は、 粒子密度が過度に高くなると、 放電容量が低 下する傾向を有する。 これは、 必ずしも明らかではないが、 例えば、 Mn— N i 複合酸化物と、 L i化合物とを焼成して、 L i一 Mn— N i複合酸化物を得た場 合、 L i化合物が、 Mn_N i複合酸化物の内部に十分に拡散せず、 局所的に L i欠損部位が存在している可能性が考えられる。 また、 L i— Mn— N i系複合 酸化物を用いて高い放電容量を達成するには、 電解液一活物質間の L iイオンの 授受を充分に行わせるため、 前記電解液一活物質間の接触界面を充分に広く確保 する必要があるが、 粒子密度が高いと前記接触界面を充分に確保できなくなるこ とに加え、 活物質の固体内リチウムイオン拡散速度が電解液中のリチウムイオン 拡散速度に比べて遅いにもかかわらず、 電解液中のリチウムイオンの移動距離に 対する固体内の移動距離の比を小さくすることができないため、 放電容量が低下 しゃすくなるものと考えられる。
一方、異種元素 Mで固溶置換した L iaMn0.5_xN i 0,5_yMx+yO2で表される複合 酸化物は、 L i Mn。.5N i。,502と比較して、 充電前の a軸、 c軸の格子間距離は 、異種元素 Mで固溶置換されていない L i Mn0.5N i 0.5O2と比較してわずかであ るが共に縮小しており、 結晶格子サイズは低下している。 より具体的には、 充電 状態の格子間距離は c軸で若干逆転するが、 a軸では縮小差をほぼ維持しており )ヽ 結晶格子サイズは異種元素 Mで固溶置換していないものより小さい。 このため 、 異種元素 Mによって複合酸化物の密度が高くなつても、 放電容量が確保しやす い原因としては、 結晶格子サイズが増加して L iイオンの動きの自由度が増加す るのではなく、 異種元素 Mが結合する酸素の電子状態に影響を与え、 L iイオン の動きの自由度が増すことによるものと考えられる。 次に、 組成式 L i aMn0.5— XN i 0.5.yMx+yO2 (但し 0. 98≤ aく 1. 1、 一 0 . 1≤x-y≤0. l、 lV ¾L i, Mii, N i以外の元素) で表される複合酸化 物において、 好ましい組成を説明する。
先ず、 N i含有量を示す 0. 5— yについては、 0. 2≤0. 5 -y≤ 0. 4
5、 すなわち 0. 05 yく 0. 3であるのが好ましく、 これにより L i N i 02 系の N i元素 0. 5以上の材料と異なり高温安定性が優れるためか、 充電時にお ける電池の熱安定性がより優れたものとなる。 また、 Mn含有量を示す 0. 5— Xについては、 0. 2≤ 0. 5 - X≤ 0. 45、 すなわち 0. O 5≤ x < 0. 3 であるのが好ましく、 これにより R 3/m構造が安定化され、 4 V付近で高い放 電容量が達成される。 また、 一0. l≤x— y^O. 02であるのがより好まし く、 これにより、 単一の R 3/m構造が安定に形成され、 充放電サイクルによつ ても結晶構造を安定に維持することができる。 また、 複合酸化物は、 その組成として、 異種元素 Mを有するのが好ましい。 こ れにより、 複合酸化物の高密度化を高次元で達成でき、 充放電サイクル性能を優 れたものとできるだけでなく、 高容量の電池とすることができる。
異種元素 Mとしては、 L i, Mn, N i以外の元素で、 Mn及び N i と固溶置 換しうる元素が好ましい。 例えば、 B, B e , V, C, S i , P, S c , C u, Z n, G a , G e, A s , S e, S r, Mo, P d, A g , C d, I n, S n, S b, T e, B a, T a , W, P b, B i , F e, C r, T i, Z r , Nb, M g, Y, A 1 , N a , K, Mg, C a , C o, C s , L a , C e, N d , Sm, E u, T b等が挙げられる。
なかでも、 A l, Mg及び C oのいずれかの元素、 又は複数の元素を混合して 用いると、 少量の異種元素 Mにより固相反応を促進し、 高率放電性能に優れた電 池を製造できるので好ましい。
異種元素 Mの置換量は大きいほど理論放電容量が低下するため、 0. 4以下が 望ましく、 マンガン元素量、 ニッケル元素量より多いと放電容量が低下する為、 X + y < (0. 5 - x) + (0. 5— y)、 すなわち x + yく 0. 5が好ましく、 さらに好ましくは 0≤ x + y≤0. 33であり、 これにより充放電時の熱安定性 が高まる。 また、 x + yの下限値については、 0以上であれば、 高い放電容量を 得ることができるが、 より好ましくは下限値を 0. 2とすることで、 とりわけ好 ましくは下限値を 0. 2 5とすることで、 充電時の熱安定性を兼ね備えるととも に、 高率放電性能と充放電サイクル性能とを高次元で兼ね備える特性が達成され
る。
異種元素 Mとして、 特に、 C oを用いた場合は、 結晶構造を安定にする働きが あるのに加えて 4 Vで電気化学的に活性であり、 特に、 高率放電性能及ぴ充放電 サイクル性能に優れた電池を作製できるので、 とりわけ好ましい。 また、 上記組成式において、 a、 X及ぴ yの値は、 後述する熱処理 (焼成) 前 の混合物に含まれるそれぞれの遷移金属化合物の混合比を定めることによって、 任意に設定することができる。
[第二実施形態に係る正極活物質]
本発明の第二実施形態に係る正極活物質は、組成式 L iwMnx, N i y, C oz, O 2 (但し、 x,、 y,、 z ' は、 三元状態図上において、 (x,, y ', z ') が点 A ( 0. 5 1, 0. 49, 0) と点 B (0. 45, 0. 5 5, 0) と点 C (0. 25 , 0. 35, 0. 4) と点 D (0. 3 1, 0. 29, 0. 4) とを頂点とする四 角形 AB CDの線上または内部に存在する範囲の値であり、 0≤wZ (χ ' +y ' + z ') ≤ 1. 30である) で表される複合酸化物を含有している。 このような 構成によれば、 高いエネルギー密度を有し、 充放電サイクル性能に優れた電池を 製造でき、 z ' >0とすることによって、 C oを含有する複合酸化物とした場合 には、 高率放電性能および充放電サイクル性能に極めて優れた電池を製造できる また、組成式 L iwMnx, N iy, C oz, 02において、 x,、 y '、 z 5 は、 三元状 態図上において、 (x,, y ', Z,) 力 S、 点 A, (0. 41, 0. 39, 0. 2) と 点 B' (0. 3 5, 0. 45, 0. 2) と点 C (0. 25, 0. 35, 0. 4) と 点 D (0. 3 1, 0. 29, 0. 4) とを頂点とする四角形 A, B' CDの線上 または内部に存在する範囲の値であるのがより好ましく、 点 A'' (0. 3 7 5, 0. 3 75, 0. 2 5) と点 B,, (0. 3 3, 0. 42, 0. 25) と点 C (0 . 25, 0. 35, 0. 4) と点 D (0. 3 1, 0. 29, 0. 4) とを頂点と する四角形 A'' B" CDの線上または内部に存在する範囲の値であるのがとり わけ好ましい。 これにより、 高率放電性能と充放電サイクル性能とを高次元で兼
ね備える電池を得ることができる正極活物質とすることができる。 尚、 上記組成式において、 w'、 X \ y ' 及ぴ z ' の値は、 後述する熱処理 ( 焼成) 前の混合物に含まれるそれぞれの遷移金属化合物の混合比を定めることに よって、 任意に設定することができる。 上記組成式における好ましい範囲は、 Mn量と N i量の相対関係で決定するこ とができる。 すなわち、 Mn量が N i量と比較して多くなる場合は、 L i 2MnO 3を始めとするリチウムマンガン酸化物が不純物として生成し、放電性能が低下す るので好ましくない。 一方で、 N i量が Mn量に比較して大きい場合、 結晶構造 は安定な空間群 R 3 Zmに属する層状構造を形成するが、 サイクル性能が低下す る傾向となる。 第二実施形態に係わる正極活物質において、 wZ (χ' + y' + ζ') は 0から 1. 3の範囲に入ることで、 高いエネルギー密度を有し、 充放電サイクル性能に 優れた正極活物質とすることができる。 wZ (x, +y, + z ') が 1. 3を上回 ると、 正極活物質の表面でリチウム化合物が蓄積し、 放電容量を低下せしめると ともに、 電解液の分解反応が進行し、 電池の保存性能の低下の要因となるので好 ましくない。
なお正極活物質の作製上、 w/ (x, + y, + z ') は 0. 9〜1. 3が好まし く、 より好ましくは 0. 95〜1. 1 1、 さらに好ましくは 0. 95〜1. 04 である。 wZ (χ' +y, + ζ ') が 0. 90を下回った場合には、 不足する電荷 を保証するために酸素欠損が発生するなどして構造変化が起こるために、 L i移 動が阻害され、 電池性能が低下する傾向となる。
[本発明の実施形態に係る正極活物質の物性]
第一実施形態及ぴ第二実施形態に係る正極活物質 (以下、 本発明の実施形態に 係る正極活物質ともいう) は、 ひ _N a F e 02結晶構造を有するのが好ましい。 より具体的には、 本発明の実施形態に係る正極活物質の好適な結晶構造は、 Cu
Kひ線を使用した粉末エックス線回折の 2 0 : 1 8. 62± 1° 、 36. 44土 1° 、 37. 72± 1° 、 38. 08 ± 1° 、 44. 14± 1° 、 48. 3± 1 ° 、 5 8. 26± 1° 、 64. 14± 1° 、 64. 44± 1° 、 64. 64± 1 ° にピークを有する結晶構造である。
なお、 空間群の表記について、 本来 「R 3m」 の数字 「3」 上にバー (横線) を付して表記すべきところ、 本明細書内においては便宜上 「R 3/ni」 との表記 をもって同一の意味を表すものとした。 「C 2/m」 についても同様である。
"α— Na F e02結晶構造" と "空間群 R 3 /mに属する層状構造" とは同義 であり、 空間格子は六方晶である。 また、本発明の実施形態に係る正極活物質は、複合酸化物が、 「全細孔容積が 0 . 00 1 m 1 以上 0. 006m 1 Zg以下であり、 かつ、 CuKo;線を使用 した粉末エックス線回折図の、 2 Θ : 18. 6± 1° における回折ピークに対す る 2 0 : 44. 1 ± 1° における回折ピークの相対強度比が 0. 65以上1. 0 5以下である複合酸化物」 であることが好ましい。
換言すれば、 第一実施形態及び第二実施形態に係る正極活物質は、 前記した複 合酸化物が、 「比表面積が 0. 31112/ §以上1. 6 m 2/ g以下であり、 かつ、 CuKa線を使用した粉末エックス線回折図の、 2 0 : 1 8. 6± 1° における 回折ピークに対する 2 0 : 44. 1 ± 1° における回折ピークの相対強度比が 0 . 6 5以上 1. 05以下である複合酸化物」 であることが好ましい。
複合酸化物の全細孔容積が 0. 00 lm 1 /gより少ないと (即ち、 BE丁に よる比表面積が 0. 3m2Zgより少ない場合)、 複合酸化物は固相でのイオン伝 導性が悪いためか、 低温に於いて高い放電容量を有しにくい。 また、 複合酸化物 の粒子が高密度化することによつて正極活物質の粉体が電解液と接触しにくくな り、 充放電サイクル性能が低下しやすくなる。
一方、 複合酸化物の全細孔容積が 0. 006m l /gを超える (即ち、 1. 6 m2Zgを超える)場合、複合酸化物を構成する 2次粒子が多孔質となる傾向とな り、 リチウム一マンガン一ニッケル複合酸化物の密度が低下する。 この場合、 高 率放電性能は良くなる傾向を示すが、 一方で構成元素が溶解し、 負極上で抵抗増
加を招いたり、 電解液を酸化分解することで保存性能が低下したり、 充電時の熱 安定性が低くなる傾向となる。
以上により、 複合酸化物の全細孔容積を 0. 001m l /g〜0. 006m l Zg (比表面積: 0. 3m2/g〜 l. 6m2_ g) の範囲とすることで、 特に、 優れた高率放電性能と高い充放電サイクル性能とを兼ね備えた性能を得ることが できる。 また、 電池に対して、 低温高率放電性能に代表される高率放電性能を求める場 合においては、 前述したように、 電池のエネルギー密度が多少低下したとしても 、 複合酸化物の全細孔容積 (比表面積) を大きくする必要があるが、 全細孔容積 (比表面積) を大きくしすぎた電池では、 充放電サイクル性能が低下するという 問題がある。 ここで、 全細孔容積 (比表面積) が大きい材料は、 一般に、 粒界や 微細な割れが多い材料となる。 さらに、 本発明の実施形態に係る正極活物質は、 複合酸化物が、 前記したよう に、 C uKa線を使用した粉末エックス線回折図の、 20 : 1 8. 6± 1° にお ける回折ピークに対する 2 Θ : 44. 1 ± 1° における回折ピークの相対強度比 が 0. 65以上 1. 05以下であるのが好ましく、 これによつて、 結晶構造が安 定し、 充放電サイクル性能の優れた電池を得ることができる。
この作用については必ずしも明らかではないが、 前記粉末ェックス線回折パタ ーンにおいて、 2 0 : 1 8. 6 ± 1° における回折ピークに対する 20 : 44. 1 ± 1° における回折ピークの相対強度比は結晶性を示す指標と考えられ、 焼成 温度が高いもの、 焼成時間が長いもの、 全細孔容積の少ないものほど相対強度が 大きくなる傾向となる。 よって、 20 : 1 8. 6 ± 1° における回折ピークに対 する 2 Θ : 44. 1 ± 1° における回折ピークの相対強度比の値が 0. 65以上 であることによって、 全細孔容積が大きくなりすぎず、 電池の充放電サイクル性 能を優れたものとすることができる。 一方、 相対強度比の値が 1. 05以下であ ることによって、 全細孔容積が小さくなりすぎず、 低温高率放電性能に代表され る高率放電性能を優れたものとすることができる。
また、 20 : 18. 6 ±1° における回折ピークの半値幅が 0. 05° 以上 0 . 20° 以下であり、 かつ、 20 : 44. 1 ± 1° における回折ピークの半値幅 が 0. 10° 以上 0. 20° 以下であるのがより好ましく、 これにより、 特に、 放電容量と充放電サイクル性能とに優れた電池を得ることができる。
この作用効果についても必ずしも明らかではないが、 半値幅は結晶性を示す指 標であると考えられる。 すなわち、 複合酸化物粒子の結晶性が高く、 均一な混合 性の高い結晶は、 半値幅が小さくなる傾向があり、 例えば粉体の混合方法で製作 した不均一な L i Mn0.5N i 0.502は 26 : 18. 6± 1° と 44. 1 ± 1 ° に於 ける半値幅が大きく、 充放電サイクル性能とが低下する傾向となる。 このため、 20 : 18. 6土 1° に於ける半値幅は 0. 20° 以下であることが好ましく、 20 : 44. 1 ± 1° に於ける半値幅は 0. 20° 以下が好ましく、 特に 0. 1 7° 以下が好ましい。 よって、 異種元素 Mは、 20 : 44. 1 ±1° に於ける半 値幅が 0. 20° 以下となるように固溶置換されるのが好ましい。
半値幅は、 一般には複合酸化物粒子の結晶性あるいは結晶化度と相関しており 、 放電容量は複合酸化物粒子の結晶性 (粒子の緻密性) に応じて変動するものと 考えられる。 この値が小さい場合、 すなわち結晶性が高い場合には、 粒子が過度 に緻密化することによつて電解液との接触が不完全となり、 放電容量は低下する 。 一方、 元素の混合が不均一な場合には、 固相反応が十分に進行せず、 半値幅が 大きくなることによって、 放電容量が低下しやすくなるものと考えられる。 従つ て、 前記半値幅は、 2 Θ : 18. 6 ± 1 ° に於いて 0. 05° 以上、 2 Θ : 44 . 1± 1。 に於いては 0. 10° 以上が好ましく、 これにより各元素の混合が均 一で、 なおかつ適度に電解液との接触を保った複合酸化物の好ましい形態とする ことができる。 さらに、 本発明の実施形態に係る正極活物質は、 複合酸化物の結晶構造が a— Na F e 02型層状構造であるとともに、結晶単位格子が六方晶であり、金属リチ ゥムが示す電位に対して 3. 2V〜3. 3 Vの状態における六方晶の格子定数 a と格子定数 cと結晶格子体積 Vとが下記式を満たすように構成されるのが好まし
い。
2. 860≤ a≤ 2. 890
14. 20≤ c≤ 14. 33
0. 1007 nm3≤ V≤ 0 - 1034 n m3
式中、 a, cは、 格子定数であり、 それぞれ単位結晶格子の a軸方向の長さ及び c軸方向の長さをオングストローム (A) 単位で表わしたものに等しい。 なお、 結晶単位格子が六方晶であることから、 b軸方向の長さ bは、 格子定数 aと同じ である。
格子定数 aが 2. 890を超えると、 複合酸化物中の Mnの量が増え、 結晶対 称性が低下し、 充放電サイクル性能に悪影響を及ぼす傾向となる。 格子定数 cが 14. 30を超える場合、 及び結晶格子体積 Vが 0. 1034 nm3を超える場合 も同様である。
格子定数 a < 2. 860、 格子定数 cく 14. 20、 結晶格子体積 V < 0. 1
007 nm3であると、充放電サイクル性能及ぴ充電時の熱安定性に劣る傾向とな る。
より好ましくは、 c≤ 14. 30であり、 これにより、 特に、 電池の高率放電 性能を優れたものとすることができる。
[本発明の実施形態に係る正極活物質の製造方法]
本発明の正極活物質の製造方法は特に限定されないが、 好ましい製造方法につ いて以下に詳述する。
本発明に係る正極活物質は、 高いエネルギー密度と高い充放電サイクル性能を 示す電池を得るために、 「少なくとも i成分、 Mn成分及び N i成分を含有する L i一 Mn— N i複合酸化物前駆体」 あるいは 「少なくとも L i成分、 Mn成分 、 N i成分及び M成分を含有する L i _Mn— N i— M複合酸化物前駆体」 を 9 00°C以上の温度で焼成して得られるのが好ましい。 ここで、 焼成温度は、 好ま しくは 900°C以上 1 100°C以下、 より好ましくは 900°C以上 1050 °C以 下、 とりわけ好ましくは、 とりわけ好ましくは 950°C〜 1025°Cである。
L i -Mn-N i複合酸化物前駆体あるいは L i一 Mn— N i—M複合酸化物
前駆体の焼成は、 α— N a F e 02結晶構造へ化学変化を起こすものであり、 この 相転移は 7 0 0 °Cでも充分に完結するものの、 上記のようにさらに高い温度 (特 に、 9 0 0 °C以上) で熱処理することによって、 電池性能を著しく向上できる。 焼成温度が 8 0 0 °Cを下回ると、 充放電サイクル性能が低下するという問題が 生じやすい。
また、 焼成温度が 9 0 0 °Cを下回ると、 エネルギー密度 (放電容量) 及び高率 放電性能が低下するという問題を生じやすい。 これ以下の領域では L iの移動を 妨げる構造的要因が内在している可能性がある。
一方、 焼成温度が 1 1 0 0 °Cを上回ると、 L iの揮発によって目標とする組成 の複合酸化物が得られにくいなどの作製上の問題や、 粒子の高密度化によって電 池性能が低下するという問題が生じやすい。 これは、 1 1 0 0 °Cを上回ると、 1 次粒子成長速度が増加し、 複合酸化物の結晶粒子が大きくなりすぎることに起因 しているが、 それに加えて、 局所的に L i欠損量が増大して、 構造的に不安定と なっていることも原因ではないかと考えられる。 さらに、 高温になるほど、 L i 元素の占有するサイ トと、 M n、 N i、 C o元素の占有してなるサイト間の元素 置換が極度に生じ、 L i伝導パスが抑制されることによって放電容量は低下する 焼成温度を 9 5 0 °C以上 1 0 2 5 °C以下の範囲とすることによって、 特に高い エネルギー密度 (放電容量) を示し、 充放電サイクル性能に優れた電池を作製で きる。
焼成時間は、 3時間〜 5 0時間が好ましい。 焼成時間が 5 0時間を超えると、 電池性能上問題はないが、 L iの揮発によって実質的に電池性能に劣る傾向とな る。 焼成時間が 3時間より少ないと、 結晶の発達が悪く、 電池性能が悪くなる傾 向となる。
「少なくと L i成分、 M n成分及び N i成分を含有する L i -M n - N i複 合酸化物前駆体」 は、 M n及ぴ N iが均一に混合された化合物であることが好ま しい。 また、 「少なくとも L i成分、 M n成分、 N i成分及び M成分を含有する L i一 M n— N i— M複合酸化物前駆体」 は、 M n、 N i及び Mが均一に混合され た化合物であることが好ましい。 この条件を満たす製法であれば特に限定されな
いが、 本発明に係る元素の構成範囲では、 L iの吸蔵 ·放出による結晶構造の安 定性が高いことが要求されるため、 「Mn、N i及び Mの酸性水溶液を水酸化ナト リウム水溶液等のアルカリ水溶液で沈殿させる共沈製法」 で、 とりわけ高い電池 性能を示す正極活物質を作製することができる。 この際、 特開平 10— 1 253 1 9号公報に述べられているように、 反応系中に金属に対して過剰量のアンモニ ゥムイオンが共存する条件下で粒子を発生させると、 極めて均質でなおかつ球状 の粒子形状を有する前駆体粒子の作製が可能となる。 この場合、 Mnは空気中の 酸素によって容易に酸化され、 相分離の要因となるので、 反応溶液に還元剤を添 加したり、 晶析反応槽内あるいは溶液内の雰囲気を不活性ガスで満たしたりする などして還元雰囲気とする技術が公知となっている。 前記 Mnの還元を目的とし て還元剤を用いる技術としては、 特開平 1 1一 3 1 7224号公報、 特開 200 0— 3 706号公報に、 そして、 不活性ガスを流通させて反応槽内あるいは溶液 内を還元雰囲気とする技術については特開平 1 1— 3 1 25 1 9号公報、 特開平 1 1 -3070 93号公報に記載がある。
L i一 Mn— N i複合酸化物前駆体としては、 "Mn化合物及び N i化合物を 粉碎,混合、 熱的に分解混合、 あるいは共沈させて得られる混合物" と、 L i化 合物との混合物を例示できる。
また、 L i -Mn -N i一 M複合酸化物前駆体としては、 "Mn化合物、 N i化 合物及び M化合物を粉砕 ·混合、 熱的に分解混合、 あるいは共沈させて得られる 混合物" と、 L i化合物との混合物を例示できる。
ここで、 "Mn化合物及び N i化合物を粉砕 .混合、熱的に分解混合、 あるいは 共沈させて得られる混合物" あるいは "Mn化合物、 N i化合物及び M化合物を 粉砕■混合、 熱的に分解混合、 あるいは共沈させて得られる混合物" と、 L i化 合物との混合は、 各々の粉体を機械的に混合することによって達成でき、 これを 酸素雰囲気下で熱処理することで複合酸化物を好適に作製することができる。
L i化合物としては、 水酸化リチウム、 炭酸リチウム等を、 Mn化合物として は、 酸化マンガン、 炭酸マンガン、 硫酸マンガン、 硝酸マンガン等を、 N i化合 物としては、 水酸化ニッケル、 炭酸ニッケル、 硫酸ニッケル、 硝酸ニッケル等を 挙げることができる。
また、 本明細書において、 M化合物とは、 L i, Mn, N i以外の元素を有す る化合物を意味する。 Mの具体例としては、 前掲のものを例示できる。 Mが A 1 である化合物としては、 硝酸アルミエゥム等を、 Mが Mgである化合物としては 、 硝酸マグネシウム、 硝酸マグネシウム等を、 Mが C oである化合物としては、 水酸化コバルト、 炭酸コバルト、 酸化コバルト、 硫酸コバルト、 硝酸コバルト等 を、 それぞれ挙げることができる。
L i -Mn-N i複合酸化物前駆体の構成成分となりうる Mnと N i との共沈 物 (Mn— N i複合共沈物)、及び、 L i一 Mn— N i— M複合酸化物前駆体の構 成成分となりうる Mnと N i と Mの共沈物 (Mn— N i— M複合共沈物) の作製 について以下に説明する。
Mn-N i複合共沈物の作製は、 Mnと N iとが均一に混合された共沈物であ ることが好ましく、 Mn— N i—M複合共沈物の作製は、 Mnと N i と Mとが均 一に混合された共沈物であることが好ましい。 Mn— N i共沈物の作製の一例を 挙げれば、 N i, Mnの酸性水溶液を水酸化ナトリウムで沈殿させることで好適 に作製することができる。
M n - N i _M複合共沈物の作製は、 N i元素と M n元素と M元素とを含有す る水溶液を水酸化ナトリゥムで沈殿させることにより好適に作製することができ る。 この際、 反応系中の金属に対して過剰量のアンモユウムイオンを共存させる ことで、 均一形状であって、 なおかつ高密度の前駆体粒子の作製が可能となる。 なお、 Mn— N i複合共沈物、 Mn—N i— Mn複合共沈物の作製は、 バッチ 式であっても、 連続沈殿法であってもよいが、 均一な球状の高密度粒子を得るた めには連続沈殿法が好ましい。 また、 正極活物質は、 特定の共沈工程を有する本発明に係る正極活物質の製造 方法によって、得られるのが好ましく、 これにより、 「全細孔容積が 0. 00 1m 1/g以上 0. 006m 1 Zg以下 (比表面積が 0. 3m2Zg以上 1. 6m2Z g以下) であり、 かつ、 C U Κα線を使用した粉末エックス線回折図の、 2 0 : 1 8. 6 ± 1° における回折ピークに対する 20 : 44. 1 ± 1° における回折
ピークの相対強度比が 0. 65以上1. 0 5以下である複合酸化物」 を好適に得 ることができる。
すなわち、本発明に係る正極活物質の製造方法は、組成式 L iaMn。.5_xN i0.5_y M' x+y02 (伹し 0< a < l. 3 (好ましくは 0. 98≤ a < l. 1)、 一 0. 1 ≤x-y≤ 0. 1、 M, は、 A l , Mg及ぴ C oから選択される少なくとも 1種 の元素)で表される複合酸化物を含有する正極活物質の製造方法であって、 「ニッ ケル (N i ) 化合物とマンガン (Mn) 化合物とが水に溶解された水溶液、 また は、 N i化合物と Mn化合物と M' 化合物 (Μ' は、 前記と同様) とが水に溶解 された水溶液に、 アルカリ化合物と、 還元剤と、 錯化剤とを添加して前記水溶液 の ρΗを 1 0〜1 3とし、 前記水溶液中で、 N i— Mn複合共沈物、 または、 N i -Mn-M' 複合共沈物を沈殿させる共沈工程」 を経由して、 前記複合酸化物 を作製することを特徴としている。
前記共沈工程により得られた N i—Mn複合共沈物、 または、 N i— Mn— M ' 複合共沈物 (本明細書では、 これらを、 まとめて、 単に "複合共沈物" ともい う) を用いて、 正極活物質を構成する複合酸化物を製造することにより、 放電容 量が高く、 充放電サイクル性能に優れた電池を作製でき、 特に M' 元素としてコ バルトを用いた場合、 1 6 OmAhZgに達する高い放電容量を有する電池を製 造できる。
一般に、 従来公知の粉体混合法に従って、 出発原料をサブミクロンやミクロン 粒子に微粉砕し、 L i OHなどのリチウム源を加えて焼成しても、 リチウム一マ ンガン一ニッケル複合酸化物において、 各元素が均一に固相混合した複合酸化物 を得ることは技術的に可能だが、 粉体を極めて微粉化する必要があることや、 焼 成時に粉体をプレス成形する必要があるなど、 工程が煩雑となる。 また、 得られ たとしても複合酸化物は微細化され、 満足な電池性能を得ることができないとい つた問題がある。 また、 N i— Mnの均一な混合状態は充電時の熱安定性と充放 電サイクル性能に影響を与えるものであり、 不均一な混合状態は、 従来の L i N i 02に起因する熱安定性が良好でないという欠点と、 L i2MnsOなどの L i一 M n酸化物に起因する充放電サイクル性能が良好でないという欠点とを生む粒子 が部分的に存在した状態となり得るものと考えられる。
また、 マンガン化合物とニッケル化合物とコバルト化合物とを共に焼成するこ とによって L i M n a N i 0 C ο γ〇2型の複合酸化物を得ることはできるものの、 M n、 N i、 C oの各元素の固溶置換が遅いので、 複合酸化物が充分に得られに くく、 複合酸化物を充分に得ようとして焼成時間を長くすると、 複合酸化物の結 晶が成長しすぎて、 比表面積が小さくなるため、 電池の放電容量が低下する傾向 となる。
しかしながら、 本発明に係る正極活物質の製造方法が有する共沈工程によれば 、 N i化合物、 M n化合物、 M, 化合物を水に溶解させて、 N i元素、 M n元素 、 M' 元素を均一に混合させることができるので、 引き続く、 アルカリ化合物の 添加により、 各元素が均一に混合された状態で複合共沈物を得ることができる。 よって、 この方法により得られた正極活物質は、 少なくとも N i元素と M n元素 とが、 従来のものに比して、 より均一に混ざり合っているものと考えられ、 これ により、 放電容量に優れた電池を製造できるものと推測される。 なお、 上記複合 共沈物は、 N i—M n複合共沈物の場合は、 N i— M n複合水酸化物や N i一 M n複合酸化物の形態となっているものと考えられ、 N i—M n— M, 複合共沈物 の場合は、 N i—M n— M, 複合水酸化物や N i _M n— M, 複合酸化物の形態 となっているものと考えられる。
ここで、 N i化合物、 M n化合物の具体例は、 前掲のものと同様であり、 M, 化合物の具体例は、 前掲の M化合物の具体例と同様である。 還元剤としては、 ヒ ドラジン等を挙げることができる。 アルカリ化合物とては、 水酸化ナトリウム、 水酸化カリウム、 水酸化リチウムなどを、 単独あるいは組み合わせて使用できる 。 錯化剤としては、 水溶液中でアンモニゥムイオンを解離可能な化合物を好適で 使用でき、 より具体的には、 硝酸アンモユウム, 硫酸アンモニゥム及び塩酸アン モユウム等のアンモニゥム塩化合物やアンモニア水を単独あるいは組み合わせて 使用できる。 また、 共沈工程における水溶液には、 中和時の p Hを一定に制御するのが好ま しく、 これにより、 より確実に、 元素 M, の添加量、 添加種類を制御できる。 前記共沈工程において、 p Hを変化させて複合共沈物を沈殿させる際、 水溶液
にヒドラジンなどの還元剤が添加されないと、 Mnが酸化された状態で Mn— N i -M' 複合共沈物の中に取り込まれ、 Mnと N i とが酸素を介して結合した層 間に水や炭酸などのァニオン性分子が取り込まれて、 α—N i (OH) 2構造とな る。 この状態で L i化合物と混合して焼成すると、 高次に酸化された Mnと L i が優先的に反応して L !! ょどの 付近に i作動電位を持たない不純 物が生成し、 放電容量が低下する。
よって、 前記したように、 共沈工程において、 Mnの酸化を防止するためには 、 反応槽内が還元雰囲気にされているのが好ましく、 これにより、 Mn304など の Mn酸化物や a_N i (OH) 2構造の生成を防止し、各元素が均一に混合され た結晶粒子を有する複合共沈物をより確実に得ることができる。 そして、 このよ うな複合共沈物を使用して後述する複合酸化物を製造し、 この複合酸化物を含有 する正極活物質を使用することによって、 高率放電性能及ぴ充放電サイクル性能 に優れ、 高エネルギー密度 (高放電容量) の非水電解質二次電池を作製できる。 また、 前記共沈工程においては、 反応槽内に、 ニッケル (N i ) 化合物水溶液 とマンガン (Mn) 化合物水溶液と M'化合物水溶液 (Μ' は、 A l , Mg及び C oから選択される少なくとも 1種の元素) と錯化剤水溶液と還元剤水溶液とを、 前記各水溶液をそれぞれ、 または、 前記各水溶液の少なくとも 2種以上が混合さ れた混合水溶液として連続的に供給するともに、 前記反応槽内にアルカリ化合物 水溶液を連続的に供給して、 生成する N i— Mn— M' 複合共沈物を連続的に取 り出す方法を使用してもよく、 これにより、 複合共沈物の生産性を向上できるだ けでなく、 N i化合物 (モル) : Mn化合物 (モル) : M,化合物 (モル) を、 A : B : Cとすれば、 N i : Mn : M' が実質的に A: B : Cとされた N i -Mn - M' 複合共沈物を確実に得ることができる。 また、前記共沈工程に加え、 さらに「"共沈工程により得られた N i— Mn複合 共沈物または N i— Mn— M' 複合共沈物が分散されると共に、 M' 化合物 (M , は、 A l, Mg及び C oから選択される少なくとも 1種の元素) が溶解された 水溶解分散液" に、 アルカリ化合物と、 錯化剤とを添加して前記水溶解分散液の
p Hを 1 0〜1 3とし、 前記共沈工程により得られた N i一 M n複合共沈物の表 面または N i -M n -M'複合共沈物の化合物の表面に、元素 Μ' (Μ ' は前記と 同様) の複合共沈物を沈殿させるコート共沈工程」 を経由して、 複合酸化物を製 造しても良く、 これにより、 N i— M nの均一混合状態を壌すことなく、 元素 M ' の添加量の制御をより確実に行うことができる。 アルカリ化合物およぴ錯化剤 としては、 前掲のものを使用できる。 前記共沈工程において、 N i, M n以外の異種元素を有する化合物を水溶液中 に含有させた場合、 異種元素の種類によっては、 複合共沈物中に組み込まれにく いものがある。 しかし、 前記コート共沈工程により表面がこのような異種元素に より被覆された複合共沈物を作製し、 次いで、 L i化合物との焼成を行うことに よって、 異種元素の全部又は一部が複合共沈物の元素と固溶置換されるので、 異 種元素がより確実に組み込まれた複合酸化物を得ることができる。 よって、 放電 容量が高く、 充放電サイクル性能に優れた電池を作製できる。 すなわち、 コート 共沈工程によれば、 複合共沈物に組み込める異種元素の選択の幅を増やすことが できる。 また、 前記 M,を C oとすることが好ましく、 これにより、 さらに、 高率放電性 能と充放電サイクル性能に優れた非水電解質二次電池を製造できる。
なお、 異種元素として C oを選択した場合は、 共沈工程によって複合共沈物を 得ても、 共沈工程とコート共沈工程との併用によって複合共沈物を得ても、 最終 的に得られる電池の放電容量に差は見られなかった。
また、 上記元素 M' の複合共沈物は、 元素 M' の複合水酸化物や元素 M, の複 合酸化物の形態となっているものと考えられる。 以上に説明した共沈工程を経由して得られた、 もしくは、 共沈工程とコート共 沈工程とを経由して得られた複合共沈物と、 リチゥム化合物とを共に焼成するこ とによって、 本発明に係る正極活物質に含有される複合酸化物として好適な、 L i— N i—M n複合酸化物または L i一 N i -M n - M' 複合酸化物を製造でき
る。
ここで、 リチウム化合物としては、 水酸化リチウム、 炭酸リチウム等を挙げる ことができるが、 複合共沈物との固相反応をより低温で行う.ことができる点で、 水酸化リチウムが好ましい。
また、 焼成条件は、 900°C以上 1 1 00°C以下の温度で 3時間以上とするの が好ましく、 これにより、 特に、 高エネルギー密度 (高放電容量) であり、 高率 放電性能と充放電サイクル性能に優れた電池を製造できる。
焼成温度が 900°Cより低いと、 固相反応が進行せず、 サイクル寿命性能が悪 いだけでなく、 初期容量の確保も難しく、 容量に大きなばらつきが発生しやすく 、 また、 高率放電容量にも劣る傾向となる。 又、 L i _N i— Mn複合酸化物又 はし i— N i一 Mn _M複合酸化物の焼成製造時に造粒が進みにくい事によって 、 複合共沈物に由来する細孔部分が残りやすく比表面積は大きく、 高密度な活物 質は得られにくく、 又、 このため、 充放電サイクル性能に優れた電池を製造しに くい。
A 1 , Mg, C o等の異種元素が添加された複合共沈物を使用しうる場合は、 これらの異種元素が造粒を助ける効果があるので、 焼成時に焼結造粒が進みやす く、 複合酸化物は高密度化する傾向にあるが、 やはり N i と Mnの固相内拡散は 不完全であり、 満足のいく性能を発揮することができない。 よって、 焼成温度は 、 前記したように、 900°C以上が望ましい。
一方、 焼成温度が 1 100°Cより高くなると、 L i OHなどのリチウム源の揮 発が進んで、 複合酸化物の組成の制御が困難であり、 好ましくないと考えられる
以上に、 本発明に係る正極活物質を得るための製造方法について説明したが、 複合酸化物の粒度分布は、 50%粒子径 (D50) が 0. 8 mより大きく 1 0 m以下であり、 且つ、 10%粒子径 (D10) が 0. より大きく 7 μιη以下 であるのが好ましく、 高い放電電圧と高い放電容量のみならず、 充放電サイクル に伴う容量維持率に関して高いレベルを維持できる。
このような粒子分布を有する粉体を得るためには、 上記沈殿工程 (共沈工程)
の段階で、 粒子分布を適切に調節するよう作製することが重要で、 そうすること で製造効率や高い放電容量を得ることが可能となる。 もしも、 沈殿工程で、 2次 粒子径が増大しすぎ、 なおかつ粒子が高密度化すると、 L i化合物との混合 -焼 成の段階で 2次粒子が緻密化し、 粒子内部の空隙量の減少によって放電容量が低 下する傾向にある。 この種の複合酸化物は、 放電反応時においては L iイオンが 電解質バルタ側から複合酸化物粒子内に取り込まれる段階が律速となる特性を有 しているので、 上記の点は高い電池性能を発揮するために重要な制御項目となる と考えられる。
このように緻密化した活物質の特性を改善する手段としては、 機械的な粉砕が 考えられるが、 例えばポールミルのような手段によると 1 μ πι未満の微粒子を優 先的に増大せしめ、 活物質が電解質と広範囲に接触する結果、 電解質の酸化分解 などの副反応などが起こり、 却って電池性能を劣化させる虞がある。 また、 粉砕 時に、 粒子同士の摩擦によって発生する剪断発熱によって、 露出した Μ ηが高次 に酸化され、 電池性能が低下する虞もある。
また、 前記粒子分布を有する粉体を得るための沈殿工程では、 主に沈殿の結晶 成長速度を好適に抑制する必要がある。 特に、 。を増加させるため、 即ち、 細 かい粒径の分率を上げ、 広い粒度分布とするためには、 ランダムな核発生を頻繁 に起こせしめ、 一方で結晶核の成長を抑制する必要がある。 そのためには反応器 形状や回転翼などの装置因子や、 反応槽内に沈殿物が滞在する時間、 反応槽温度 、 金属イオン量、 液 p H、 アンモニア濃度、 酸化数調整剤の濃度、 酸素濃度など が制御因子として重要となる。
上記した最適な粒子分布を有する複合酸化物を効率的に得るための詳細な条件 については、 さらに検討の余地が残されているものの、 上述の製造条件の範囲で 作製した複合酸化物を篩別により粒度分布を調整することによって、 効果を発揮 させることができる。 本発明の実施形態に係る正極活物質は、 リチウムコバルト酸化物をさらに含有 するのが好ましく、 これにより、 電池の高率放電性能を上昇できる。 ここで、 リ チウムコバルト酸化物は、 本発明による特定の複合酸化物に対して 5重量%〜 9
5重量%で含有されるのが好ましい。 5重量%より少ないと、 前記リチウムコバ ルト酸化物の特徴となる電池の高い高率放電性能を発揮しにくくなる。 また 95 重量%より多いと、 本発明による特定の複合酸化物の持つ高い放電容量を期待す ることができなくなるので好ましくない。 また、 本発明の実施形態に係る正極活物質は、 「スピネル構造を有し、 L i 1+S Mn2_s_tM,,, t04 (但し、 0 s≤ 0. 3、 0≤ t≤ 0. 2、 M,,, は、 Mg、 A 1、 T i、 V、 C r、 F e、 C o及び N iの中から選ばれる少なくとも 1種以上 の元素) で表されるリチウムマンガン化合物」 をさらに含有するのが好ましく、 これにより、 低温高率放電性能と保存性能とを高次元で両立する電池を得ること ができる。
L i 1+sMn2_s.tM"' t04における sの値は、 0でも良いが、 スピネル構造の充 放電に伴う構造安定性を向上させるためには Mnサイ トに L iが一部置換したい わゆるリチウムリッチ構造とするのが好ましい。 s値は 0≤ s≤0. 3であれば 良いが、 0≤ s≤0. 1とすると、 高い放電容量を維持したまま前記効果を発現 することができるのでより好ましい。 また、異種元素 Μ'" を用いると、前記リチ ゥムリツチ型スピネルと同様の効果が発現する点で好ましい。 このときの異種元 素の量である tの値は 0≤ t≤ 0. 2であれば放電容量を損なうことなく充放電 サイクル性能が向上する点で好ましい。
ここで、 異種元素 M," の種類としては、 例えば Mg、 A l、 T i、 V、 C r、 F e、 C o、 N iが挙げられる。 Mg、 A l、 T i、 V、 C r、 F e、 C o、 N iなかでも、 Mg、 A 1 s V、 C r、 F e、 Co、 N iを用いると、 高温状態に おいて Mn種の溶出が抑制され、 電池性能が向上する点で好ましい。 前記異種元 素は 1種を用いてもよく、 2種以上を用いてもよい。
異種元素を用いる場合、 異種元素を含む焼成原料としては特に限定されるもの ではないが、 それぞれの塩あるいは酸化物を使用することができる。 一例を挙げ ると、これら異種元素を含む化合物を L i OH及び Mn02と共に原料に用いて加 熱処理を行うことで、 L i 1+sMn2_s.tM"' t04で示される化合物を合成すること ができる。
L i 1+sMn2_s_tM", tO4で示される化合物は、 本発明による特定の複合酸化物 に対して 5重量%〜95重量%で含有されるのが好ましい。 5重量 °/0より少ない と、 前記リチウムマンガン酸化物の特徴となる低温高率放電性能を発揮しにくく なる。 また 9 5重量%より多いと、 本発明による特定の複合酸化物の持つ高い放 電容量を期待することができなくなるので好ましくない。 なお、 正極活物質は、 他の化合物をさらに含有しても良く、 他の化合物として は、 CuO, C u2O, Ag20, C u S, C u S 04等の I族化合物、 T i S2, S i 02) S nO等の IV族化合物、 V205, V6012, VOx, Nb205, B i 203, S b203等の V族化合物、 C r 03, C r 203, Mo 03, Mo S2, W03, S e 02等 の VI族化合物、 Mn02, Mn203等の VII族化合物、 F e203, F e O, F e3 04, N i 203, N i O, C o 03, C o O等の VIII族化合物等で表される、 リチ ゥムーコバルト系複合酸化物やリチウム—マンガン系複合酸化物等の化合物 (前 記したリチウムコバルト酸化物、 及び、 L i 1+sMn2.s_tM"' t04で表されるリチ ゥムマンガン化合物以外の化合物)、 さらに、 ジスルフィ ド, ポリピロール, ポリ ァニリン, ポリパラフエ二レン, ポリアセチレン, ポリァセン系材料等の導電性 高分子化合物、 擬グラフアイト構造炭素質材料等が挙げられるが、 これらに限定 されるものではない。 正極活物質として、 本発明による特定の複合酸化物以外の他の化合物を併用す る場合、 他の化合物の使用割合は、 本発明の効果を損なわない程度であれば限定 されるものではないが、 他の化合物は、 正極活物質の総重量に対して、 1重量% 〜50重量%が好ましく、 5重量%〜30重量%であるのがより好ましい。 本発明に係る非水電解質二次電池 (以下、 単に "電池" ともいう) は、 非水電 解質二次電池用正極 (以下、 単に "正極" ともいう) と、 非水電解質二次電池用 負極 (以下、 単に "負極" ともいう) と、 非水電解質とを具備し、 一般的には、 正極と負極との間に、 非水電解質電池用セパレータが設けられる。 非水電解質は 、 電解質塩が非水溶媒に含有されてなる形態を好適に例示できる。
非水電解質は、 一般にリチゥム電池等への使用が提案されているものが使用可 能である。 非水溶媒としては、 プロピレンカーボネート、 エチレンカーボネート 、 プチレンカーボネート、 クロ口エチレンカーボネート、 ビニレンカーボネート 等の環状炭酸エステル類; γ—プチ口ラタ トン、 γ—バレロラタ トン等の環状ェ ステル類;ジメチルカーボネート、 ジェチノレカーボネート、 ェチルメチノレカーボ ネート等の鎖状カーボネート類; ギ酸メチル、 酢酸メチル、 酪酸メチル等の鎖状 エステル類;テトラヒ ドロフランまたはその誘導体; 1, 3—ジォキサン、 1, 4—ジォキサン、 1 , 2—ジメ トキシェタン、 1 , 4一ジブトキシエタン、 メチ ルジグライム等のエーテル類;ァセトニトリル、 ベンゾニトリル等の二トリル類 ; ジォキソランまたはその誘導体;エチレンス /レフィ ド、 スルホラン、 スルトン またはその誘導体等の単独またはそれら 2種以上の混合物等を挙げることができ るが、 これらに限定されるものではない。
電解質塩としては、 例えば、 L ί C 104, L i B F4, L i A s F6, L i P F6 , L i S CN, L i B r , L i I , L i 2S 04, L i 2B10C 110, N a C 104, N a I , N a S CN, N a B r , KC 104, KSCN等のリチウム (L i )、 ナト リウム (Na) またはカリウム (K) の 1種を含む無機イオン塩、 L i CF3SO 3, L i N (CF3S02) 2) L i N (C2F5S02) 2, L i N (CF3SOz) (C4F9 S02), L i C (CF3S02) 3, L i C (C2F5S02) 3, (CH3) 4NBF4, (C H3) 4NB r, (C2H5) 4NC 104, (C2H5) 4N I, (C3H7) 4NB r, (n— C4 H9) 4NC 104, (n -C4H9) 4N I , (C2H5) 4N— m a 1 e a t e, (C2HS) 4 N— b e n z o a t e, (C2H5) 4N— p h t a l a t e、 ステアリノレスノレホン酸 リチウム、 ォクチ/レスノレホン酸リチウム、 ドデシルべンゼンスルホン酸リチウム 等の有機イオン塩等が挙げられ、 これらのイオン性化合物を単独、 あるいは 2種 類以上混合して用いることが可能である。
さらに、 L i BF4, L i P F6のような無機イオン塩と L i N (C2F5S〇2) 2 のようなパーフルォ口アルキル基を有するリチウム塩とを混合して用いることに より、 さらに電解質の粘度を下げることができるので、 低温特性をさらに高める ことができ、 より望ましい。
非水電解質における電解質塩の濃度としては、 高い電池特性を有する電池を確
実に得るために、 0 . 1モル/リ ッ トル〜 5モル/リットルが好ましく、 さらに 好ましくは、 1モル/リ ッ トル〜 2 . 5モル/リットルである。 正極は、 本発明に係る正極活物質を主要構成成分としており、 本発明に係る正 極活物質を、 導電剤および結着剤、 さらに必要に応じてフィラーと混練して正極 合剤とした後、 この正極合剤を集電体としての箔ゃラス板等に塗布、 または圧着 して 5 0 °C〜2 5 0 °C程度の温度で、 2時間程度加熱処理することにより好適に 作製される。 正極活物質の正極に対する含有量は、 通常、 8 0重量%〜9 9重量 %とされ、 好ましくは、 8 5重量 °/0〜9 7重量%とされる。 負極は、 負極材料を主要構成成分としている。 負極材料としては、 リチウムィ オンを吸蔵放出可能な形態のものであればどれを選択しても良い。 例えば、 リチ ゥム金属、 リチウム合金 (リチウム一アルミニウム, リチウム一鉛, リチウム一 スズ, リチウム一アルミニウム一スズ, リチウム一ガリウム, およびウッド合金 等のリチウム金属含有合金)、 リチウム複合酸化物 (リチウム—チタン)、 窒化珪 素の他、 リチウムを吸蔵 ·放出可能な合金、 炭素材料 (例えばグラフアイト、 ハ ードカーボン、 低温焼成炭素、 非晶質カーボン等) 等が挙げられる。 これらの中 でもグラフアイトは、 金属リチウムに極めて近い作動電位を有するので電解質塩 としてリチウム塩を採用した場合に自己放電を少なくでき、 かつ充放電における 不可逆容量を少なくできるので、 負極材料として好ましい。 例えば、 人造黒鉛、 天然黒鉛が好ましい。 特に, 負極材料表面を不定形炭素等で修飾してあるグラフ アイ トは、 充電中のガス発生が少ないことから望ましい。
以下に、 好適に用いることのできるグラフアイトのエックス線回折等による分 析結果を示す;
格子面間隔 (d。。2) 0 . 3 3 3〜0 . 3 5 0 n m
a軸方向の結晶子の大きさ L a 2 0 n m 以上
c軸方向の結晶子の大きさ L c 2 0 n m 以上
真密度 2 . 0 0〜 2 . 2 5 g / c m3
また、 グラフアイ トに、 スズ酸化物, ケィ素酸化物等の金属酸化物、 リン、 ホ ゥ素、 アモルファスカーボン等を添加して改質を行うことも可能である。 特に、 グラフアイ トの表面を上記の方法によって改質することで、 電解質の分解を抑制 し電池特性を高めることが可能であり望ましい。 さらに、 グラフアイトに対して 、 リチウム金属、 リチウム一アルミニウム, リチウム一鉛, リチウム一スズ, リ チウムーアルミユウムースズ, リチウム一ガリウム, およびウッド合金等のリチ ゥム金属含有合金等を併用することや、 あらかじめ電気化学的に還元することに よってリチウムが揷入されたグラフアイト等も負極材料として使用可能である。 負極材料の負極に対する含有量は、 通常、 8 0重量%〜9 9重量%とされ、 好ま しくは、 9 0重量%〜9 8重量%とされる。
正極活物質の粉体及び負極材料の粉体は、 平均粒子サイズ 1 0 0 /z m以下であ ることが望ましい。 特に、 正極活物質の粉体は、 電池の高出力特性を向上する目 的で 1 0 μ m以下であることが望ましい。 粉体を所定の形状で得るためには粉砕 機や分級機が用いられる。 例えば乳鉢、 ボールミル、 サンドミル、 振動ポールミ ル、 遊星ポールミル、 ジェットミル、 カウンタージエトミル、 旋回気流型ジエツ トミルゃ篩等が用いられる。 粉砕時には水、 あるいはへキサン等の有機溶剤を共 存させた湿式粉砕を用いることもできる。 分級方法としては、 特に限定はなく、 篩や風力分級機などが、 乾式、 湿式ともに必要に応じて用いられる。 また、 本発明に係る電池は、 正極活物質が、 電池の充電に伴うリチウムイオン の放出により、 その結晶格子体積が収縮するものであり、 その結晶格子体積の収 縮率は電池の放電末状態における正極活物質の結晶格子体積に対して 4 %以下で あるとともに、 負極材料は電池の充電に伴うリチウムイオンの吸蔵により、 その 結晶格子体積が膨張するものであり、 その結晶格子体積の膨張率は電池の放電末 状態における負極材料の結晶格子体積に対して 6 %以下であり、 かつ、 電池の通 常の充放電範囲において、 負極材料の前記膨張率の値は、 正極活物質の前記収縮 率の値に比べて同じかまたは大きいとともに、 電池の通常の充放電範囲において 、 負極材料の前記膨張率の値と、 正極活物質の前記収縮率の値との差が 0 %以上 3 %未満となるように構成されるのが好ましい。
「充電によって体積が収縮する正極活物質」 は、 第一実施形態及び第二実施形 態に記載した組成を有するとともに、 一 N a F e 02構造を有する化合物に多数 存在する。 また、 「充電によって体積が膨張する負極材料」は、 リチウムイオンを構造内部 に取り aむことのできる形態であればどれを選択しても良いが、 スズ、 珪素など の酸化物や、 充放電サイクルに伴う容量劣化が極めて少ない等の理由により、 ェ ックス線回折等による分析結果が以下の範囲となるグラフアイトが好ましい。 格子面間隔 ( d 002) 0. 335〜0. 3 58 nm
a軸方向の結晶子の大きさ L a 20 nm〜100 nm
c軸方向の結晶子の大きさ L c 20 nm〜100 nm
真密度 2. 00〜 2. 25 g/c m3 ここで、 前記した正極活物質と負極材料は、 正極活物質の結晶格子体積の収縮 率が電池の放電末状態における正極活物質の結晶格子体積に対して 4 %以下であ るとともに、 負極材料の結晶格子体積の膨張率が電池の放電末状態における負極 材料の結晶格子体積に対して 6%以下であり、 さらに、 電池の通常の充放電範囲 において、 負極材料の前記膨張率の値が、 正極活物質の前記収縮率の値に比べて 同じかまたは大きいとともに、 電池の通常の充放電範囲において、 負極材料の前 記膨張率の値と、 正極活物質の前記収縮率の値との差が 0 °/0以上 3 %未満となる ような組み合わせが選択される。
通常の充放電範囲とは、 過充電や過放電が行われない範囲の電池の定格使用範 囲のことを言い、 より具体的には、 カタログに記載された定格の使用条件下での 充放電範囲のことをいい、 過充電■過放電などアブユース時までをも想定した充 放電範囲のことではない。 具体的に正極が L i金属基準に対して 4. 6V程度ま での範囲をいう。 以上、 正極及び負極の主要構成成分である正極活物質およぴ負極材料について 詳述したが、 前記正極及び負極には、 前記主要構成成分の他に、 導電剤、 結着剤
、 増粘剤、 フイラ一等が、 他の構成成分として含有されてもよい。
導電剤としては、 電池性能に悪影響を及ぼさない電子伝導性材料であれば限定 されないが、 通常、 天然黒鉛 (鱗状黒鉛, 鱗片状黒鉛, 土状黒鉛等)、 人造黒鉛、 カーボンブラック、 アセチレンブラック、 ケツチエンプラック、 カーボンウイス カー、 炭素繊維、 金属 (銅, ニッケル, アルミ-ゥム, 銀, 金等) 粉、 金属繊維
、 導電性セラミックス材料等の導電性材料を 1種またはそれらの混合物として含 ませることができる。
これらの中で、 導電剤としては、 電子伝導性及び塗工性の観点よりアセチレン ブラックが望ましい。 導電剤の添加量は、 正極又は負極の総重量に対して 0. 1 重量%〜50重量%が好ましく、 特に 0. 5重量。/。〜 30重量%が好ましい。 特 にアセチレンブラックを 0. 1〜0. 5 jumの超微粒子に粉碎して用いると必要 炭素量を削減できるため望ましい。 これらの混合方法は、 物理的な混合であり、 その理想とするところは均一混合である。 そのため、 V型混合機、 S型混合機、 擂かい機、 ボールミル、 遊星ボールミルといったような粉体混合機を乾式、 ある いは湿式で混合することが可能である。
前記結着剤としては、通常、 ポリテトラフルォロエチレン (PTFE), ポリフ ッ化ビユリデン (PVd F), ポリエチレン, ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂、 エチレン一プロピレンージエンターポリマー (EPDM), スルホン化 EPDM, スチレンブタジエンゴム (SBR)、フッ素ゴム等のゴム弾性を有するポリマーを 1種または 2種以上の混合物として用いることができる。 結着剤の添加量は、 正 極または負極の総重量に対して 1〜50重量%が好ましく、 特に 2〜30重量 °/0 が好ましい。 特に、 本発明に係る正極は、 正極活物質に対して 1重量%以上の導電性炭素材 料と、 電解液を含有することによってイオン伝導性を有する結着剤とを含有する のが好ましい。 "電解液を含有することによってイオン伝導性を有する結着剤"と しては、電解液として L i P F6を電解質としてエチレンカーボネートゃジェチレ ンカーボネートゃジメチルカーボネート等を溶媒として使用する場合に於いては 、 前掲の結着剤のうち、 ポリフッ化ブニリデン (PVd F) やポリエチレン (ポ
リエチレンォキシド) を好適に用いることが出来る。
前記した、 L i一 N i— M n— C o複合酸化物、 または、 L i— N i—M n— C o— Μ' '複合酸化物 (ここで、 M',は、 L i, N i , M n , C o以外の元素) は、 固体のイオン伝導性が L i— C o複合酸化物よりも優れないためか、 L i - C o複合酸化物を使用する場合と比較して、 得られる電池の高率放電性能がやや 劣る。 しかしながら、 正極に "電解液を含有することによってイオン伝導性を有 する結着剤" と、 正極活物質に対して 1重量%以上の導電性炭素材料とを添加し 、 該電解液を使用することによって、 高率放電性能に優れた電池を作製できる。 これはかならずしも明らかではないが、 L i一 N i— M n— C o複合酸化物、 または、 L i— N i— M n— C o— Μ' '複合酸化物は、 固体の伝導性が優れない もしくは 1次粒子間の粒界のイオン伝導が悪いため、 リチゥムイオンの伝導は、 複合酸化物内の細孔に依存しているものと考えられる。 この細孔にイオン伝導性 が無い結着剤が入り込むとリチウムイオン伝導経路が減り、 電池の高率放電性能 を低下させやすくなるので、 上記したように、 イオン伝導性を有する結着剤を使 用するのが好ましい。 また、 結着剤としてイオン伝導性を有する結着剤を使用し ても、 正極に少なくとも 1重量%以上の導電性炭素材料を加えない場合は、 前記 正極活物質の電子パスを得ることが出来ず、 部分的に反応しない正極活物質がで きるためか、 得られる電池において、 低率放電での放電容量の低下が確認できる 前記増粘剤としては、 通常、 カルボキシメチルセルロース、 メチルセルロース 等の多糖類等を 1種または 2種以上の混合物として用いることができる。 また、 多糖類の様にリチウムと反応する官能基を有する増粘剤は、 例えばメチル化等の 処理によりその官能基を失活させておくことが望ましい。 増粘剤の添加量は、 正 極または負極の総重量に対して 0 . 5 ~ 1 0重量%が好ましく、 特に 1〜2重量 %が好ましい。
フイラ一としては、 電池性能に悪影響を及ぼさない材料であれば何でも良い。 通常、 ポリプロピレン, ポリエチレン等のォレフィン系ポリマー、 無定形シリカ 、 アルミナ、 ゼォライト、 ガラス、 炭素等が用いられる。 フィラーの添加量は、 正極または負極の総重量に対して添加量は 3 0重量%以下が好ましい。
正極および負極は、 主要構成成分 (正極の場合は正極活物質であり、 負極の場 合は負極材料である)、導電剤および結着剤を、 N—メチルピロリ ドン, トルエン 等の溶剤に混合させてスラリーを作製し、 このスラリーを下記に詳述する集電体 の上に塗布し、 乾燥することによって、 好適に作製される。 前記塗布方法につい ては、 例えば、 アプリケーターロールなどのローラーコーティング、 スクリーン コーティング、 ドクターブレード方式、 スピンコーティング、 バーコータ等の手 段を用 、て任意の厚さおよぴ任意の形状に塗布することが望ましいが、 これらに 限定されるものではない。
集電体としては、 構成された電池において悪影響を及ぼさない電子伝導体であ れば何でもよい。 例えば、 正極用集電体としては、 アルミニウム、 チタン、 ステ ンレス鋼、 ュッケル、 焼成炭素、 導電性高分子、 導電性ガラス等の他に、 接着性 、 導電性および耐酸化性向上の目的で、 アルミニウムや銅等の表面をカーボン、 ニッケル、 チタンや銀等で処理した物を用いることができる。 負極用集電体とし ては、 銅、 ニッケル、 鉄、 ステンレス鋼、 チタン、 アルミ-ゥム、 焼成炭素、 導 電性高分子、 導電性ガラス、 1ー〇(1合金等の他に、 接着性、 導電性、 耐還元 性の目的で、 銅等の表面をカーボン、 ニッケル、 チタンや銀等で処理した物を用 いることができる。 これらの材料については表面を酸化処理することも可能であ る。
集電体の形状については、 フオイル状の他、 フィルム状、 シート状、 ネット状 、 パンチ又はエキスパンドされた物、 ラス体、 多孔質体、 発泡体、 繊維群の形成 体等が用いられる。 厚さの限定は特にないが、 1 ~ 5 0 0 μ πιのものが用いられ る。 これらの集電体の中で、 正極としては、 耐酸化性に優れているアルミニウム 箔が、 負極としては、 耐還元性、 且つ電導性に優れ、 安価な銅箔、 ニッケル箔、 鉄箔、 およびそれらの一部を含む合金箔を使用することが好ましい。 さらに、 粗 面表面粗さが 0 . 2 /z m R a以上の箔であることが好ましく、 これにより正極活 物質または負極材料と集電体との密着性は優れたものとなる。 よって、 このよう な粗面を有することから、 電解箔を使用するのが好ましい。 特に、 ハナ付き処理 を施した電解箔は最も好ましい。 さらに、 該箔に両面塗工する場合、 箔の表面粗 さが同じ、 またはほぼ等しいことが望まれる。
非水電解質電池用セパレータとしては、 優れたレート特性を示す多孔膜ゃ不織 布等を、 単独あるいは併用することが好ましい。 非水電解質電池用セパレータを 構成する材料としては、 例えばポリエチレン, ポリプロピレン等に代表されるポ リオレフィン系榭脂、 ポリエチレンテレフタレ一ト, ポリブチレンテレフタレー ト等に代表されるポリエステル系樹脂、 ポリフッ化ビユリデン、 フッ化ビニリデ ン—へキサフゾレオ口プロピレン共重合体、 フッ化ビエリデン一パーフノレオ口ビニ ルエーテル共重合体、 フッ化ビニリデンーテトラフルォロエチレン共重合体、 フ ッ化ビユリデン一トリフルォロエチレン共重合体、 フッ化ビエリデン一フルォロ エチレン共重合体、 フッ化ビニリデン一へキサフルォロアセトン共重合体、 フッ 化ビニリデン一エチレン共重合体、 フッ化ビニリデン一プロピレン共重合体、 フ ッ化ビユリデン一トリフルォロプロピレン共重合体、 フッ化ビユリデンーテトラ フルォロエチレン一へキサフルォロプロピレン共重合体、 フッ化ビ二リデン一ェ チレンーテトラフルォロエチレン共重合体等を挙げることができる。
非水電解質電池用セパレータの空孔率は強度の観点から 9 8体積%以下が好ま しい。 また、 放電容量の観点から空孔率は 2 0体積%以上が好ましい。
また、 非水電解質電池用セパレータは、 例えばアク リロニトリル、 エチレンォ キシド、 プロピレンォキシド、 メチルメタアタリレート、 ビエルアセテート、 ビ ニルピロリ ドン、 ポリフッ化ビ-リデン等のポリマーと電解質とで構成されるポ リマーゲルを用いてもよい。
非水電解質を上記のようにゲル状態で用いると、 漏液を防止する効果がある点 で好ましい。
さらに、 非水電解質電池用セパレータは、 上述したような多孔膜ゃ不織布等と ポリマーゲルを併用して用いると、 電解質の保液性が向上するため望ましい。 即 ち、 ポリエチレン微孔膜の表面及び微孔壁面に厚さ数 μ m以下の親溶媒性ポリマ 一を被覆したフィルムを形成し、 前記フィルムの微孔内に電解質を保持させるこ とで、 前記親溶媒性ポリマーがゲル化する。
前記親溶媒性ポリマーとしては、 ポリフッ化ビニリデンの他、 エチレンォキシ ド基ゃエステル基等を有するアタリレートモノマー、 エポキシモノマー、 イソシ
アナ一ト基を有するモノマー等が架橋したポリマー等が挙げられる。 該モノマー は、 ラジカル開始剤を併用して加熱や紫外線 (U V) を用いたり、 電子線 (E B ) 等の活性光線等を用いて架橋反応を行わせることが可能である。
前記親溶媒性ポリマーには、 強度や物性制御の目的で、 架橋体の形成を妨害し ない範囲の物性調整剤を配合して使用することができる。 前記物性調整剤の例と しては、 無機ブイラ一類 {酸化ケィ素、 酸化チタン、 酸化アルミニウム、 酸化マ グネシゥム、 酸化ジルコニウム、 酸化亜鉛、 酸化鉄などの金属酸化物、 炭酸カル シゥム、炭酸マグネシウムなどの金属炭酸塩 }、 ポリマー類 {ポリフッ化ビニリデ ン、 フッ化ビユリデン Zへキサフルォロプロピレン共重合体、 ポリアクリロエト リル、 ポリメチルメタクリレート等 } 等が挙げられる。 前記物性調整剤の添力 ϊί量 は、 架橋性モノマーに対して通常 5 0重量%以下、 好ましくは 2 0重量%以下で ある。
前記ァクリレートモノマーについて例示すると、 二官能以上の不飽和モノマー が好適に挙げられ、 より具体例には、 2官能 (メタ) アタリレート {エチレング リコールジ (メタ) アタリレート、 プロピレングリコールジ (メタ) アタリレー ト、 アジピン酸 ·ジネオペンチルグリコールエステルジ (メタ) アタリレート、 重合度 2以上のポリエチレングリコールジ (メタ) アタリレート、 重合度 2以上 のポリプロピレングリコールジ (メタ) アタリレート、 ポリオキシエチレン/ポ リオキシプロピレン共重合体のジ (メタ) アタリレート、 ブタンジオールジ (メ タ) アタリレート、 へキサメチレンダリコールジ (メタ) アタリレート等 }、 3官 能 (メタ) アタリレート {トリメチロールプロパントリ (メタ) アタリレート、 グリセリントリ (メタ) アタリレート、 グリセリンのエチレンォキシド付加物の トリ (メタ) アタリレート、 グリセリンのプロピレンォキシド付加物のトリ (メ タ〉 アタリレート、 グリセリンのエチレンォキシド、 プロピレンォキシド付加物 のトリ (メタ) ァクリレート等 }、 4官能以上の多官能 (メタ) アタリレート {ぺ ンタエリスリ トールテトラ (メタ) アタリレート、 ジグリセリンへキサ (メタ) アタリレート等 } が挙げられる。 これらのモノマーを単独もしくは、 併用して用 いることができる。
前記ァクリレートモノマーには、 物性調整等の目的で 1官能モノマーを添加す
ることもできる。 前記一官能モノマーの例としては、 不飽和カルボン酸 {アタリ ル酸、 メタクリル酸、 クロトン酸、 けい皮酸、 ビュル安息香酸、 マレイン酸、 フ マーノレ酸、 ィタコン酸、 シトラコン酸、 メサコン酸、 メチレンマロン酸、 アコ二 ット酸等 }、不飽和スルホン酸 {スチレンスルホン酸、 ァクリルアミ ド一 2—メチ ルプロパンスルホン酸等 } またはそれらの塩 (L i塩、 N a塩、 K塩、 アンモニ ゥム塩、テトラアルキルアンモニゥム塩等)、 またこれらの不飽和カルボン酸を C 1〜C 18の脂肪族または脂環式アルコール、 アルキレン (C 2〜C4) グリコ —ル、 ポリアルキレン (C 2〜C 4) ダリコール等で部分的にエステル化したも の (メチルマレート、モノヒ ドロキシェチゾレマレート、 など)、 およびアンモニア 、 1級または 2級ァミンで部分的にアミ ド化したもの (マレイン酸モノアミ ド、 N—メチルマレイン酸モノアミ ド、 N, N—ジェチルマレイン酸モノアミ ドなど )、 (メタ) アクリル酸エステル [C 1〜C 18の脂肪族 (メチル、 ェチル、 プロ ピル、 プチル、 2一ェチルへキシル、 ステアリル等) アルコールと (メタ) ァク リル酸とのエステル、 またはアルキレン (C 2〜C 4) グリコール (エチレング リコール、 プロピレングリコール、 1, 4—ブタンジオール等) およびポリアル キレン (C 2〜C4) グリコーノレ (ポリエチレングリコーノレ、 ポリプロピレンク" リコール) と (メタ) ァクリル酸とのエステル] ; (メタ) アクリルアミ ドまたは N—置換 (メタ) ァクリルアミ ド [(メタ) ァクリルアミ ド、 N—メチル (メタ) ァクリルアミ ド、 N—メチロール (メタ) ァクリルアミ ド等]; ビュルエステルま たはァリルエステル [酢酸ビニル、酢酸ァリル等] ; ビエルエーテルまたはァリル エーテル [プチルビニルエーテル、 ドデシルァリルエーテル等];不飽和二トリル 化合物 [(メタ) アクリロニトリル、 クロ トンニトリル等];不飽和アルコール [( メタ) ァリルアルコール等] ;不飽和ァミン [(メタ) ァリルァミン、 ジメチルァ ミノェチル(メタ)アクリルレート、 ジェチルアミノエチノレ (メタ) アタリレート 等];複素環含有モノマー [N—ビュルピロリ ドン、 ビュルピリジン等];ォレフ ィン系脂肪族炭化水素 [エチレン、 プロピレン、 プチレン、 ィソブチレン、 ペン テン、 (C 6〜C 50) ひーォレフィン等] ;ォレフィン系脂環式炭化水素 [シク 口ペンテン、 シク口へキセン、 シク口ヘプテン、 ノノレポノレネン等] ;ォレフィン系 芳香族炭化水素 [スチレン、 ひ一メチルスチレン、 スチルベン等];不飽和ィミ ド
[マレイミ ド等];ハロゲン含有モノマー [塩化ビニル、 塩化ビニリデン、 フッ化 ビニリデン、 へキサフルォロプロピレン等] 等が挙げられる。
前記エポキシモノマーについて例示すると、 グリシジルエーテル類 {ビスフエ ノール Aジグリシジルエーテル、 ビスフエノール Fジグリシジノレエーテル、 臭素 化ビスフエノール Aジグリシジノレエーテル、 フエノールノポラックグリシジルェ 一テル、 クレゾールノポラックグリシジルエーテル等 }、 グリシジルエステル類 { へキサヒ ドロフタル酸グリシジルエステル、 ダイマー酸グリシジルエステル等 } 、 グリシジルァミン類 {トリダリシジルイソシァヌレート、 テトラダリシジルジ ァミノフエニルメタン等 }、線状脂肪族ェポキサイ ド類 {エポキシ化ポリブタジェ ン、 エポキシ化大豆油等 }、 脂環族ェポキサイ ド類 { 3, 4エポキシ— 6メチルシ クロへキシノレメチルカノレボキシレート、 3, 4エポキシシクロへキシノレメチノレ力 ルポキシレート等 } 等が挙げられる。 これらのエポキシ樹脂は、 単独もしくは硬 化剤を添加して硬化させて使用することができる。
前記硬化剤の例としては、 脂肪族ポリアミン類 {ジエチレントリアミン、 トリ エチレンテトラミン、 3, 9一 (3—ァミノプロピル) 一 2, 4 , 8 , 1 0—テ トロォキサスピロ [ 5 , 5 ] ゥンデカン等 }、 芳香族ポリアミン類 {メタキシレン ジァミン、 ジァミノフエニルメタン等 }、 ポリアミ ド類 {ダイマー酸ポリアミ ド等 }、 酸無水物類 {無水フタル酸、 テトラヒ ドロメチル無水フタル酸、 へキサヒ ドロ 無水フタル酸、 無水トリメ リット酸、 無水メチルナジック酸 }、 フユノール類 {フ エノールノポラック等 }、 ポリメルカプタン {ポリサルファイド等}、 第三アミン 類 {トリス- (ジメチルアミノメチノレ) フエノール、 2 —ェチルー 4ーメチ^/イミ ダゾール等 }、ルイス酸錯体 {三フッ化ホウ素.ェチルアミン錯体等 } 等が挙げら れる。
前記イソシアナ一ト基を有するモノマーについて例示すると、 トルエンジィソ シァぅ "一ト、 ジフエニルメタンジイソシア^ "一ト、 1 , 6—へキサメチレンジィ ソシアナート、 2, 2 , 4 ( 2 , 2 , 4 ) —トリメチルーへキサメチレンジイソ シァぅ "一ト、 : —フエ二レンジイソシアナート、 4, 4 ' ージシクロへキシ^ ^メ タンジイソシアナート、 3 , 3 '—ジメチルジフエ-ル 4, 4 ' ージイソシアナ一 ト、 ジァニシジンジイソシアナート、 m—キシレンジイソシアナ ト、 トリメチ
ルキシレンジイソシアナート、 イソフォロンジイソシァ ·^ "一ト、 1, 5一ナフタ レンジイソシア^ "一ト、 t r a n s— l , 4—シクロへキシルジイソシアナート 、 リジンジイソシアナート等が挙げられる。
前記ィソシアナ一ト基を有するモノマーを架橋するにあたって、 ポリオール類 およびポリアミン類 [2官能化合物 {水、 エチレングリコール、 プロピレンダリ コール、 ジエチレングリコール、 ジプロピレングリコール等 }、 3官能化合物 {グ リセリン、 トリメチロールプロパン、 1, 2, 6一へキサントリオール、 トリエ タノールアミン等 }、 4官能化合物 {ペンタエリスリ トール、 エチレンジァミン、 トリレンジァミン、 ジフエニルメタンジァミン、 テトラメチロールシク口へキサ ン、 メチルダルコシド等 }、 5官能化合物 { 2, 2, 6 , 6—テトラキス (ヒ ドロ キシメチル) シク口へキサノール、 ジエチレントリアミンなど }、 6官能化合物 { ソルビトール、 マンニトール、 ズルシトール等 }、 8官能化合物 {スークロース等 }]、 およびポリエーテルポリオール類 {前記ポリオールまたはポリアミンのプロ ピレンォキサイドぉよび/またはェチレンォキサイド付加物 }、ポリエステルポリ オール [前記ポリオールと多塩基酸 {アジピン酸、 ο,ιη, ρ—フタル酸、 コハク 酸、 ァゼライン酸、 セバシン酸、 リシノール酸 } との縮合物、 ポリ力プロラク ト ンポリオール {ポリ ε—力プロラタ トン等 }、 ヒ ドロキシカルボン酸の重縮合物等 ] 等、 活性水素を有する化合物を併用することができる。
前記架橋反応にあたって、 触媒を併用することができる。 前記触媒について例 示すると、 有機スズ化合物類、 トリアルキルホスフィン類、 アミン類 [モノアミ ン類 {Ν, Ν—ジメチルシク口へキシルァミン、 トリェチルァミン等 }、環状モノ アミン類 {ピリジン、 Ν—メチルモルホリン等 }、 ジァミン類 {Ν, Ν, Ν' , Ν , ーテトラメチルエチレンジァミン、 Ν, Ν, Ν,, Ν, ーテトラメチノレ 1, 3 - ブタンジァミン等 }、 トリアミン類 {Ν, Ν, Ν', Ν, 一ペンタメチルジェチレ ントリアミン等 }、 へキサミン類 {Ν, Ν, Ν, Ν, ーテトラ (3—ジメチルアミ ノプロピル) 一メタンジァミン等 }、環状ポリアミン類 {ジァザビシク口オクタン
(DAB C 0)、 N, N, ージメチノレビペラジン、 1, 2—ジメチルイミダゾーノレ 、 1, 8—ジァザビシクロ (5, 4, 0) ゥンデセン一 7 (DBU) 等 } 等、 お よびそれらの塩類等が挙げられる。 .
本発明に係る非水電解質二次電池は、 電解質を、 例えば、 非水電解質電池用セ パレータと正極と負極とを積層する前または積層した後に注液し、 最終的に、 外 装材で封止することによって好適に作製される。 また、 正極と負極とが非水電解 質電池用セパレータを介して積層された発電要素を卷回してなる電池においては 、 電解質は、 前記巻回の前後に発電要素に注液されるのが好ましい。 注液法とし ては、 常圧で注液することも可能であるが、 真空含浸方法や加圧含浸方法も使用 可能である。
電池の外装体の材料としては、 ニッケルメツキした鉄やステンレススチール、 アルミニウム、 金属樹脂複合フィルム等が一例として挙げられる。 例えば、 金属 箔を樹脂フィルムで挟み込んだ構成の金属樹脂複合フィルムが好ましい。 前記金 属箔の具体例としては、 アルミニウム、 鉄、 ニッケル、 銅、 ステンレス鋼、 チタ ン、 金、 銀等、 ピンホールのない箔であれば限定されないが、 好ましくは軽量且 つ安価なアルミニウム箔が好ましい。 また、 電池外部側の樹脂フィルムとしては 、 ポリエチレンテレフタレートフィ/レム, ナイ口ンフィルム等の突き刺し強度に 優れた樹脂フィルムを、 電池内部側の樹脂フィルムとしては、 ポリエチレンフィ ルム, ナイロンフィルム等の、 熱融着可能であり、 かつ耐溶剤性を有するフィル ムが好ましい。
電池の構成については特に限定されるものではなく、 正極、 負極および単層又 は複層のセパレータを有するコイン電池やボタン電池、 さらに、 正極、 負極およ ぴロール状のセパレータを有する円筒型電池、 角型電池、 扁平型電池等が一例と して挙げられる。 ぐ実施例 >
以下に、 実施例に基づき本発明をさらに詳細に説明するが、 本発明は以下の記 載により限定されるものではない。
[複合酸化物の合成]
(複合酸化物 A 1 )
本実施例に用いた反応槽 1 1は、 図 1に示すように、 上部に反応晶析物スラリ
一を常に一定流量で系外に排出するためのオーバーフローパイプ 1 3を備えた円 筒形のもので、 容積は 1 5リ ツ トルである。
先ず、 この反応槽に水を 1 3リ ッ トル入れ、 さらに pH= l l. 6となるよう に、 3 2 %水酸化ナトリゥム水溶液を加えた。 70 mm φパドルタィプの攪拌羽 根 1 2 aを備えた攪拌機 1 2を用いて 1000 r pmで攪拌し、 ヒーターにより 反応槽内溶液温度を 50°Cに保った。
1. 7モル/リ ッ トル硫酸二ッケル水溶液、 1. 1モル Zリ ッ トル硫酸マンガ ン水溶液、 6モル Zリットル硫酸ァンモニゥム水溶液、 及び 4 w t %ヒ ドラジン 水溶液をそれぞれ体積比で 1 1 : 1 7 : 1. 4 : 0. 36 (リ ッ トル) の割合で 混合し、 N i ZMn = 1ノ 1 (モル比) の原料溶液とした。
この原料溶液を 1 3 m 1 /m i nの流量で反応槽に連続的に滴下した。 また、 反応槽内溶液 pHが 1 1. 8と一定になるよう、 32%水酸化ナトリウム水溶液 を断続的に投入した。 また反応槽内溶液温度が 50°Cと一定になるよう断続的に ヒーターで制御した。
原料溶液の投入を開始してから 1 20時間後に、 オーバーフローパイプ 1 3か ら連続的に 24時間、 反応晶析物である水酸化物もしくは酸化物と思われるニッ ケル一マンガン複合共沈物のスラリーを採取した。 採取したスラリーを水洗、 ろ 過した。 これを 100°Cで 20時間乾燥し、 エッケル一マンガン複合共沈物とし て平均粒径 (D5Q) = 1 1. 4 μ mの乾燥粉末を得た。 この粉末の比表面積を、 ュアサアイォニタス社製 4 SU— 8 U2を用い、 窒素の脱離側で測定した。 そ の結果は 3 5. 6m2 "gであった。
得られたニッケル一マンガン複合共沈物の粉末と水酸化リチウム一水塩粉末と を L i Z (N i +Mn) = 1. 0 2となるように抨量し、 十分に混合した。 これ をアルミナ製こう鉢に充てんし、 電気炉を用いて 1 00°CZ時間で 1 030°Cま で昇温、 1 030°Cにて 1 5時間保持し、 100°C/時間で 600°Cまで冷却し 、 その後放冷した。 得られた焼結体を粉砕後、 7 5 μ mのふるいを用いて分級し 、 D50= 9. 1 mのリチウム一ニッケル—マンガン複合酸化物 (複合酸化物 A 1) を得た。 比表面積を、 ュアサアイォニタス社製 4 SU— 8 U2を用い、 窒 素の脱離側で測定した。 その結果は 0. 9πι2 ^であった。
この複合酸化物の全細孔容積は、 Quantachrome社製 Noval200を用い、 定容法 で測定した。 詳しくは、 B J H法の脱離側によった。 その結果、 全細孔容積は 0 . 0032 9 1 m 1 Zgであった。
該粉末の CuKa線によるエックス線回折測定の結果、 2 0 = 1 8. 62度、 3 6. 44度、 37. 72度、 3 8. 08度、 44. 14度、 48. 30度、 5 8. 00度、 63. 96度、 64. 14度、 64. 44度、 64. 64度及び 6 7. 70度付近にそれぞれ回折ピークが認められ、 空間群 R 3/mに属する層状 構造(a— N a F e〇2型層状構造) と思われる結晶性の高い単相が合成できてい ることがわかった。 また、 格子定数 a = 2. 889、 格子定数 c = 14. 29、 結晶格子体積 V=0. 103 3 nm3であることが分かった。
また、 2 6 = 18. 62度におけるピークに対する 20 =44. 14度におけ るピークの相対強度比は 0. 86であり、 各ピークの半値幅は、 それぞれ 0. 1 4 1° 及び 0. 141° であった。 該粉末のエックス線回折図を図 2に示す。 ま た、 電子顕微鏡写真 ( S EM写真) を図 3に示す。 1 μ m程度の 1次粒子が多数 凝集して、 均一な球形状の 2次粒子が観察された。
元素分析の結果、該粉末の組成は L i L02Mn0.5N i。,502であることがわかった
(複合酸化物 A 2)
前記 (複合酸化物 A 1) に於いて得られたニッケル一マンガン複合共沈物の比 表面積 35. 6m2/g、 平均粒子径05。= 1 1. 4 μ mの乾燥粉末と水酸化リチ ゥム一水塩の混合物を、 1 000°Cで焼成したこと以外は、 (複合酸化物 A 1) と 同様にして、 D5Q= 10. 5 μπιのリチウム一ニッケル一マンガン複合酸化物 ( 複合酸化物 A 2) を得た。
比表面積は 1. 2m2/gであった。 又、 全細孔容積は 0. 004029m l // gであった。
該粉末の CuKo!線によるエックス線回折測定の結果、 複合酸化物 A 1と同様 な回折ピークが認められ、 空間群 R 3 /inに属する層状構造と思われる結晶性の 高い単相が合成できていることがわかった。 また、 格子定数 a = 2. 894、 格
子定数 c = 14. 33、結晶格子体積 V= 0. 1 039 nm3であることが分かつ た。
また、 2 Θ = 1 8. 5 6度におけるピークに対する 2 Θ =44. 06度におけ るピークの相対強度比は 0. 98であり、 各ピークの半値幅は、 それぞれ 0. 1 88。 及び 0. 141° であった。 元素分析の結果、 該粉末の組成は L i L02Mn o.5N i 0.5O2であることがわかった。
(複合酸化物 A 3)
前記 (複合酸化物 A 1) に於いて得られたニッケル—マンガン複合共沈物の比 表面積 35. 6 m2/ g、 平均粒子径 D5。= 1 1. 4 μ mの乾燥粉末と水酸化リチ ゥム一水塩の混合物を、 950°Cで焼成したこと以外は、 (複合酸化物 A1) と同 様にして、 D5。= 10. 5 μπιのリチウム一ニッケル一マンガン複合酸化物 (複 合酸化物 A 3) を得た。
比表面積は 1. 6 m2/ gであった。 又、 全細孔容積は 0. 0060 1 5m l / gであった。
該粉末の CuKo;線によるエックス線回折測定の結果、 複合酸化物 A 1と同様 な回折ピークが認められ、 空間群 R 3 /mに属する層状構造と思われる結晶性の 高い単相が合成できていることがわかった。 また、 格子定数 a = 2. 8 89、 格 子定数 c = 14. 30、結晶格子体積 V= 0. 1034 nm3であることが分かつ た。
また、 20 = 18. 60度におけるピークに対する 20 =44. 1 0度におけ るピークの相対強度比は 0. 72であり、 各ピークの半値幅は、 それぞれ 0. 1 18° 及ぴ 0. 1 1 8° であった。 元素分析の結果、 該粉末の組成は L i Lo2Mn o.5N i 0.5O2であることがわかった。
(複合酸化物 A 4)
前記 (複合酸化物 A 1) に於いて得られたニッケル一マンガン複合共沈物の比 表面積 35. 6m2/g、 平均粒子径135。= 1 1. 4 μ mの乾燥粉末と水酸化リチ ゥム一水塩の混合物を、 850°Cで焼成したこと以外は、 (複合酸化物 A1) と同
様にして、 D5。= 10. 4 μ mのリチウム一ニッケル一マンガン複合酸化物を得 た。
比表面積は 3. 5m2/gであった。 又、 全細孔容積は 0. 0 1 220m l /g であった。
該粉末の C u Κ α線によるエックス線回折測定の結果、 複合酸化物 A 1と同様 な回折ピークが認められ、 空間群 R 3Zmに属する層状構造と思われる結晶性の 高い単相が合成できていることがわかった。 また、 格子定数 a = 2. 895、 格 子定数 c = 14. 28、結晶格子体積 V= 0. 1036 nm3であることが分かつ た。
また、 20 = 1 8. 6 5度におけるピークに対する 2 Θ =44. 1 5度におけ るピークの相対強度比は 0. 63であり、 各ピークの半値幅は、 それぞれ 0. 1 1 8° 及び 0. 1 76° であった。 元素分析の結果、 該粉末の^■成は L i L02Mn 。.5N i。,502であることがわかった。 電子顕微鏡写真 (S EM写真) を図 4に示す 。 図 3とは異なり、 1次粒子は 1 inを大きく下回り、 粒子の発達が悪いのが認 められる。 このような結晶性の悪さが充放電サイクル性能を低下させる一因とな つていると考えられる。
(複合酸化物 A 5 ;従来の中和法)
前記 (複合酸化物 A1) で用いた反応槽 1 1を用い、 この反応槽 1 1に水を 1 3リットル入れた。 さらに; H= 14. 5となるよう、 32%水酸化ナトリウム 水溶液を加えた。 70 mm φパドルタィプの攪拌羽根 1 2 aを備えた攪拌機 1 2 を用いて 1 350 r pmで攪拌し、 ヒーターにより反応槽内溶液温度は 50°Cに 保った (図 1参照)。
1. 7モルノリ ッ トル硫酸二ッケル水溶液、 1. 1モル/リ ッ トル硫酸マンガ ン水溶液をそれぞれ体積比で 1 1 : 1 7 (リ ッ トル) の割合で混合し、 N i /M n= 1/1 (モル比) の原料溶液とした。
この原料溶液を 1 3m l /m i nの流量で反応槽に連続的に滴下した。 また、 反応槽内溶液 pHが 14. 5と一定になるよう、 32%水酸化ナトリウム水溶液 を断続的に投入した。 また反応槽内溶液温度が 50°Cと一定になるよう断続的に
ヒーターで制御した。
原料溶液の投入を開始してから 120時間後に、 オーバーフローパイプ 1 3か ら連続的に 24時間、 反応晶析物である水酸化物もしくは酸化物と思われるニッ ケルーマンガン複合共沈物のスラリーを採取した。 採取したスラリーを水洗、 ろ 過した。 これを 100°Cで 20時間乾燥し、 ニッケル一マンガン複合共沈物とし て平均粒径 (D5。) =5. 2 μπιの乾燥粉末を得た。 この粉末の比表面積を、 ュ アサアイォニタス社製 4 SU— 8 U2を用い、 窒素の脱離側で測定した。 その 結果は 100 m2/ gであつた。
得られたニッケルーマンガン複合共沈物の粉末と水酸化リチゥム一水塩粉末と を L i Z (N i +Mn) = 1. 02となるように秤量し、 十分に混合した。 これ をアルミナ製こう鉢に充てんし、 電気炉を用いて 100°C_ 時間で 1030°Cま で昇温、 1030 °Cにて 15時間保持し、 100 °C /時間で 600 °Cまで冷却し 、 その後放冷した。 得られた焼結体を粉砕後、 75 μπιのふるいを用いて分級し 、 D50= 10. 2 mのリチウム—ニッケル—マンガン複合酸化物 (複合酸化物 A 5) を得た。
比表面積は 1. 8m2/gであった。 又、 全細孔容積は 0. 007m l /gであ つた。
該粉末の C uKa線によるエックス線回折測定の結果、 複合酸化物 A 1と同様 な回折ピークが認められ、 空間群 R 3/mに属する層状構造と思われる結晶性の 高い単相が合成できていることがわかった。 また、 格子定数 a = 2. 889、 格 子定数 c = 14. 30、結晶格子体積 V= 0. 1034 nm3であることが分かつ た。
また、 20 = 18. 60度におけるピークに対する 2 Θ =44. 12度におけ るピークの相対強度比は 0. 77であり、 各ピークの半値幅は、 それぞれ 0. 2 12° 及ぴ 0. 282° であった。 元素分析の結果、 該粉末の組成は L i L02Mn 0.5N i 0.5O2であることがわかった。
(複合酸化物 A 6 ;従来の粉体混合法)
電解二酸化マンガン粉末 (y—Mn02、 純度 92%) を湿式粉砕器にて平均粒
径 2. O / mに粉砕した。 水酸化ニッケル粉末を湿式粉砕器にて平均粒径 2. 0 /xmに粉砕した。 そして、 二酸化マンガン粉末と水酸化ニッケル粉末とをリチウ ムとマンガンの元素比が 1 : 1になるように混合した。
得られたニッケル一マンガン混合粉末と水酸化リチウム一水塩粉末を L i / ( N i +Mn) = 1. 02となるように秤量し、 十分に混合した。 これをアルミナ 製こう鉢に充てんし、 電気炉を用いて 100°CZ時間で 1000°Cまで昇温、 1 000°Cにて 1 5時間保持し、 100°C/時間で 600°Cまで冷却し、 その後放 冷した。 得られた焼結体を粉砕後、 75 /imのふるいを用いて分級し、 D5。= 9 . 5 /zmのリチウム—ニッケル一マンガン複合酸化物 (複合酸化物 A 6) を得た 。 比表面積は 1. 8m2Zgであった。 又、 全細孔容積は 0. 006423m lZ gであった。
該粉末の CuKo;線によるエックス線回折測定の結果、 複合酸化物 A 1と同様 な回折ピークが認められ、 空間群 R 3 Zmに属する層状構造と思われる結晶性の 高い単相が合成できていることがわかった。 また、 格子定数 a = 2. 8 91、 格 子定数 c = 14. 30、結晶格子体積 V= 0. 1035 nm3であることが分かつ た。
また、 2 Θ = 18. 58度におけるピークに対する 2 Θ =44. 1 2度におけ るピークの相対強度比は 0. 77であり、 各ピークの半値幅は、 それぞれ 0. 1 88° 及び 0. 25 9° であった。 元素分析の結果、 該粉末の組成は L ί
o.
5N i
0.
5O
2であることがわかった。
(複合酸化物 A 7 ;従来の粉体混合法)
電解二酸化マンガン粉末 (γ—Μη02、 純度 92%) を湿式粉砕器にて平均粒 径 2. O xmに粉砕した。 水酸化ュッケル粉末を湿式粉砕器にて平均粒径 2. 0 /xmに粉碎した。 そして、 二酸化マンガン粉末と水酸化ニッケル粉末とをリチウ ムとマンガンの元素比が 1 : 1になるように混合した。 得られたニッケル一マン ガン混合粉末と水酸化リチウム一水塩粉末を L i Z (N i +Mn) = 1. 0 2と なるように枰量し、 十分に混合した。 これをアルミナ製こう鉢に充てんし、 電気 炉を用いて 100°CZ時間で 1060 °Cまで昇温、 1 060°Cにて 25時間保持
し、 100°〇 時間で 600°Cまで冷却し、 その後放冷した。 得られた焼結体を 粉砕後、 75 μιηのふるいを用いて分級し、 D50= 1 3. 2 ^ιηのリチウム一二 ッケルーマンガン複合酸化物 (複合酸化物 A 7) を得た。 比表面積は 0. 8 m2 ノ であった。 又、 全細孔容積は 0. 0027 1 5m 1 /gであった。
該粉末の CuKa線によるエックス線回折測定の結果、 複合酸化物 A 1と同様 な回折ピークが認められ、 空間群 R 3 /mに属する層状構造と思われる結晶性の 高い単相が合成できていることがわかった。 また、 格子定数 a = 2. 883、 格 子定数 c = 14. 30、結晶格子体積 V=0. 1029 nm3であることが分かつ た。
また、 2 Θ = 18. 60度におけるピークに対する 2 Θ =44. 24度におけ るピークの相対強度比は 0. 76であり、 各ピークの半値幅は、 それぞれ 0. 1 88° 及ぴ 0. 25 9° であった。 元素分析の結果、 該粉末の組成は L i ^Mn o.5N i 0.5O2であることがわかった。
(複合酸化物 A 8)
(複合酸化物 A 1) で用いた反応槽 1 1を用い、 この反応槽 1 1に水を 1 3リ ットル入れた。 さらに; pH= l l. 6となるよう、 3 2%水酸化ナトリウム水溶 液を加えた。 70 mm φパドルタイプの攪拌羽根 1 2 aを備えた攪拌機 1 2を用 いて 1000 r pmで攪拌し、 ヒーターにより反応槽内溶液温度は 50°Cに保つ た (図 1参照)。
1. 7モル Zリ ッ トル硫酸二ッケル水溶液、 1. 1モル Zリ ットル硫酸マンガ ン水溶液、 6モル/リットル硫酸ァンモユウム水溶液、 及び 4 w t %ヒドラジン 水溶液をそれぞれ体積比で 6. 59 : 1 5. 27 : 1. 40 : 0. 36 (リット ル) の割合で混合し、 N i /Mn = 0. 4/0. 6 (モル比) の原料溶液とした この原料溶液を 1 3m lZm i nの流量で反応槽に連続的に滴下した。 また、 反応槽内溶液 Ϊ>Ηが 1 1. 8と一定になるよう、 32%水酸化ナトリウム水溶液 を断続的に投入した。 また反応槽内溶液温度が 50°Cと一定になるよう断続的に ヒーターで制御した。
原料溶液の投入を開始してから 120時間後に、 オーバーフローパイプ 1 3か ら連続的に 24時間、 反応晶析物である水酸化物もしくは酸化物と思われるニッ ケルーマンガン複合共沈物のスラリーを採取した。 採取したスラリーを水洗、 ろ 過した。 これを 1 00°Cで 20時間乾燥し、 エッケルーマンガン複合共沈物とし て平均粒径 (D5。) = 1 0. 6 μιηの乾燥粉末を得た。 この粉末の比表面積を、 ュアサアイォ-クス社製 4 SU— 8 U2を用い、 窒素の脱離側で測定した。 そ の結果は 3 9. 4m2Zgであった。
得られたニッケル一マンガン複合共沈物の粉末と水酸化リチウム一水塩粉末と を L i / (N i +Mn) = 1. 02となるように秤量し、 十分に混合した。 これ をアルミナ製こう鉢に充てんし、 電気炉を用いて 10。 時間で丄 030°Cま で昇温、 1030 °Cにて 1 5時間保持し、 100 °CZ時間で 600 °Cまで冷却し 、 その後放冷した。 得られた焼結体を粉砕後、 75 μ mのふるいを用いて分級し 、 D50= 10. 4 zmのリチウム一ニッケル—マンガン複合酸化物 (複合酸化物 A8) を得た。 比表面積を、 ュアサアイォニタス社製 4 SU_ 8 U2を用い、 窒素の脱離側で測定した。 その結果は 0. 9m2Zgであった。
この複合酸化物の全細孔容積は、 Quantachrome社製 Noval200を用い、 定容法 で測定した。 詳しくは、 B J H法の脱離側によった。 その結果、 全細孔容積は 0 . 002964m 1 Zgであった。
該粉末の C uKa線によるエックス線回折測定の結果、 空間群 R 3 /mと空間 群 C 2/mとに属する層状構造混晶となった。 該空間群 C 2ノ mは L i2Mn03 と考えられる。 また、 2 0 = 1 8. 7度におけるピークに対する 20 =44. 1 度におけるピークの相対強度比は 0. 70であり、 各ピークの半値幅は、 それぞ れ 0. 141° 及ぴ 0. 14 1° であった。
元素分析の結果、該粉末の組成は L i L02Mn0.6N i。,402であることがわかった
(複合酸化物 A 9 )
(複合酸化物 A 1) で用いた反応槽 1 1を用い、 この反応槽 1 1に水を 1 3リ ットル入れた。 さらに: H= l l. 6となるよう、 3 2%水酸化ナトリウム水溶
液を加えた。 7 0 mm φパドルタィプの攪拌羽根 1 2 aを備えた攪拌機 1 2を用 いて 1 0 0 0 r p mで攪拌し、 ヒーターにより反応槽内溶液温度は 5 0°Cに保つ た (図 1参照)。
1. 7モル/リ ッ トル硫酸二ッケル水溶液、 1. 1モル/リ ッ トル硫酸マンガ ン水溶液、 6モル/リットル硫酸ァンモユウム水溶液、 及び 4 w t %ヒ ドラジン 水溶液をそれぞれ体積比で 9. 8 8 : 1 0. 1 8 : 1. 4 0 : 0. 3 6 (リット ル) の割合で混合し、 N i ZMn = 0. 6/0. 4 (モル比) の原料溶液とした この原料溶液を 1 3 m 1 /m i iiの流量で反応槽に連続的に滴下した。 また、 反応槽内溶液 p Hが 1 1. 8と一定になるよう、 3 2 %水酸化ナトリウム水溶液 を断続的に投入した。 また反応槽内溶液温度が 5 0°Cと一定になるよう断続的に ヒーターで制御した。
原料溶液の投入を開始してから 1 2 0時間後に、 オーバーフローパイプ 1 3か ら連続的に 2 4時間、 反応晶析物である水酸化物もしくは酸化物と思われるニッ ケル一マンガン複合共沈物のスラリーを採取した。 採取したスラリ一を水洗、 ろ 過した。 これを 1 0 0°Cで 2 0時間乾燥し、 ニッケル一マンガン複合共沈物とし て平均粒径 (D5。) = 1 0. 5 z mの乾燥粉末を得た。 この粉末の比表面積を、 ュアサアイォニタス社製 4 S U— 8 U 2を用い、 窒素の脱離側で測定した。 そ の結果は 2 8. 2m2/gであった。
得られた-ッケルーマンガン複合共沈物の粉末と水酸化リチゥム一水塩粉末と を L i Z (N i +Mn) = 1. 0 2となるように秤量し、 十分に混合した。 これ をアルミナ製こう鉢に充てんし、 電気炉を用いて 1 0 0°CZ時間で 1 0 3 0°Cま で昇温、 1 0 3 0 °Cにて 1 5時間保持し、 1 0 0 °CZ時間で 6 0 0 °Cまで冷却し 、 その後放冷した。 得られた焼結体を粉砕後、 7 5 μ mのふるいを用いて分級し 、 D50= 1 0. 5 μΐηのリチウム一ニッケル—マンガン複合酸化物 (複合酸化物 A 9 ) を得た。 比表面積を、 ュアサアイォニタス社製 4 S U— 8 U 2を用い、 窒素の脱離側で測定した。 その結果は 0. 3 m2Zgであった。
この複合酸化物の全細孔容積は、 Quantachrome社製 Noval200を用い、 定容法 で測定した。 詳しくは、 B J H法の脱離側によった。 その結果、 全細孔容積は 0
. 000926 m 1 /gであった。
該粉末の CuKa線によるエックス線回折測定の結果、 複合酸化物 A 1と同様 な回折ピークが認められ、 空間群 R 3 111に属する層状構造と思われる結晶性の 高い単相が合成できていることがわかった。 また、 格子定数 a = 2. 8 85、 格 子定数 c = 14. 29、結晶格子体積 V= 0 · 10 30 nm3であることが分かつ た。
また、 20 = 1 8. 9度におけるピークに対する 2 Θ = 44. 6度におけるピ ークの相対強度比は 0. 88であり、 各ピークの半値幅は、 それぞれ 0. 14 1 ° 及ぴ 0. 094° であった。
元素分析の結果、該粉末の組成は L i L02Mn0.4N i。.β02であることがわかった
(複合酸化物 A 10 )
前記 (複合酸化物 A 1) に於いて得られたニッケル一マンガン複合共沈物の比 表面積 3 5. 6m2/g、 平均粒子径05。= 1 1. 4 μ mの乾燥粉末と水酸化リチ ゥム一水塩の混合物を、 1 100°Cで焼成したこと以外は、 (複合酸化物 A1) と 同様にして、 D5。=9. 1 /imのリチウム一ニッケル一マンガン複合酸化物 (複 合酸化物 A 10) を得た。
比表面積は 0. 4m2Zgであった。 又、 全細孔容積は 0. 00126 6m l Z gであった。
該粉末の CuKa線によるエックス線回折測定の結果、 複合酸化物 A 1と同様 な回折ピークが認められ、 空間群 R 3/mに属する層状構造と思われる結晶性の 高い単相が合成できていることがわかった。 また、 格子定数 a = 2. 8 86、 格 子定数 c = 14. 27、結晶格子体積 V= 0. 1 0209 nm3であることが分か つた。
また、 2 0 = 1 8. 6度におけるピークに対する 20 =44. 1度におけるピ ークの相対強度比は 1. 1 5であり、 各ピークの半値幅は、 それぞれ 0. 107 ° 及ぴ 0. 090° であった。 元素分析の結果、 該粉末の組成は L i ^Μη^Ν i 0.5O2であることがわかった。
(L i _Mn— N i複合酸化物の三元状態図について)
図 6に示すように、 複合酸化物 A 1〜A7, A 10は、 組成式 L iwMnx. N i y, C oz, 02において、 (x,, y,, z,) が点 A (0. 5 1, 0. 49, 0) と点 B (0. 45, 0. 55, 0) と点 C (0. 25, 0. 3 5, 0. 4) と点 D ( 0. 3 1, 0. 29, 0. 4) とを頂点とする四角形 AB CDの線上または内部 に存在する範囲 (線分 AB上) の値となるような複合酸化物である。
(複合酸化物 C 1)
(複合酸化物 A 1) で用いた反応槽 1 1を用い、 この反応槽 1 1に水を 1 3リ ットル入れた。 さらに; pH= l l . 6となるよう、 3 2%水酸化ナトリウム水溶 液を加えた。 7 Omm φパドルタイプの攪拌羽根 1 2 aを備えた攪拌機 1 2を用 いて 1 350 r pmで攪拌し、 ヒーターにより反応槽内溶液温度は 50°Cに保つ た (図 1参照)。
1 · 7モル/リ ッ トル硫酸二ッケル水溶液、 1. 1モル Zリ ットル硫酸マンガ ン水溶液、 1. 5モル/リットル硫酸コバルト水溶液、 6モルノリットル硫酸ァ ンモニゥム水溶液、 及び 4w t%ヒドラジン水溶液をそれぞれ体積比で 1 1 : 1 7 : 5. 0 : 1. 4 : 0. 42 (リ ツ トル) の割合で混合し、 N i /Mn/C o = 5/5/2 (モル比) の原料溶液とした。
この原料溶液を 1 3m 1 Zm i nの流量で反応槽に連続的に滴下した。 また、 反応槽内溶液 pHが 1 1. 3と一定になるよう、 3 2%水酸化ナトリウム水溶液 を断続的に投入した。 また反応槽内溶液温度が 50°Cと一定になるよう断続的に ヒーターで制御した。
原料溶液の投入を開始してから 1 20時間後にオーバーフローパイプ 1 3から 連続的に 24時間反応晶析物である水酸化物もしくは酸化物と思われるニッケル 一マンガン一コバルト複合共沈物のスラリーを採取した。 採取したスラリーを水 洗、 ろ過した。 これを 100°Cで 20時間乾燥し、 ュッケルーマンガンーコバル ト複合共沈物の D5Q= 9. 3 μ mの乾燥粉末を得た。
この粉末の比表面積はュアサアイォニタス社製 4 SU— 8 U2を用い、 窒素
の脱離側で測定した。 その結果は 2 3. l m2,gであった。
得られたニッケル一マンガンーコバルト複合共沈物粉末と水酸化リチウム一水 塩粉末を L i / (N i +Mn + C o) = 1. 0 2となるように秤量し、 十分に混 合した。 これをアルミナ製こう鉢に充てんし、 電気炉を用いて 1 00°〇ノ時間で 1 00 0°Cまで昇温、 1 00 0°Cにて 1 5時間保持し、 1 0 0°CZ時間で 6 0 0 °Cまで冷却し、 その後放冷した。 得られた焼結体を粉砕後、 7 5 zmのふるいを 用いて分級し、 D50= 9. 5 4 μ mのリチウム一ニッケル一マンガン一コバルト 複合酸化物 (複合酸化物 C 1 ) を得た。
比表面積は 0. 6m2/gであった。 又、 全細孔容積は 0. 0 0 2 1 5 1m l / gであった。
該粉末の C ιιΚα線によるエックス線回折測定の結果、 複合酸化物 A 1と同様 な回折ピークが認められ、 空間群 R 3 Zmに属する層状構造と思われる結晶性の 高い単相が合成できていることがわかった。 また、 格子定数 a = 2. 8 6 9、 格 子定数 c = 1 4. 3 1、結晶格子体積 V= 0. 1 0 20 nm3であることが分かつ た。
また、 2 Θ = 1 8. 6 0度におけるピークに対する 2 0 =44. 3 0度におけ るピークの相対強度比は 0. 8 1であり、 各ピークの半値幅は、 それぞれ 0. 1 1 8° 及ぴ 0. 1 1 8° であった。 元素分析の結果、 該粉末の組成は L i Lo2Mn 5/12N i 5/12C o2/1202であることがわかった。 電子顕微鏡写真 (S EM写真) を図 5に示す。 1 μ πι程度の 1次粒子が観察されるが、 図 3と比べて、 よりその形状 は発達しているのが分かる。 C oの存在によって固相反応が促進されたものと考 えられる。
(複合酸化物 C 2)
(複合酸化物 A 1) で用いた反応槽 1 1を用い、 この反応槽 1 1に水を 1 3リ ットル入れた。 さらに p H= l l . 6となるよう、 3 2 %水酸化ナトリゥム水溶 液を加えた。 7 Omm φパドルタイプの攪拌羽根 1 2 aを備えた攪拌機 1 2を用 いて 1 3 5 0 r pmで攪拌し、 ヒーターにより反応槽内溶液温度は 5 0°Cに保つ た (図 1参照)。
1. 7モル/リットル硫酸二ッケル水溶液、 1. 1モル Zリットル硫酸マンガ ン水溶液、 1. 5モル リ ッ トル硫酸コバルト水溶液、 6モルノリ ッ トル硫酸ァ ンモユウム水溶液、 及び 4 w t %ヒドラジン水溶液をそれぞれ体積比で 1 1 : 1 7 : 8. 3 : 1. 4 : 0. 46 (リツトル) の割合で混合し、 N i /Mn/C o = 3/3/2 (モル比) の原料溶液とした。
この原料溶液を 1 3 m 1 /m i nの流量で反応槽に連続的に滴下した。 また、 反応槽内溶液 pHが 1 1. 3と一定になるよう、 3 2%水酸化ナトリウム水溶液 を断続的に投入した。 また反応槽内溶液温度が 50°Cと一定になるよう断続的に ヒーターで制御した。
原料溶液の投入を開始してから 1 20時間後にオーバーフローパイプ 1 3から 連続的に 24時間反応晶析物である水酸化物もしくは酸化物と思われる二ッケル 一マンガン一コバルト複合共沈物のスラリ一を採取した。 採取したスラリーを水 洗、 ろ過した。 これを 1 00°Cで 20時間乾燥し、 ニッケル一マンガンーコバル ト複合共沈物の D5。= 1 2. 9 /xmの乾燥粉末を得た。
この粉末の比表面積はュアサアイォュタス社製 4 SU— 8 U2を用い、 窒素 の脱離側で測定した。 その結果は 6. 6m2Zgであった。
得られた二ッケル—マンガン—コバルト複合共沈物粉末と水酸化リチウム一水 塩粉末を L i / (N i +Mn + C o) = 1. 02となるように秤量し、 十分に混 合した。 これをアルミナ製こう鉢に充てんし、 電気炉を用いて 100°CZ時間で 1000 °Cまで昇温、 1 000°Cにて 1 5時間保持し、 1 00でノ時間で 600 °Cまで冷却し、 その後放冷した。 得られた焼結体を粉砕後、 7 5 / mのふるいを 用いて分級し、 D50= 1 3. 7 zmのリチウム一ニッケル一マンガン一コバルト 複合酸化物 (複合酸化物 C 2) を得た。
比表面積は 0. 4m2Zgであった。 又、 全細孔容積は 0. 001562m lZ gであった。
該粉末の C u Κ α線によるエックス線回折測定の結果、 複合酸化物 A 1と同様 な回折ピークが認められ、 空間群 R 3 /mに属する層状構造と思われる結晶性の 高い単相が合成できていることがわかった。 また、 格子定数 a = 2. 8 67、 格 子定数 c = 14. 30、結晶格子体積 V= 0. 10 18 nm3であることが分かつ
た。
また、 2 0 = 1 8. 6 5度におけるピークに対する 2 0 = 4 4. 4 0度におけ るピークの相対強度比は 0. 7 6であり、 各ピ^"クの半値幅は、 それぞれ 0. 0 5 9° 及ぴ 0. 1 7 6° であった。 元素分析の結果、 該粉末の組成は L i L02Mn 3/8N i 3/8C o2/8O2であることがわかった。
(複合酸化物 C 3)
複合酸化物 A 1に用いた反応槽 1 1を用い、 この反応槽 1 1に水を 1 3リット ル入れた。 さらに p H= l l . 6となるよう、 3 2 %水酸化ナトリゥム水溶液を 加えた。 7 0 mm φパドルタイプの攪拌羽根 1 2 aを備えた攪拌機 1 2を用いて 1 3 5 0 r p mで攪拌し、 ヒーターにより反応槽内溶液温度は 5 0 °Cに保った ( 図 1参照)。
1. 7モル/リットル硫酸二ッケル水溶液、 1. 1モル Zリットル硫酸マンガ ン水溶液、 1. 5モル Zリットル硫酸コパルト水溶液、 6モルノリットル硫酸ァ ンモニゥム水溶液、 及ぴ 4w t %ヒドラジン水溶液をそれぞれ体積比で 1 1 : 1 7 : 1 2. 4 : 1. 4 : 0. 4 9 (リツトル) の割合で混合し、 N i /Mn/C o = 1 / 1 /1 (モル比) の原料溶液とした。
この原料溶液を 1 3m lZm i nの流量で反応槽に連続的に滴下した。 また、 反応槽内溶液 p Hが 1 1. 3と一定になるよう、 3 2 %水酸化ナトリウム水溶液 を断続的に投入した。 また反応槽内溶液温度が 5 0°Cと一定になるよう断続的に ヒーターで制御した。
原料溶液の投入を開始してから 1 2 0時間後にオーバーフローパイプ 1 3から 連続的に 2 4時間反応晶析物である水酸化物もしくは酸化物と思われるニッケル 一マンガンーコバルト複合共沈物のスラリ一を採取した。 採取したスラリーを水 洗、 ろ過した。 これを 1 0 0 °Cで 2 0時間乾燥し、 ニッケル一マンガンーコバル ト複合共沈物の D5。= 9. 8 μ mの乾燥粉末を得た。
この粉末の比表面積はュアサアイォニクス社製 4 S U— 8 U 2を用い、 窒素 の脱離側で測定した。 その結果は 1 2. であった。
得られたニッケル一マンガン一コバルト複合共沈物粉末と水酸化リチウム一水
塩粉末を L i / (N i +M11 + C o) = 1. 02となるように秤量し、 十分に混 合した。 これをアルミナ製こう鉢に充てんし、 電気炉を用いて 10。。( 時間で 1000 °Cまで昇温、 1000 °Cにて 1 5時間保持し、 100で 時間で 600 °Cまで冷却し、 その後放冷した。 得られた焼結体を粉砕後、 7 5 μπιのふるいを 用いて分級し、 D50= 1 1. 3 //mのリチウム一ニッケル一マンガン一コバルト 複合酸化物 (複合酸化物 C 3) を得た。
比表面積は 0. 6m2/gであった。 又、 全細孔容積は 0. 0021 9 5m lZ gであった。
該粉末の C u Κ α線によるエックス線回折測定の結果、 複合酸化物 A 1と同様 な回折ピークが認められ、 空間群 R 3Zmに属する層状構造と思われる結晶性の 高い単相が合成できていることがわかった。 また、 格子定数 a = 2. 8 64、 格 子定数 c = 14. 25、結晶格子体積 V= 0. 10 1 2 nm3であることが分かつ た。
また、 2 0 = 1 8. 65度におけるピークに対する 20 =44. 45度におけ るピークの相対強度比は 0. 75であり、 各ピークの半値幅は、 それぞれ 0. 1 1 8° 及び 0. 1 1 8° であった。 元素分析の結果、 該粉末の組成は L i 0ZMn 1/3N i 1/3C o1/3〇2であることがわかった。
(複合酸化物 C 4)
前記 (複合酸化物 C 1) に於いて得られたニッケル—マンガン—コバルト複合 共沈物の比表面積 23. 11112 £、 平均粒子径] 5。= 9. 3 μπιの乾燥粉末と水 酸化リチウム一水塩の混合物を、 950°Cで焼成したこと以外は、 (複合酸化物 C 1) と同様にして、 D5。=9. 5 μπιのリチウム一ニッケル一マンガン複合酸化 物 (複合酸化物 C 4) を得た。 比表面積は 0. 9m2/gであった。 又、 全細孔容 積は 0. 03421 m 1 /gであった。
該粉末の C u Κ α線によるエツタス線回折測定の結果、 複合酸化物 A 1と同様 な回折ピークが認められ、 空間群 R 3/mに属する層状構造と思われる結晶性の 高い単相が合成できていることがわかった。 また、 格子定数 a = 2. 8 74、 格 子定数 c = 14. 30、結晶格子体積 V= 0. 1023 nm3であることが分かつ
た。
また、 20 = 18. 60度におけるピークに対する 20 =44. 30度におけ るピークの相対強度比は 0. 72であり、 各ピークの半値幅は、 それぞれ 0. 1
76° 及び 0. 1 9 2° であった。 元素分析の結果、 該粉末の組成は L i
5/12N i 5/12C o 2/1202であることがわかった。
(複合酸化物 C 5)
前記 (複合酸化物 C 1) に於いて得られたニッケル一マンガン—コバルト複合 共沈物の比表面積 2 3. 11112/§、 平均粒子径05。=9. の乾燥粉末と水 酸化リチウム一水塩の混合物を、 900°Cで焼成したこと以外は (複合酸化物 C 1) と同様にして、 D5。= 9. 4 / mのリチウム一エッケルーマンガン複合酸化 物 (複合酸化物 C 5) を得た。
比表面積は 1. 6m2/gであった。 又、 全細孔容積は 0. 05863m l Zg であった。
該粉末の C u Κ α線によるエックス線回折測定の結果、 複合酸化物 A 1と同様 な回折ピークが認められ、 空間群 R 3 Ζιηに属する層状構造と思われる結晶性の 高い単相が合成できていることがわかった。 また、 格子定数 a = 2. 8 78、 格 子定数 c = 14. 27、結晶格子体積 V=0. 1024 nm3であることが分かつ た。
また、 2 0 = 18. 60度におけるピークに対する 20 =44. 20度におけ るピークの相対強度比は 0. 69であり、 各ピークの半値幅は、 それぞれ 0. 1
80° 及び 0. 1 70° であった。 元素分析の結果、 該粉末の組成は L i i.osMn 5/12 i 5/12C o2/1202であることがわかった。
(複合酸化物 C 6)
前記 (複合酸化物 C 1) に於いて得られたニッケル一マンガン一コバルト複合 共沈物の比表面積 23. 11112/§、 平均粒子径05。= 9. 3 μπιの乾燥粉末と水 酸化リチウム一水塩の混合物を、 950°Cで焼成したこと以外は (複合酸化物 C 1) と同様にして、 D5。= 9. 6 zmのリチウム一ニッケル—マンガン複合酸化
物 (複合酸化物 C 6〉 を得た。
ボールミルによる粉碎によって比表面積を 2. Om2/gに調節した。 又、 全細 孔容積は 0. 0 7 1 53m 1 /gであった。
該粉末の C u K 線によるエックス線回折測定の結果、 複合酸化物 A 1と同様 な回折ピークが認められ、 空間群 R 3Zmに属する層状構造と思われる結晶性の 高い単相が合成できていることがわかった。 また、 格子定数 a =2. 8 8 1、 格 子定数 c = 14. 26、結晶格子体積 V= 0. 1025 nm3であることが分かつ た。
また、 2 6 = 1 8. 60度におけるピークに対する 20 =44. 30度におけ るピークの相対強度比は 0. 72であり、 各ピークの半値幅は、 それぞれ 0. 1 82° 及ぴ 0. 200° であった。 元素分析の結果、 該粉末の組成は L i L02Mn 5/12N i 5/12C o 2/1202であることがわかった。
(複合酸化物 C 7)
前記 (複合酸化物 C 1) に於いて得られた高密度ニッケル一マンガン複合共沈 物 50 gを、 p H= l l . 6となるよう、 32%水酸化ナトリウム水溶液を加え た水酸化ナトリゥム水溶液 1リツトルに投入した。 70 mm (ί>パドルタイプの攪 拌羽根を備えた攪拌機を用いて 1 350 r pmで攪拌し、 ヒーターにより反応槽 内溶液温度は 50 °Cに保つた。
1. 5モルノリ ッ トル硫酸コパルト水溶液、 及び、 6モル Zリッ トル硫酸ァン モ -ゥム水溶液をそれぞれ体積比で 5. 0 : 1. 4 (リ ッ トル) の割合で混合し 、 コート共沈用の原料溶液とした。
高密度ニッケル一マンガン複合共沈物 50 gに対し、 (N i +Mn)/C o= l 0/2 (モル比) となるよう、 コート共沈用の原料溶液を計量した。
この原料溶液を反応槽に滴下した。 また、 反応槽内溶液 pHが 1 1. 3と一定 になるよう、 3 2%水酸化ナトリウム水溶液を断続的に投入した。 また反応槽内 溶液温度が 50 °Cと一定になるよう断続的にヒーターで制御した。
原料溶液の投入を終了してから 5時間後に、 反応晶析物である "水酸化物もし くは酸化物と思われるコバルト複合共沈物により表面が被覆されたニッケル一マ
ンガン複合共沈物" のスラリーを採取した。 採取したスラリーを水洗、 ろ過した
。 これを 100°Cで 20時間乾燥し、 コバルト複合共沈物により表面が被覆され たニッケル一マンガン複合共沈物の D5。= 1 1. 2 μ mの乾燥粉末を得た。
この粉末の比表面積はュアサアイォニタス社製 4 SU— 8 U2を用い、 窒素 の脱離側で測定した。 その結果は 1 5. 6m2/gであった。
得られたニッケル一マンガンーコパルト複合共沈物粉末と水酸化リチウム一水 塩粉末を L i / (N i +Mn + C o) = 1. 02となるように秤量し、 十分に混 合した。 これをアルミナ製こう鉢に充てんし、 電気炉を用いて 100°C/時間で 1000°Cまで昇温、 1 000°Cにて 15時間保持し、 1 00°C/時間で 600 °Cまで冷却し、 その後放冷した。 得られた焼結体を粉砕後、 75 /i mのふるいを 用いて分級し、 D50= 1 2. 6 Ai mのリチウム一ニッケル一マンガン一コバルト 複合酸化物 (複合酸化物 C 7) を得た。
比表面積は 0. 3m2/gであった。 又、 全細孔容積は 0. 001 285m l Z gであった。
該粉末の CuK a線によるエックス線回折測定の結果、 複合酸化物 A 1と同様 な回折ピークが認められ、 空間群 R 3Zmに属する層状構造と思われる結晶性の 高い単相が合成できていることがわかった。 また、 格子定数 a = 2. 877、 格 子定数 c = 14. 28、結晶格子体積 V=0. 1023 nm3であることが分かつ た。
また、 2 Θ = 1 8. 60度におけるピークに対する 20 =44. 20度におけ るピークの相対強度比は 0. 66であり、 各ピークの半値幅は、 それぞれ 0. 0 59° 及び 0. 1 1 8° であった。 元素分析の結果、 該粉末の組成は L i
5/12 N i
5/12C o
2/120
2であることがわかった。
(複合酸化物 C 8)
前記 (複合酸化物 C 1) に於いて得られた高密度ニッケル一マンガン複合共沈 物 50 gを、 pH= l l . 6となるよう、 32%水酸化ナトリウム水溶液を加え た水酸化ナトリゥム水溶液 1リツトルに投入した。 70 mm φパドルタイプの攪 拌羽根を備えた攪拌機を用いて 1 350 r で攪拌し、 ヒーターにより反応槽
内溶液温度は 5 0 °Cに保つた。
1. 5モル Zリットル硫酸コバルト水溶液、 及ぴ、 6モル リットル硫酸ァン モニゥム水溶液をそれぞれ体積比で 5. 0 : 1. 4 (リ ッ トル) の割合で混合し 、 コート共沈用の原料溶液とした。
高密度ニッケル—マンガン複合共沈物 5 0 gに対し、 (N i +Mn)/C o = 2 0/1 (モル比) となるよう、 コート共沈用の原料溶液を計量した。
この原料溶液を反応槽に滴下した。 また、 反応槽内溶液 p Hが 1 1. 3と一定 になるよう、 3 2%水酸化ナトリウム水溶液を断続的に投入した。 また反応槽内 溶液温度が 5 0 °Cと一定になるよう断続的にヒーターで制御した。
原料溶液の投入を終了してから 5時間後に、 反応晶析物である "水酸化物もし くは酸化物と思われるコバルト複合共沈物により表面が被覆されたニッケル—マ ンガン複合共沈物" のニッケル一マンガン複合共沈物のスラリーを採取した。 採 取したスラリーを水洗、 ろ過した。 これを 1 0 0°Cで 20時間乾燥し、 コバルト 複合共沈物により表面が被覆されたニッケル—マンガン複合共沈物の D5。= 1 1 . 0 inの乾燥粉末を得た。
この粉末の比表面積はュアサアイォニタス社製 4 SU— 8 U 2を用い、 窒素 の脱離側で測定した。 その結果は 1 5. 6m2Zgであった。
得られたニッケル—マンガン一コバルト複合共沈物粉末と水酸化リチゥム一水 塩粉末を L i / (N i +Mn + C o) = 1. 0 2となるように枰量し、 十分に混 合した。 これをアルミナ製こう鉢に充てんし、 電気炉を用いて 1 00°C/時間で 1 0 0 0°Cまで昇温、 1 00 0°Cにて 1 5時間保持し、 1 0 0¾ノ時間で 6 00 °Cまで冷却し、 その後放冷した。 得られた焼結体を粉砕後、 7 5 のふるいを 用いて分級し、 D5。= 1 0. 8 μ mのリチウム一ニッケル一マンガンーコバルト 複合酸化物 (複合酸化物 C 8) を得た。
比表面積は 0. 4 m2/ gであった。 又、 全細孔容積は 0. 0 0 1 6 2 5m l / gであった。
該粉末の C u Ka線によるエックス線回折測定の結果、 複合酸化物 A 1と同様 な回折ピークが認められ、 空間群 R 3 /mに属する層状構造と思われる結晶性の 高い単相が合成できていることがわかった。 また、 格子定数 a = 2. 8 8 9、 格
子定数 c = 14. 3 3、結晶格子体積 V= 0. 1036 nm3であることが分かつ た。
また、 2 Θ = 18. 65度におけるピークに対する 20 =44. 20度におけ るピークの相対強度比は 0. 99であり、 各ピークの半値幅は、 それぞれ 0. 1 88° 及び 0. 1 1 8° であった。 元素分析の結果、 該粉末の組成は L i ^Mn 10/21 i 10/21C o1/2102であることがわかった。
(複合酸化物 C 9)
(複合酸化物 A 1) で用いた反応槽 1 1を用い、 この反応槽 1 1に水を 1 3リ ットル入れた。 さらに!) Η= 1 1. 6となるよう、 3 2%水酸化ナトリウム水溶 液を加えた。 70 mm φパドルタイプの攪拌羽根 1 2 aを備えた攪拌機 1 2を用 いて 1 3 50 r pmで攪拌し、 ヒーターにより反応槽内溶液温度は 50°Cに保つ た (図 1参照)。
0. 78 9モル Zリットル硫酸ェッケル水溶液、 0. 789モル/リットル硫 酸マンガン水溶液、 0. 1 75モル/リ ッ トル硫酸コバルト水溶液、 1. 0モル Zリットル硫酸アンモニゥム水溶液、 及び 0. 0 10モル/リットルヒ ドラジン 水溶液をそれぞれ体積比で 1 : 1 : 1 : 1 : 1 (リ ッ トル) の割合で混合し、 N i /M n/C o = 0. 45/0. 45/0. 1 (モル比) の原料溶液とした。 この原料溶液を 1 3m l /m i nの流量で反応槽に連続的に滴下した。 また、 反応槽内溶液 pHが 1 1. 8と一定になるよう、 32%水酸化ナトリウム水溶液 を断続的に投入した。 また反応槽内溶液温度が 50°Cと一定になるよう断続的に ヒーターで制御した。
原料溶液の投入を開始してから 1 20時間後にオーバーフローパイプ 1 3から 連続的に 24時間反応晶析物である水酸化物もしくは酸化物と思われる二ッケル 一マンガンーコバルト複合共沈物のスラリ一を採取した。 採取したスラリ一を水 洗、 ろ過した。 これを 100°Cで 20時間乾燥し、 ニッケル一マンガン一コバル ト複合共沈物の D5。= 10. 5 μ mの乾燥粉末を得た。
この粉末の比表面積はュアサアイォニタス社製 4 SU— 8 U2を用い、 窒素 の脱離側で測定した。 その結果は 26. Om2Zgであった。
得られた二ッケル—マンガンーコバルト複合共沈物粉末と水酸化リチウム一水 塩粉末を L i / (N i +Mn + C o) = 1. 0 2となるように秤量し、 十分に混 合した。 これをアルミナ製こう鉢に充てんし、 電気炉を用いて 1 0 0°C/時間で 1 0 0 0°Cまで昇温、 1 0 0 0°Cにて 1 5時間保持し、 1 0 (TC^ /時間で 6 0 0 °Cまで冷却し、 その後放冷した。 得られた焼結体を粉砕後、 7 5 mのふるいを 用いて分級し、 D50= 1 0. 6 mのリチウム一ニッケル一マンガンーコバノレト 複合酸化物 (複合酸化物 C 9) を得た。
比表面積は 0. 6 m2/gであった。 又、 全細孔容積は 0. Ο Ο Ι Θ Τ Θ πι ΐ Ζ gであった。
該粉末の C u K o!線によるエックス線回折測定の結果、 複合酸化物 A 1と同様 な回折ピークが認められ、 空間群 R 3/mに属する層状構造と思われる結晶性の 高い単相が合成できていることがわかった。
また、 2 0 = 1 8. 6 0度におけるピークに対する 2 6 = 4 4. 4 0度におけ るピークの相対強度比は 0. 8 5であり、 各ピークの半値幅は、 それぞれ 0. 1 7 2° 及ぴ 0. 1 4 2° であった。
複合酸化物 C 9は C u Κ α線によるエックス線回折分析の結果、 2 0 / 0 = 1 8. 5 8° 、 3 6. 5 6° 、 3 7. 7 2° 、 3 8. 2 0° 、 44. 2 8° 、 4 8 . 44° 、 5 8. 4 0° 、 6 4. 1 2° 、 6 3 , 7 6° 、 6 8. 0 2° に回折ピ ークを持つ、結晶性が高い六方晶の単相からなる α— N a F e 02型層状構造であ り、 格子定数 a = 2. 8 8 1、 格子定数 c = 1 4. 3 3、 結晶格子体積 V = 0. 1 0 3 0 nm3であることが分かった。 また、元素分析の結果、 この粉末の組成は L i Lo2Mn0.45N i 0.45C o0 10O2であった。
(複合酸化物 C 1 0)
(複合酸化物 A l ) で用いた反応槽 1 1を用い、 この反応槽 1 1に水を 1 3リ ットル入れた。 さらに: p H= l l . 6となるよう、 3 2 %水酸化ナトリゥム水溶 液を加えた。 7 0 mm φパドルタイプの攪拌羽根 1 2 aを備えた攪拌機 1 2を用 いて 1 3 5 0 r で攪拌し、 ヒーターにより反応槽内溶液温度は 5 0°Cに保つ た (図 1参照)。
0 · 5 2 6モル/リ ッ トル硫酸二ッケル水溶液、 0. 5 2 6モル Zリ ッ トル硫 酸マンガン水溶液、 0. 70 1モル Zリ ッ トル硫酸コバルト水溶液、 1. 0モル /リットル硫酸アンモニゥム水溶液、 及ぴ 0. 0 1 0モル/リットルヒドラジン 水溶液をそれぞれ体積比で 1 : 1 : 1 : 1 : 1 (リツトル) の割合で混合し、 N i /M n / C o = 0. 4 5/0. 4 5/0. 1 (モル比) の原料溶液とした。 この原料溶液を 1 3m l /m i nの流量で反応槽に連続的に滴下した。 また、 反応槽内溶液 p Hが 1 1. 8と一定になるよう、 3 2%水酸化ナトリウム水溶液 を断続的に投入した。 また反応槽内溶液温度が 5 0°Cと一定になるよう断続的に ヒーターで制御した。
原料溶液の投入を開始してから 1 2 0時間後にオーバーフローパイプ 1 3から 連続的に 24時間反応晶析物である水酸化物もしくは酸化物と思われるニッケル 一マンガン一コバルト複合共沈物のスラリーを採取した。 採取したスラリーを水 洗、 ろ過した。 これを 1 00°Cで 2 0時間乾燥し、 ニッケル一マンガンーコバル ト複合共沈物の D5。= 1 0. 2 /zmの乾燥粉末を得た。
この粉末の比表面積はュアサアイォ-タス社製 4 SU— 8 U2を用い、 窒素 の脱離側で測定した。 その結果は 3 1. 0 m2Z gであつた。
得られたニッケル一マンガンーコバルト複合共沈物粉末と水酸化リチウム一水 塩粉末を L i / (N i +Mn + C o) = 1. 0 2となるように秤量し、 十分に混 合した。 これをアルミナ製こう鉢に充てんし、 電気炉を用いて 1 00°C/時間で 1 0 0 0°Cまで昇温、 1 000°Cにて 1 5時間保持し、 1 00°C/時間で 6 0 0 °Cまで冷却し、 その後放冷した。 得られた焼結体を粉砕後、 7 5 μπιのふるいを 用いて分級し、 D50= 1 0. 4 μιηのリチウム一ニッケル—マンガン一コバルト 複合酸化物 (複合酸化物 C 1 0) を得た。
比表面積は 0. 8m2Zgであった。 又、 全細孔容積は 0. 0 0 2 7 6 0m l / gであった。
該粉末の C u Κα線によるエックス線回折測定の結果、 複合酸化物 A 1と同様 な回折ピークが認められ、 空間群 R 3/mに属する層状構造と思われる結晶性の 高い単相が合成できていることがわかった。
また、 2 0 = 1 8. 6 0度におけるピークに対する 2 0 = 44. 6 0度におけ
るピークの相対強度比は 0. 65であり、 各ピークの半値幅は、 それぞれ 0. 1 65° 及び 0. 1 25° であった。
ここで、 調製した複合酸化物は C u Κ α線によるエックス線回折分析の結果、 複合酸化物 C 9と同様な結晶性が高い六方晶の単相からなる F e 0
2型 層状構造であり、 格子定数 a = 2. 863、 格子定数 c = 14. 22、 結晶格子 体積 V=0. 10 10 nm
3であることが分かった。 また、 元素分析の結果、 この 粉末の組成は L i
i o.
30C o
0.
40O
2であった。
(複合酸化物 C 1 1)
(複合酸化物 A 1) で用いた反応槽 1 1を用い、 この反応槽 1 1に水を 1 3リ ットル入れた。 さらに] H= l l. 6となるよう、 32 %水酸化ナトリゥム水溶 液を加えた。 70 mm φパドルタイプの攪拌羽根 1 2 aを備えた攪拌機 1 2を用 いて 1 350 r pmで攪拌し、 ヒーターにより反応槽内溶液温度は 50°Cに保つ た (図 1参照)。
0. 877モル/リ ッ トル硫酸二ッケル水溶液、 0 · 70 1モル/リ ッ トル硫 酸マンガン水溶液、 0. 1 75モル Zリ ッ トル硫酸コバルト水溶液、 1. 0モル /リ ツ トル硫酸アンモユウム水溶液、 及ぴ 0. 0 10モル/リ ッ トルヒ ドラジン 水溶液をそれぞれ体積比で 1 : 1 : 1 : 1 : 1 (リ ッ トル) の割合で混合し、 N i /M n/C o = 0. 5/0. 4/0. 1 (モル比) の原料溶液とした。
この原料溶液を 1 3m 1/m i nの流量で反応槽に連続的に滴下した。 また、 反応槽内溶液 ρΗが 1 1. 8と一定になるよう、 32%水酸化ナトリウム水溶液 を断続的に投入した。 また反応槽内溶液温度が 50°Cと一定になるよう断続的に ヒーターで制御した。
原料溶液の投入を開始してから 1 20時間後にオーバーフローパイプ 1 3から 連続的に 24時間反応晶析物である水酸化物もしくは酸化物と思われるニッケル —マンガン一コバルト複合共沈物のスラリーを採取した。 採取したスラリーを水 洗、 ろ過した。 これを 1 00°Cで 20時間乾燥し、 エッケルーマンガン一コバル ト複合共沈物の D5。= 9. 8 μιηの乾燥粉末を得た。
この粉末の比表面積はュアサアイォニクス社製 4 SU— 8 U2を用い、 窒素
の脱離側で測定した。 その結果は 26. lm /gであった。
得られたニッケル一マンガン一コバルト複合共沈物粉末と水酸化リチウム一水 塩粉末を L i / (N i +Mn + C o) = 1. 02となるように秤量し、 十分に混 合した。 これをアルミナ製こう鉢に充てんし、 電気炉を用いて 100°C/時間で 1 000°Cまで昇温、 1000°Cにて 1 5時間保持し、 100°CZ時間で 600 °Cまで冷却し、 その後放冷した。 得られた焼結体を粉砕後、 75 のふるいを 用いて分級し、 D50= l O. 1 のリチウム一ニッケル一マンガン一コバルト 複合酸化物 (複合酸化物 C 1 1) を得た。
比表面積は 0. 7m2/gであった。 又、 全細孔容積は 0. 002149m l / gであった。
該粉末の CuKo;線によるエックス線回折測定の結果、 複合酸化物 A 1と同様 な回折ピークが認められ、 空間群 R 3 Zmに属する層状構造と思われる結晶性の 高い単相が合成できていることがわかった。
また、 2 0 = 18. 60度におけるピークに対する 20 = 44. 40度におけ るピークの相対強度比は 0. 89であり、 各ピークの半値幅は、 それぞれ 0. 1 90° 及び 0. 1 34° であった。
ここで、 調製した複合酸化物は C u Κ α線によるエックス線回折分析の結果、 複合酸化物 C 9と同様な結晶性が高い六方晶の単相からなる層状構造であり、 格 子定数 a = 2. 880、 格子定数 c = 14. 32、 結晶格子体積 V = 0. 1 02 8 nm3であることが分かった。 また、元素分析の結果、 この粉末の組成は L i L02 Mn0.40N i o.50C o0.10O2であった。
(複合酸化物 C 1 2)
(複合酸化物 A 1) で用いた反応槽 1 1を用い、 この反応槽 1 1に水を 1 3リ ットル入れた。 さらに pH= l l. 6となるよう、 32%水酸化ナトリウム水溶 液を加えた。 7 Omm φパドルタイプの攪拌羽根 1 2 aを備えた攪拌機 12を用 いて 1 350 r ρπιで攪拌し、 ヒーターにより反応槽内溶液温度は 50°Cに保つ た (図 1参照)。
0. 6 14モル/リットル硫酸二ッケル水溶液、 0. 438モル リットル硫
酸マンガン水溶液、 0. 70 1モル Zリ ッ トル硫酸コバルト水溶液、 1. 0モル /リツトル硫酸アンモユウム水溶液、 及び 0. 0 1 0モル/リットルヒドラジン 水溶液をそれぞれ体積比で 1 : 1 : 1 : 1 : 1 (リツトル) の割合で混合し、 N i /M n / C o = 0. 3 5/0. 2 5/0. 4 (モル比) の原料溶液とした。 この原料溶液を 1 3 m l /m i nの流量で反応槽に連続的に滴下した。 また、 反応槽内溶液 p Hが 1 1. 8と一定になるよう、 3 2%水酸化ナトリウム水溶液 を断続的に投入した。 また反応槽内溶液温度が 5 0°Cと一定になるよう断続的に ヒーターで制御した。
原料溶液の投入を開始してから 1 2 0時間後にオーバーフローパイプ 1 3から 連続的に 24時間反応晶析物である水酸化物もしくは酸化物と思われるニッケル 一マンガンーコバル 1、複合共沈物のスラリ一を採取した。 採取したスラリ一を水 洗、 ろ過した。 これを 1 00°Cで 20時間乾燥し、 ニッケル一マンガンーコバル ト複合共沈物の D5。= 1 0. 0 μ mの乾燥粉末を得た。
この粉末の比表面積はュアサアイォニタス社製 4 SU— 8 U2を用い、 窒素 の脱離側で測定した。 その結果は 2 7. 8 m2/ gであつた。
得られた二ッゲル一マンガン一コバルト複合共沈物粉末と水酸化リチゥム一水 塩粉末を L i / (N i +Mn + C o) = 1. 0 1となるように秤量し、 十分に混 合した。 これをアルミナ製こう鉢に充てんし、 電気炉を用いて 1 00°CZ時間で 1 0 0 0°Cまで昇温、 1 00 0°Cにて 1 5時間保持し、 1 00°C/時間で 6 00 °Cまで冷却し、 その後放冷した。 得られた焼結体を粉砕後、 7 5 /xmのふるいを 用いて分級し、 D50= 1 0. 2 μ mのリチウム一エッケルーマンガンーコバノレト 複合酸化物 (複合酸化物 C 1 2) を得た。
比表面積は 0. 6m2/gであった。 又、 全細孔容積は 0. 00 1 84 3m lノ gであった。
該粉末の C u Κ α線によるエックス線回折測定の結果、 複合酸化物 A 1と同様 な回折ピークが認められ、 空間群 R 3/mに属する層状構造と思われる結晶性の 高い単相が合成できていることがわかった。
また、 2 6 = 1 8. 6 0度におけるピークに対する 2 Θ = 44. 6 0度におけ るピークの相対強度比は 0. 6 2であり、 各ピークの半値幅は、 それぞれ 0. 1
54° 及ぴ 0. 1 1 8° であった。
ここで、 調製したリチウム複合酸化物は C U K Q!線によるエックス線回折分析 の結果、 複合酸化物 C 9と同様な結晶性が高い六方晶の単相からなる α— N a F e 0
2型層状構造であり、 格子定数 a = 2. 86 1、 格子定数 c = 14. 20、 結 晶格子体積 V=0. 1007 nm
3であることが分かった。 また、 元素分析の結果 、 この粉末の組成は L i
i
0.
35C o
0.
40O
2であった。
(複合酸化物 C 1 3)
(複合酸化物 Al) で用いた反応槽 1 1を用い、 この反応槽 1 1に水を 1 3リ ットル入れた。 さらに; pH= l l . 6となるよう、 3 2%水酸化ナトリウム水溶 液を加えた。 70 mm φパドルタイプの攪拌羽根 1 2 aを備えた攪拌機 12を用 いて 1 350 r; mで攪拌し、 ヒーターにより反応槽内溶液温度は 50°Cに保つ た (図 1参照)。
1. 227モル Zリットル硫酸ェッケル水溶液、 0. 3 51モル/リットル硫 酸マンガン水溶液、 0. 1 75モル/リ ッ トル硫酸コバルト水溶液、 1. 0モル リツトル硫酸アンモニゥム水溶液、 及び 0. 0 10モルノリットルヒドラジン 水溶液をそれぞれ体積比で 1 : 1 : 1 : 1 : 1 (リツトル) の割合で混合し、 N i /Mn/C o = 0. 7/0. 2/0. 1 (モル比) の原料溶液とした。
この原料溶液を 1 3m 1 /m i nの流量で反応槽に連続的に滴下した。 また、 反応槽内溶液 pHが 1 1. 8と一定になるよう、 32%水酸化ナトリウム水溶液 を斬続的に投入した。 また反応槽内溶液温度が 50°Cと一定になるよう断続的に ヒーターで制御した。
原料溶液の投入を開始してから 1 20時間後にオ フ パイプ 13から 連続的に 24時間反応晶析物である水酸化物もしくは酸化物と思われる二ッケル 一マンガン一コバルト複合共沈物のスラリーを採取した。 採取したスラリーを水 洗、 ろ過した。 これを 1 00°Cで 20時間乾燥し、 ニッケル一マンガン—コバル ト複合共沈物の D5。=9. 4 /xmの乾燥粉末を得た。
この粉末の比表面積はュアサアイォニタス社製 4 SU— 8 U2を用い、 窒素 の脱離側で測定した。 その結果は 21. 8 m2/ gであつた。
得られたニッケル一マンガン一コパルト複合共沈物粉末と水酸化リチウム一水 塩粉末を L i / (N i +Mn + C o) = 1. 01となるように秤量し、 十分に混 合した。 これをアルミナ製こう鉢に充てんし、 電気炉を用いて 100°〇ノ時間で 1000°Cまで昇温、 1000°Cにて 15時間保持し、 100°C/時間で 600 °Cまで冷却し、 その後放冷した。 得られた焼結体を粉砕後、 75 / mのふるいを 用いて分級し、 D5。=9. 4 πιのリチウム一ニッケル一マンガン一コバルト複 合酸化物 (複合酸化物 C 13) を得た。
比表面積は 0. 7 m2/ gであつた。 又、 全細孔容積は 0. 002386m l/ gであった。
該粉末の CuKa線によるエックス線回折測定の結果、 複合酸化物 A 1と同様 な回折ピークが認められ、 空間群 R 3/mに属する層状構造と思われる結晶性の 高い単相が合成できていることがわかった。
また、 26 = 18. 50度におけるピークに対する 26 =44. 20度におけ るピークの相対強度比は 0. 71であり、 各ピークの半値幅は、 それぞれ 0. 1 78° 及び 0. 134° であった。
ここで、 調製したリチウム複合酸化物は CuKa線によるエックス線回折分析 の結果、複合酸化物 C 9と同様に六方晶の α— N a F e 02型層状構造を有し、格 子定数 a = 2. 875、 格子定数 c = 14. 27、 結晶格子体積 V = 0. 102 2 nm3であることが分かった。 また、元素分析の結果、 この粉末の組成は L .。。 Mn0.20N i 0.70C o0.10O2であった。
(複合酸化物 C 14)
(複合酸化物 A 1) で用いた反応槽 1 1を用い、 この反応槽 1 1に水を 13リ ットル入れた。 さらに; pH= l l. 6となるよう、 32 %水酸化ナトリウム水溶 液を加えた。 70 mm φパドルタィプの攪拌羽根 12 aを備えた攪拌機 12を用 いて 1 350 r pmで攪拌し、 ヒーターにより反応槽内溶液温度は 50°Cに保つ た (図 1参照)。
0. 771モル/リ ッ トル硫酸-ッケル水溶液、 0. 877モル/リ ッ トル硫 酸マンガン水溶液、 0. 105モル/リ ッ トル硫酸コバルト水溶液、 1. 0モル
Zリツトル硫酸アンモニゥム水溶液、 及ぴ 0. 0 1 0モル Zリットルヒドラジン 水溶液をそれぞれ体積比で 1 : 1 : 1 : 1 : 1 (リツトル) の割合で混合し、 N i /M n/C o = 0. 44/0. 5 0/0. 06 (モル比) の原料溶液とした。 この原料溶液を 1 3m l Zm i nの流量で反応槽に連続的に滴下した。 また、 反応槽内溶液 p Hが 1 1. 8と一定になるよう、 3 2%水酸化ナトリウム水溶液 を断続的に投入した。 また反応槽内溶液温度が 5 0°Cと一定になるよう断続的に ヒーターで制御した。
原料溶液の投入を開始してから 1 2 0時間後にオーバーフローパイプ 1 3から 連続的に 24時間反応晶析物である水酸化物もしくは酸化物と思われる二ッケル —マンガン一コバルト複合共沈物のスラリーを採取した。 採取したスラリーを水 洗、 ろ過した。 これを 1 0 0°Cで 20時間乾燥し、 ニッケル一マンガンーコバル ト複合共沈物の D5。= 1 1. 0 μ mの乾燥粉末を得た。
この粉末の比表面積はュアサアイォェタス社製 4 SU— 8 U 2を用い、 窒素 の脱離側で測定した。 その結果は 2 7. 4 m2/ gであつた。
得られたニッケル一マンガンーコバルト複合共沈物粉末と水酸化リチウム一水 塩粉末を L i / (N i +Mn + C o) =0. 9 9となるように秤量し、 十分に混 合した。 これをアルミナ製こう鉢に充てんし、 電気炉を用いて 1 0 0¾ 時間で 1 0 0 0°Cまで昇温、 1 0 0 0°Cにて 1 5時間保持し、 1 0 0°CZ時間で 6 00 °Cまで冷却し、 その後放冷した。 得られた焼結体を粉砕後、 7 5 /zmのふるいを 用いて分級し、 D50= 1 1. 2 μ mのリチウム一エッケノレ一マンガンーコバルト 複合酸化物 (複合酸化物 C 1 4) を得た。
比表面積は 0. 9 m2/ gであった。 又、 全細孔容積は 0. 0 0 3 0 6 6m l / gであった。
該粉末の C uKひ線によるエックス線回折測定の結果、 複合酸化物 A 1と同様 な回折ピークが認められ、 空間群 R 3/mに属する層状構造と思われる結晶性の 高い単相が合成できていることがわかった。
また、 2 0 = 1 8. 8 0度におけるピークに対する 2 0 =44. 8 0度におけ るピークの相対強度比は 0. 9 2であり、 各ピークの半値幅は、 それぞれ 0. 1 5 5° 及び 0. 1 3 0° であった。
ここで、 調製したリチウム複合酸化物は C u Κ α線によるエックス線回折分析 の結果、 結晶性の低下によるものと思われる複合酸化物 C 9では見られなかった 極小さいピークが観測されたものの六方晶に帰属可能な層状構造を有し、 格子定 数 a = 2. 8 90、 格子定数 c = 14. 3 1、 結晶格子体積 V =0. 1 03 5 η m3であることが分かった。 また、 元素分析の結果、 この粉末の組成は L i。.99M η0.50Ν i 0.44C o0.06〇2であった。
(複合酸化物 C I 5)
(複合酸化物 A 1) で用いた反応槽 1 1を用い、 この反応槽 1 1に水を 1 3リ ットル入れた。 さらに pH= l l. 6となるよう、 3 2 %水酸化ナトリゥム水溶 液を加えた。 70 mm ψパドルタイプの攪拌羽根 1 2 aを備えた攪拌機 12を用 いて 1 350 r pmで攪拌し、 ヒーターにより反応槽内溶液温度は 50°Cに保つ た (図 1参照)。
0. 35 1モル/リ ッ トル硫酸二ッケル水溶液、 0. 3 51モル/リ ッ トル硫 酸マンガン水溶液、 1. 052モル リ ッ トル硫酸コバルト水溶液、 1. 0モル /リ ッ トル硫酸アンモニゥム水溶液、 及び 0. 0 10モル/リ ットルヒ ドラジン 水溶液をそれぞれ体積比で 1 : 1 : 1 : 1 : 1 (リットル) の割合で混合し、 N i /Mn/C o = 0. 2/0. 2/0. 6 (モル比) の原料溶液とした。
この原料溶液を 1 3m l/m i nの流量で反応槽に連続的に滴下した。 また、 反応槽内溶液 p Hが 1 1. 8と一定になるよう、 32 %水酸化ナトリウム水溶液 を断続的に投入した。 また反応槽内溶液温度が 50°Cと一定になるよう断続的に ヒーターで制御した。
原料溶液の投入を開始してから 1 20時間後にォ バーフローパイプ 1 3から 連続的に 24時間反応晶析物である水酸化物もしくは酸化物と思われるニッケル 一マンガンーコバルト複合共沈物のスラリ一を採取した。 採取したスラリーを水 洗、 ろ過した。 これを 100°Cで 20時間乾燥し、 ニッケル一マンガン一コバル ト複合共沈物の D5。= 1 0. 1 μ mの乾燥粉末を得た。
この粉末の比表面積はュアサアイォニタス社製 4 SU— 8 U2を用い、 窒素 の脱離側で測定した。 その結果は 3 1. Om2Zgであった。
得られた二ッケルーマンガン一コバルト複合共沈物粉末と水酸化リチウム一水 塩粉末を L i / (N i +M11 + C 0) = 1. 0 1となるように秤量し、 十分に混 合した。 これをアルミナ製こう鉢に充てんし、 電気炉を用いて 100°C/時間で 1 000°Cまで昇温、 1 000°Cにて 1 5時間保持し、 1 00でノ時間で 600 °Cまで冷却し、 その後放冷した。 得られた焼結体を粉砕後、 75 / mのふるいを 用いて分級し、 D50= l O. 2 μ mのリチウム一-ッケノレーマンガンーコバノレト 複合酸化物 (複合酸化物 C 1 5) を得た。
比表面積は 0. 4 m2/ gであった。 又、 全細孔容積は 0. 001 3000m l /gであった。
該粉末の C u Κ α線によるエツタス線回折測定の結果、 複合酸化物 A 1と同様 な回折ピークが認められ、 空間群 R 3Zmに属する層状構造と思われる結晶性の 高い単相が合成できていることがわかった。
また、 20 = 1 8. 70度におけるピークに対する 2 Θ =44. 80度におけ るピークの相対強度比は 0. 62であり、 各ピークの半値幅は、 それぞれ 0. 1 42。 及び 0. 1 20° であった。
ここで、 調製したリチウム複合酸化物は CuKa線によるエックス線回折分析 の結果、複合酸化物 C 9と同様に六方晶の a— N a F e 02型層状構造を有し、格 子定数 a = 2. 847、 格子定数 c = 14. 1 7、 結晶格子体積 V = 0. 0 95 2 nm3であることが分かった。 また、元素分析の結果、 この粉末の組成は L i L01 Mn0.20N i 0.20 C o 060〇2であった。
(複合酸化物 C 1 6)
(複合酸化物 A 1) で用いた反応槽 1 1を用い、 この反応槽 1 1に水を 1 3リ ットル入れた。 さらに pH= l l . 6となるよう、 3 2 %水酸化ナトリゥム水溶 液を加えた。 7 Omm φパドルタイプの攪拌羽根 1 2 aを備えた攪拌機 1 2を用 いて 1 350 r pmで攪拌し、 ヒーターにより反応槽内溶液温度は 50°Cに保つ た (図 1参照)。
0. 789モル リットル硫酸二ッケル水溶液、 0. 789モル/リットル硫 酸マンガン水溶液、 0. 1 75モル/リッ トル硫酸コバルト水溶液、 1. 0モル
リットル硫酸アンモ-ゥム水溶液、 及び 0. 0 1 0モル Zリットルヒドラジン 水溶液をそれぞれ体積比で 1 : 1 : 1 : 1 : 1 (リツトル) の割合で混合し、 N i /M n / C o = 0. 4 5/0. 4 5/0. 1 (モル比) の原料溶液とした。 この原料溶液を 1 3m 1 Zm i nの流量で反応槽に連続的に滴下した。 また、 反応槽内溶液 p Hが 1 1. 8と一定になるよう、 3 2 °/0水酸化ナトリウム水溶液 を断続的に投入した。 また反応槽内溶液温度が 5 0°Cと一定になるよう断続的に ヒーターで制御した。
原料溶液の投入を開始してから 1 2 0時間後にオーバーフローパイプ 1 3から 連続的に 24時間反応晶析物である水酸化物もしくは酸化物と思われるニッケル —マンガンーコバルト複合共沈物のスラリ一を採取した。 採取したスラリ一を水 洗、 ろ過した。 これを 1 00°Cで 20時間乾燥し、 ニッケル一マンガン一コバル ト複合共沈物の D5。= 1 0. 5 μ mの乾燥粉末を得た。
この粉末の比表面積はュアサアイォニタス社製 4 SU— 8 U 2を用い、 窒素 の脱離側で測定した。 その結果は 2 6. 0 m2/ gであった。
得られたニッケル一マンガン一コバルト複合共沈物粉末と水酸化リチウム一水 塩粉末を L i / (N i +Mn + C o) = 1. 0 1となるように抨量し、 十分に混 合した。 これをアルミナ製こう鉢に充てんし、 電気炉を用いて 1 00°CZ時間で 1 0 00°Cまで昇温、 1 000°Cにて 1 5時間保持し、 1 00°C/時間で 6 00 °Cまで冷却し、 その後放冷した。 得られた焼結体を粉砕後、 7 5 μπιのふるいを 用いて分級し、 D50= 1 0. 5 μ mのリチウム一ニッケル一マンガンーコバノレト 複合酸化物 (複合酸化物 C 1 6) を得た。
B ET法で測定した比表面積は 0. 9m2Zgであった。 又、 全細孔容積は 0. 0 0 3 2 3 50m 1 /gであった。
該粉末の C uKa線源を用いたエックス線回折測定の結果、 2 0 = 1 8. 5 6 度、 3 6. 5 6度、 3 7. 7 6度、 3 8. 24度、 44. 3 2度、 48. 4 0度 、 5 8. 4 0度、 6 4. 1 6度、 64. 8 0度、 6 8. 8 0度付近にそれぞれ回 折ピークが認められ、 空間群 R 3 に属する層状構造と思われる結晶性の高い 単相が合成できていることがわかった。 元素分析の結果、 該粉末の組成は L i M N i o.45C oo.LO2であることがわかった。
(複合酸化物 C 1 7)
本実施例に用いた反応槽は、 上部に反応晶析物スラリーを常に一定流量で系外 に排出するためのオーバーフローパイプを備えた円筒形のもので、 容積は 5リッ トルである。
この反応槽に純水を 4 L入れた。 さらに pH= l l . 6となるよう、 3 2%水 酸化ナトリゥム水溶液を加えた。 パドルタイプの攪拌羽根を備えた攪拌機を用い て回転速度 1 3 50 r pmで攪拌し、 ヒーターにより反応槽内溶液温度は 50 °C に保った。
濃度 1. 0 m o 1 / 1の硫酸-ッケル (N i S 04) 水溶液、 濃度 1. 0 m o 1 / 1の硫酸マンガン (Mn S04) 水溶液、 濃度 1. Omo 1 / 1の硫酸コバルト
(C o S04) 水溶液、 濃度 6 mo 1 / 1の硫酸アンモニゥム ((NH4) 2S04) 水溶液及び 4 w t %ヒドラジン (N H2N H2) 水溶液をそれぞれ体積比で 0. 3 3 : 0. 3 3 : 0. 33 : 0. 05 : 0. 0 1の割合で混合し、 元素比 N i /M n/C o = lZlZlの原料溶液を作製した。 この原料溶液を 1 3mLZm i n の流量で反応槽に連続的に滴下した。 また、 反応槽内溶液 pHが 1 1. 3と一定 になるよう、 32%水酸化ナトリウム水溶液を断続的に投入した。 また反応槽内 溶液温度が 50°Cと一定になるよう断続的にヒーターで制御した。 原料溶液の投 入を開始してから 50時間後にオーバーフローパイプから連続的に 24時間反応 晶析物である N i一 Mn— C o複合酸化物のスラリーを採取した。 採取したスラ リーを水洗、 ろ過した。 これを 1 00°Cで 20時間乾燥し、 1^ 1ー1^11 _〇 0複 合酸化物の乾燥粉末を得た。
得られた N i _M n— C o複合酸化物と水酸化リチウム一水塩粉末を L i / ( N i +Mn + C o) = 1. 02となるように枰量し、 十分に混合した。 これをァ ルミナ製こう鉢に充てんし、 電気炉を用いて、 ドライエア流通下、 1 00°C//時 間で 1 000°Cまで昇温、 1000°Cにて 1 5時間保持し、 100°C/時間で 6
00°Cまで冷却し、 その後放冷した。 エックス線回折 (XRD) 分析の結果、 L
1一 N i— Mn— C o複合酸化物 (複合酸化物 C 1 7) は空間群 R 3/mに帰属 される単一相であることがわかった。 I C P組成分析の結果、 L i Mn。.33N i 0.33
C o。.3302組成を確認した。
このようにして得られた粉体を D 50%が 5 m、 そして D 10%が 1. 3 μ mとなるよう篩別した。 粉体分布の計測は、 堀場製作所製レーザ回折 散乱式粒 度分布測定装置 (HOR I BA LA- 9 10) を使用した。 このときの BET 比表面積は 0. 8 m2/ gとなつた。
(複合酸化物 C 1 8)
得られた粉体を D 50%が 7 111、 そして D 1 0%が 3. 4 μ mとなるよう篩 別したことを除いては (複合酸化物 C 1 7) と同様にして粉体 (複合酸化物 C 2 0) を得た。 このときの BET比表面積は 0. 9m2Zgとなった。
(複合酸化物 C 1 9)
得られた粉体を D 50 %が 10 i m、 そして D 1 0 °/0が 6 μ mとなるよう篩別 したことを除いては (複合酸化物 C 1 7) と同様にして粉体 (複合酸化物 C 21 ) を得た。 このときの BET比表面積は 1. 2m2/gとなった。
(複合酸化物 C 20)
得られた粉体を D 50°/0が 0. 8 μπι、 そして D 1 0%が 0. 4 mとなるよ う篩別したことを除いては (複合酸化物 C 1 7) と同様にして粉体 (複合酸化物 C 22) を得た。 このときの B ET比表面積は 9. Om2/gとなった。
(複合酸化物 C 21)
得られた粉体を D 50%が 2 μπι、 そして D 1 0%が 0. 4 μπιとなるよう篩 別したことを除いては (複合酸化物 C 1 7) と同様にして粉体 (複合酸化物 C 2 3) を得た。 このときの BET比表面積は 7.
となった。
(複合酸化物 C 22)
得られた粉体を D 50%が 1 2. 5 m、 そして D 10%が 7 /xmとなるよう 篩別したことを除いては (複合酸化物 C 1 7) と同様にして粉体 (複合酸化物 C
24) を得た。 このときの B ET比表面積は 0. 3m2Zgとなった。 複合酸化物 C 1 7〜C 2 2の粉体に対して測定した粒度分布曲線の要部を図 1 8に示す。
(複合酸化物 C 2 3)
(複合酸化物 A 1 ) で用いた反応槽 1 1を用い、 この反応槽 1 1に水を 1 3リ ットル入れた。 さらに!) H= l l . 6となるよう、 3 2%水酸化ナトリウム水溶 液を加えた。 7 0 mm φパドルタイプの攪拌羽根 1 2 aを備えた攪拌機 1 2を用 いて 1 3 5 0 r pmで攪拌し、 ヒーターにより反応槽内溶液温度は 5 0°Cに保つ た (図 1参照)。
0. 70 1モル/リットル硫酸二ッケル水溶液、 0. 7 0 1モル/リットル硫 酸マンガン水溶液、 0. 3 5 1モル/リ ッ トル硫酸コバルト水溶液、 1. 0モル /リットル硫酸アンモニゥム水溶液、 及び 0. 0 1 0モル/リットルヒドラジン 水溶液をそれぞれ体積比で 1 : 1 : 1 : 1 : 1 (リツトル) の割合で混合し、 N i Mn/C o = 0. 4/0. 4/0. 2 (モル比) の原料溶液とした。
この原料溶液を 1 3m lZm i nの流量で反応槽に連続的に滴下した。 また、 反応槽内溶液 p Hが 1 1. 8と一定になるよう、 3 2 °/0水酸化ナトリウム水溶液 を断続的に投入した。 また反応槽内溶液温度が 5 0°Cと一定になるよう断続的に ヒーターで制御した。
原料溶液の投入を開始してから 1 2 0時間後にオーバーフローパイプ 1 3から 連続的に 24時間反応晶析物である水酸化物もしくは酸化物と思われるニッケル 一マンガン一コバルト複合共沈物のスラリーを採取した。 採取したスラリーを水 洗、 ろ過レた。 これを 1 00°Cで 20時間乾燥し、 ニッケル一マンガンーコバル ト複合共沈物の D5。= 1 0. 7 / mの乾燥粉末を得た。
この粉末の比表面積はュアサアイォ-タス社製 4 SU— 8 U 2を用い、 窒素 の脱離側で測定した。 その結果は 3 0. 6 m2/ gであった。
得られたニッケル一マンガンーコバルト複合共沈物粉末と水酸化リチウム一水 塩粉末を L i / (N i +Mn + C o) = 1. 0 2となるように秤量し、 十分に混
合した。 これをアルミナ製こう鉢に充てんし、 電気炉を用いて 1 0 o°cZ時間で
1 0 0 0°Cまで昇温、 1 00 0°Cにて 1 5時間保持し、 1 00°C/時間で 6 00 °Cまで冷却し、 その後放冷した。 得られた焼結体を粉砕後、 7 5 /zmのふるいを 用いて分級し、 D5。= 1 0. 6 mのリチウム一ニッケル一マンガン一コバルト 複合酸化物 (複合酸化物 C 2 3) を得た。 元素分析の結果、 この粉末の組成は L i i.ogMno.40 N i 0.40C o 020O2でめった。
(複合酸化物 C 24)
(複合酸化物 A 1) で用いた反応槽 1 1を用い、 この反応槽 1 1に水を 1 3リ ットル入れた。 さらに p H= l l . 6となるよう、 3 2%水酸化ナトリウム水溶 液を加えた。 7 0 mm φパドルタイプの攪拌羽根 1 2 aを備えた攪拌機 1 2を用 いて 1 3 5 0 r ; mで攪拌し、 ヒーターにより反応槽内溶液温度は 5 0°Cに保つ た (図 1参照)。
1. 2 2 7モル Zリ ッ トル硫酸二ッケル水溶液、 0. 3 5 1モル/リ ッ トル硫 酸マンガン水溶液、 0. 1 7 5モル Zリットル硫酸コバルト水溶液、 1. 0モル ノリ ツ トル硫酸アンモニゥム水溶液、 及ぴ 0. 0 1 0モル Zリ ッ トルヒ ドラジン 水溶液をそれぞれ体積比で 1 : 1 : 1 : 1 : 1 (リツトル) の割合で混合し、 N i /M n/C o = 0. 7/0. 2/0. 1 (モル比) の原料溶液とした。
この原料溶液を 1 3m 1 /m i nの流量で反応槽に連続的に滴下した。 また、 反応槽内溶液 p Hが 1 1. 8と一定になるよう、 3 2 %水酸化ナトリウム水溶液 を断続的に投入した。 また反応槽内溶液温度が 5 0°Cと一定になるよう断続的に ヒーターで制御した。
原料溶液の投入を開始してから 1 2 0時間後にオーバーフローパイプ 1 3から 連続的に 2 4時間反応晶析物である水酸化物もしくは酸化物と思われるニッケル 一マンガンーコバルト複合共沈物のスラリ一を採取した。 採取したスラリ一を水 洗、 ろ過した。 これを 1 00°Cで 20時間乾燥し、 ニッケル一マンガンーコパル ト複合共沈物の D5。= 9. 8 μ mの乾燥粉末を得た。
この粉末の比表面積はュアサアイォニタス社製 4 SU— 8 U 2を用い、 窒素 の脱離側で測定した。 その結果は 2 6. 6 m2/ gであつた。
得られたニッケル一マンガン一コバルト複合共沈物粉末と水酸化リチウム一水 塩粉末を L i / (N i +Mn + C o) = 1. 0 2となるように秤量し、 十分に混 合した。 これをアルミナ製こう鉢に充てんし、 電気炉を用いて 1 00°CZ時間で 1 00 0°Cまで昇温、 1 00 0°Cにて 1 5時間保持し、 1 0 0°C/時間で 6 0 0 °Cまで冷却し、 その後放冷した。 得られた焼結体を粉砕後、 7 5 / inのふるいを 用いて分級し、 D5。= 9. 6 /imのリチウム一ニッケル一マンガン一コバルト複 合酸化物 (複合酸化物 C 24) を得た。 元素分析の結果、 この粉末の組成は L i
1.02Μ η0.20Ν ΐ 0.7。C O 0 10O2であった。
(複合酸化物 C 2 5)
(複合酸化物 A 1 ) で用いた反応槽 1 1を用い、 この反応槽 1 1に水を 1 3リ ットル入れた。 さらに: p H= l l . 6となるよう、 3 2%水酸化ナトリウム水溶 液を加えた。 7 0 mm ψパドルタイプの攪拌羽根 1 2 aを備えた攪拌機 1 2を用 いて 1 3 5 0 r pmで攪拌し、 ヒーターにより反応槽内溶液温度は 5 0°Cに保つ た (図 1参照)。
0. 7 3 6モル Zリ ッ トル硫酸二ッケル水溶液、 0. 6 1 4モル/リ ッ トル硫 酸マンガン水溶液、 0. 40 3モル/リ ッ トル硫酸コバルト水溶液、 1. 0モル /リ ッ トル硫酸アンモニゥム水溶液、 及び 0. 0 1 0モル/リ ットルヒドラジン 水溶液をそれぞれ体積比で 1 : 1 : 1 : 1 : 1 (リツトル) の割合で混合し、 N i /Mn/C o = 0. 4 2/0. 3 5/0. 2 3 (モル比) の原料溶液とした。 この原料溶液を 1 3m l /m i nの流量で反応槽に連続的に滴下した。 また、 反応槽内溶液 ρ Ηが 1 1. 8と一定になるよう、 3 2 %水酸化ナトリウム水溶液 を断続的に投入した。 また反応槽内溶液温度が 5 0°Cと一定になるよう断続的に ヒーターで制御した。
原料溶液の投入を開始してから 1 20時間後にオーバーフローパイプ 1 3から 連続的に 2 4時間反応晶析物である水酸化物もしくは酸化物と思われる二ッケル 一マンガン一コバノレト複合共沈物のスラリ一を採取した。 採取したスラリーを水 洗、 ろ過した。 これを 1 0 0°Cで 20時間乾燥し、 エッケルーマンガンーコバル ト複合共沈物の D5。= 1 0. 1 /zmの乾燥粉末を得た。
この粉末の比表面積はュアサアイォ-クス社製 4 SU— 8 U2を用い、 窒素 の脱離側で測定した。 その結果は 32. 8m2Zgであった。
得られたニッケル一マンガンーコバルト複合共沈物粉末と水酸化リチウム一水 塩粉末を L i/ (N i +Mn + C o) = 1. 02となるように秤量し、 十分に混 合した。 これをアルミナ製こう鉢に充てんし、 電気炉を用いて 100°CZ時間で
1 000°Cまで昇温、 1 000°Cにて 1 5時間保持し、 1 00°C/時間で 600 °Cまで冷却し、 その後放冷した。 得られた焼結体を粉砕後、 75 /imのふるいを 用いて分級し、 D50= 1 0. 0 μ mのリチウム一ニッケル一マンガン一コバルト 複合酸化物 (複合酸化物 C 24) を得た。 元素分析の結果、 この粉末の組成は L i LO2Mn0.35N i。.42C o0,23O2でめった。
(L i -Mn-N i一 C o複合酸化物の三元状態図について)
図 6に示すように、 複合酸化物 C 1〜C 1 2, C 1 6〜22は、 組成式 L iw Mnx, N iy, C oz, 02において、 (x,, y z ') が点 A (0. 5 1, 0. 49 , 0) と点 B (0. 45, 0. 5 5, 0) と点 C (0. 2 5, 0. 35, 0. 4 ) と点 D (0. 3 1, 0. 2 9, 0. 4) とを頂点とする四角形 A B C Dの線上 または内部に存在する範囲の値となるような複合酸化物である。 また、 C 2, C 3, C I O, C 1 7〜C 2 2は、 (x,, y,' z ') が点 A' (0. 41 , 0. 3 9 , 0. 2) と点 Β' (0. 3 5, 0. 45, 0. 2) と点 C (0. 25, 0. 35 , 0. 4) と点 D (0. 3 1, 0. 29, 0. 4) とを頂点とする四角形 A' B , CDの線上または内部に存在する範囲の値となるような複合酸化物でもある。
(複合酸化物 D 1)
(複合酸化物 A1) で用いた反応槽 1 1を用い、 この反応槽 1 1に水を 1 3リ ットル入れた。 さらに pH= l l. 6となるよう、 3 2%水酸化ナトリウム水溶 液を加えた。 7 Omm φパドルタイプの攪拌羽根 1 2 aを備えた攪拌機 1 2を用 いて 1 350 r pmで攪拌し、 ヒーターにより反応槽内溶液温度は 50°Cに保つ た (図 1参照)。
0. 868モルノリットノレ硫酸二ッケル水溶液、 0. 8 68モル/リットル硫
酸マンガン水溶液、 0. 0 1 8モル Zリ ッ トル硫酸マグネシウム水溶液、 1. 0 モル Zリ ッ トル硫酸アンモニゥム水溶液、 及び 0. 0 1 0モル Zリ ッ トルヒ ドラ ジン水溶液をそれぞれ体積比で 1 : 1 : 1 : 1 : 1 (リツトル) の割合で混合し 、 N i /Mn Mg = 0. 4 9 5 /0. 4 9 5/0. 0 1 (モル比) の原料溶液 とした。
この原料溶液を 1 3 m 1 /m i nの流量で反応槽に連続的に滴下した。 また、 反応槽内溶液 p Hが 1 1. 8と一定になるよう、 3 2 %水酸化ナトリウム水溶液 を断続的に投入した。 また反応槽内溶液温度が 5 0°Cと一定になるよう断続的に ヒーターで制御した。
原料溶液の投入を開始してから 1 2 0時間後にオーバーフローパイプ 1 3から 連続的に 2 4時間反応晶析物である水酸化物もしくは酸化物と思われる二ッケル 一マンガン一マグネシウム複合共沈物のスラリ一を採取した。 採取したスラリー を水洗、 ろ過した。 これを 1 0 0°Cで 2 0時間乾燥し、 ニッケル一マンガン一マ グネシゥム複合共沈物の D5。= 1 0. 8 μ mの乾燥粉末を得た。
この粉末の比表面積はュアサアイォニタス社製 4 S U— 8 U 2を用い、 窒素 の脱離側で測定した。 その結果は 3 2. 3 m2/gであった。
得られたニッケル一マンガン一マグネシゥム複合共沈物粉末と水酸化リチウム —水塩粉末を L i / (N i +Mn +Mg) = 1. 0 0となるように枰量し、 十分 に混合した。 これをアルミナ製こう鉢に充てんし、 電気炉を用いて 1 0 0°CZ時 間で 1 0 0 0°Cまで昇温、 1 0 0 0°Cにて 1 5時間保持し、 1 0 0°CZ時間で 6 0 0°Cまで冷却し、 その後放冷した。 得られた焼結体を粉砕後、 7 5 μ πιのふる いを用いて分級し、 D5。= 1 0. 5 μ mのリチウム一エッケルーマンガンーマグ ネシゥム複合酸化物 (複合酸化物 D 1 ) を得た。
比表面積は 0. 6 m2Zgであった。 又、 全細孔容積は 0. 0 0 1 9 4 5 m l / gであった。
該粉末の C u Ko;線によるエックス線回折測定の結果、 複合酸化物 A 1と同様 な回折ピークが認められ、 空間群 R 3/mに属する層状構造と思われる結晶性の 高い単相が合成できていることがわかった。
また、 2 Θ = 1 8. 6度におけるピークに対する 2 Θ = 44. 1度におけるピ
ークの相対強度比は 0. 95であり、 各ピークの半値幅は、 それぞれ 0. 14° 及び 0. 144° であった。
複合酸化物 D 1は C u Κ α線によるエックス線回折分析の結果、 結晶性が高い 六方晶の単相からなる α—N a F e 02型層状構造であり、格子定数 a = 2. 8 9 1、 格子定数 c = 14. 3 1、 結晶格子体積 V=0. 1036 nm3であることが 分かった。 また、 元素分析の結果、 この粉末の組成は L i Mn。.495N i o.^Mgo.w O2であった。
(複合酸化物 D 2)
(複合酸化物 A 1) で用いた反応槽 1 1を用い、 この反応槽 1 1に水を 1 3リ ットル入れた。 さらに; pH= l l . 6となるよう、 3 2%水酸化ナトリウム水溶 液を加えた。 70 mm φパドルタイプの攪拌羽根 1 2 aを備えた攪拌機 1 2を用 いて 1 350 r pmで攪拌し、 ヒーターにより反応槽内溶液温度は 50°Cに保つ た (図 1参照)。
0. 694モル/リットル硫酸-ッケル水溶液、 1. 041モル Zリットル硫 酸マンガン水溶液、 0. 01 8モル Zリ ッ トル硫酸マグネシウム水溶液、 1. 0 モル/リ ッ トル硫酸アンモニゥム水溶液、 及ぴ 0. 0 10モルノリットルヒ ドラ ジン水溶液をそれぞれ体積比で 1 : 1 : 1 : 1 : 1 (リットル) の割合で混合し 、 N i /M n /M g = 0. 396/0. 5 94/0. 01 (モル比) の原料溶液 とした。
この原料溶液を 1 3m 1 /m i nの流量で反応槽に連続的に滴下した。 また、 反応槽内溶液 pHが 1 1. 8と一定になるよう、 32%水酸化ナトリウム水溶液 を断続的に投入した。 また反応槽内溶液温度が 50°Cと一定になるよう断続的に ヒーターで制御した。
原料溶液の投入を開.始してから 1 20時間後にオーバーフローパイプ 1 3から 連続的に 24時間反応晶析物である水酸化物もしくは酸化物と思われるニッケル —マンガン一マグネシウム複合共沈物のスラリーを採取した。 採取したスラリー を水洗、 ろ過した。 これを 100°Cで 20時間乾燥し、 ニッケル—マンガン一マ グネシゥム複合共沈物の D5。= l l. 4 μπιの乾燥粉末を得た。
この粉末の比表面積はュアサアイォ-タス社製 4 SU— 8 U2を用い、 窒素 の脱離側で測定した。 その結果は 35. 1 m2/ gであつた。
得られたニッケル一マンガン一マグネシゥム複合共沈物粉末と水酸化リチウム 一水塩粉末を L i / (N i +Mn+Mg) = 1. 00となるように秤量し、 十分 に混合した。 これをアルミナ製こう鉢に充てんし、 電気炉を用いて 100°C_ 時 間で 1000 °Cまで昇温、 1000 °Cにて 1 5時間保持し、 1 00 °C /時間で 6 00°Cまで冷却し、 その後放冷した。 得られた焼結体を粉砕後、 7 のふる いを用いて分級し、 D50= 1 0. 9 μ mのリチウム一ニッケル一マンガン一マグ ネシゥム複合酸化物 (複合酸化物 D 2) を得た。
比表面積は 0. 7m2Zgであった。 又、 全細孔容積は 0. 002285m l / gであった。
該粉末の CuK 線によるエックス線回折測定の結果、 空間群 R 3 /mと空間 群 C 2/mとに属する層状構造混晶となった。 該空間群 C2Zmは L i2Mn03 と考えられる。
また、 2 0 = 1 8. 6度におけるピークに対する 2 0 =44. 7度におけるピ ークの相対強度比は 0. 7であり、 各ピークの半値幅は、 それぞれ 0. 1 7° 及 び 0. 19° であった。 また、 元素分析の結果、 この粉末の組成は L i Mn。,594 N i 0.396Mg0.01O2であった。
(複合酸化物 D 3)
(複合酸化物 A 1) で用いた反応槽 1 1を用い、 この反応槽 1 1に水を 1 3リ ットル入れた。 さらに: H= l l. 6となるよう、 3 2%水酸化ナトリウム水溶 液を加えた。 70 mm φパドルタイプの攪拌羽根 1 2 aを備えた攪拌機 1 2を用 いて 1 350 r pmで攪拌し、 ヒーターにより反応槽内溶液温度は 50°Cに保つ た (図 1参照)。
1. 04 1モノレ/リ ッ トル硫酸二ッケル水溶液、 0. 6 94モル/リ ッ トル硫 酸マンガン水溶液、 0. 01 8モル/リ ッ トル硫酸マグネシウム水溶液、 1. 0 モル/リットル硫酸アンモ-ゥム水溶液、 及び 0. 0 10モル Zリットルヒドラ ジン水溶液をそれぞれ体積比で 1 : 1 : 1 : 1 : 1 (リツトル) の割合で混合し
、 N i /Mn/Mg = 0. 594/0. 396/0. 01 (モル比) の原料溶液 とした。
この原料溶液を 13m 1 Zm i nの流量で反応槽に連続的に滴下した。 また、 反応槽内溶液 pHが 1 1. 8と一定になるよう、 32%水酸化ナトリウム水溶液 を断続的に投入した。 また反応槽内溶液温度が 50°Cと一定になるよう断続的に ヒーターで制御した。
原料溶液の投入を開始してから 120時間後にオーバーフローパイプ 13から 連続的に 24時間反応晶析物である水酸化物もしくは酸化物と思われるニッケル 一マンガン一マグネシウム複合共沈物のスラリーを採取した。 採取したスラリー を水洗、 ろ過した。 これを 100°Cで 20時間乾燥し、 ニッケル一マンガン一マ グネシゥム複合共沈物の D5。= 9. 9 μ mの乾燥粉末を得た。
この粉末の比表面積はュアサアイォニタス社製 4 SU— 8 U2を用い、 窒素 の脱離側で測定した。 その結果は 3 lm2Zgであった。
得られたニッケル一マンガン一マグネシゥム複合共沈物粉末と水酸化リチウム 一水塩粉末を L i / (N i +Mn +Mg) = 1. 00となるように秤量し、 十分 に混合した。 これをアルミナ製こう鉢に充てんし、 電気炉を用いて 100°C/時 間で 1000 °Cまで昇温、 1000°Cにて 15時間保持し、 100 °CZ時間で 6 00°Cまで冷却し、 その後放冷した。 得られた焼結体を粉砕後、 75 /zmのふる いを用いて分級し、 D5。=9. 7 At mのリチウム一ニッケル一マンガン一マグネ シゥム複合酸化物 (複合酸化物 D 3) を得た。
比表面積は 0. 6 m2/ gであった。 又、 全細孔容積は 0. 001945m l/ gであった。
該粉末の C u Κ α線によるエックス線回折測定の結果、 複合酸化物 A 1と同様 な回折ピークが認められ、 空間群 R 3Zmに属する層状構造と思われる結晶性の 高い単相が合成できていることがわかった。
また、 20 = 18. 6度におけるピークに対する 2 Θ =44. 2度におけるピ ーク.の相対強度比は 0. 88であり、 各ピークの半値幅は、 それぞれ 0. 14° 及ぴ 0. 146° であった。
ここで、 調製した複合酸化物は C u Κ α線によるエックス線回折分析の結果、
複合酸化物 D 1と同様な結晶性が高い六方晶の単相からなる α—Ν a F e 02型 層状構造であり、 格子定数 a = 2. 8 8 3、 格子定数 c = 1 4. 3、 結晶格子体 積 V= 0. 1 0 3 1 nm3であることが分かった。 また、 元素分析の結果、 この粉 末の組成は L i Mn 0.396N i c. Mgc^Osであった。
(複合酸化物 E 1)
(複合酸化物 A 1) で用いた反応槽 1 1を用い、 この反応槽 1 1に水を 1 3リ ットル入れた。 さらに p H= l l . 6となるよう、 3 2%水酸化ナトリウム水溶 液を加えた。 7 0 mm φパドルタイプの攪拌羽根 1 2 aを備えた攪拌機 1 2を用 いて 1 3 5 0 r pmで攪拌し、 ヒーターにより反応槽内溶液温度は 5 0°Cに保つ た (図 1参照)。
0. 8 6 8モル Zリットル硫酸-ッケル水溶液、 0. 8 6 8モル Zリットノレ硫 酸マンガン水溶液、 0. 0 1 8モル/リ ッ トル硫酸アルミニウム水溶液、 1. 0 モル/リ ッ トル硫酸アンモェゥム水溶液、 及ぴ 0. 0 1 0モル/リ ッ トルヒ ドラ ジン水溶液をそれぞれ体積比で 1 : 1 : 1 : 1 : 1 (リツトル) の割合で混合し 、 N i /Mn/A 1 = 0. 4 9 5/0. 4 9 5/0. 0 1 (モル比) の原料溶液 とした。
この原料溶液を 1 3m l /m i nの流量で反応槽に連続的に滴下した。 また、 反応槽内溶液 P Hが 1 1. 8と一定になるよう、 3 2 %水酸化ナトリゥム水溶液 を断続的に投入した。 また反応槽内溶液温度が 5 0°Cと一定になるよう断続的に ヒーターで制御した。
原料溶液の投入を開始してから 1 2 0時間後にオーバーフローパイプ 1 3から 連続的に 24時間反応晶析物である水酸化物もしくは酸化物と思われる二ッケル —マンガン一アルミニウム複合共沈物のスラリーを採取した。 採取したスラリー を水洗、 ろ過した。 これを 1 00°Cで 2 0時間乾燥し、 ニッケル一マンガンーァ ルミニゥム複合共沈物の D5。= 9. 6 / mの乾燥粉末を得た。
この粉末の比表面積はュアサアイォニタス社製 4 SU— 8 U 2を用い、 窒素 の脱離側で測定した。 その結果は 28. 8 m2/ gであった。
得られたニッケル一マンガン一アルミユウム複合共沈物粉末と水酸化リチウム
一水塩粉末を L i / (N i +Mn+A 1 ) = 1. 00となるように秤量し、 十分 に混合した。 これをアルミナ製こう鉢に充てんし、 電気炉を用いて 100°CZ時 間で 1000 °Cまで昇温、 1 000 °Cにて 1 5時間保持し、 1 00 °C /時間で 6 00°Cまで冷却し、 その後放冷した。 得られた焼結体を粉砕後、 75 μπιのふる いを用いて分級し、 D50= 9. 4 μ mのリチウム一ニッケル一マンガン一マグネ シゥム複合酸化物 (複合酸化物 E 1) を得た。
比表面積は 0. 5 m2/ gであった。 又、 全細孔容積は 0. 001605m lZ gであった。
該粉末の C u Κ α線によるエツクス線回折測定の結果、 複合酸化物 A 1と同様 な回折ピークが認められ、 空間群 R 3 /mに属する層状構造と思われる結晶性の 高い単相が合成できていることがわかった。
また、 2 6 = 1 8. 6度におけるピークに対する 2 0 =44. 1度におけるピ ークの相対強度比は 1であり、 各ピークの半値幅は、 それぞれ 0. 1 3° 及ぴ 0 . 1 3 5° であった。
複合酸化物 E 1は CuKa線によるエックス線回折分析の結果、 結晶性が高い 六方晶の単相からなる α -Ν a F e 02型層状構造であり、格子定数 a = 2. 8 9 、 格子定数 c = 14. 34、 結晶格子体積 V=0. 103 7 nm3であることが分 かった。 また、 元素分析の結果、 この粉末の組成は L i Mn。.495N i。.495A 10.01 o2であった。
(複合酸化物 E 2)
(複合酸化物 A 1) で用いた反応槽 1 1を用い、 この反応槽 1 1に水を 1 3リ ットル入れた。 さらに: H= l l. 6となるよう、 3 2%水酸化ナトリウム水溶 液を加えた。 70 mm φパドルタイプの攪拌羽根 1 2 aを備えた攪泮機 1 2を用 いて 1 350 r で攪拌し、 ヒーターにより反応槽内溶液温度は 50°Cに保つ た (図 1参照)。
0. 694モノレ/リ ッ トル硫酸-ッケル水溶液、 1. 041モル/リ ッ トル硫 酸マンガン水溶液、 0. 0 1 8モル Zリットル硫酸アルミニウム水溶液、 1. 0 モル/リ ッ トル硫酸ァンモニゥム水溶液、 及ぴ 0. 0 10モル Zリッ トルヒ ドラ
ジン水溶液をそれぞれ体積比で 1 : 1 : 1 : 1 : 1 (リツトル) の割合で混合し s N i /Mn/A 1 =0. 3 96/0. 5 94/0. 01 (モル比) の原料溶液 とした。
この原料溶液を 1 3m lZm i nの流量で反応槽に連続的に滴下した。 また、 反応槽内溶液 pHが 1 1. 8と一定になるよう、 32%水酸化ナトリウム水溶液 を断続的に投入した。 また反応槽内溶液温度が 50°Cと一定になるよう断続的に ヒーターで制御した。
原料溶液の投入を開始してから 1 20時間後にオーバーフローパイプ 1 3から 連続的に 24時間反応晶析物である水酸化物もしくは酸化物と思われる二ッケル 一マンガン一アルミニウム複合共沈物のスラリーを採取した。 採取したスラリー を水洗、 ろ過した。 これを 1 00°Cで 20時間乾燥し、 ニッケル一マンガンーァ ルミニゥム複合共沈物の D5。= 10. 4 μ mの乾燥粉末を得た。
この粉末の比表面積はュアサアイォ-クス社製 4 SU— 8 U2を用い、 窒素 の脱離側で測定した。 その結果は 3 3m2/gであった。
得られた二ッケル—マンガン一アルミニゥム複合共沈物粉末と水酸化リチウム —水塩粉末を L i / (N i +Mn+A 1 ) = 1. 00となるように秤量し、 十分 に混合した。 これをアルミナ製こう鉢に充てんし、 電気炉を用いて 100°Cノ時 間で 1000 °Cまで昇温、 1 000°Cにて 1 5時間保持し、 100 °C /時間で 6 00°Cまで冷却し、 その後放冷した。 得られた焼結体を粉砕後、 75 zmのふる いを用いて分級し、 D50= 9. 9 μ mのリチウム一二ッケノレーマンガンーァノレミ ニゥム複合酸化物 (複合酸化物 E 2) を得た。
比表面積は 0. 6m2/gであった。 又、 全細孔容積は 0. 00 1 945m l Z gであった。
該粉末の C u Kひ線によるエックス線回折測定の結果、 空間群 R 3 /mと空間 群 C 2 Zmとに属する層状構造混晶となった。 該空間群 C 2Zmは L i 2Mn 03 と考えられる。
また、 2 0 = 18. 9度におけるピークに対する 20 =44. 8度におけるピ ークの相対強度比は 0. 75であり、 各ピークの半値幅は、 それぞれ 0. 1 6° 及ぴ 0. 1 8° であった。 また、 元素分析の結果、 この粉末の組成は L i Mn0.594
N i 0.396 10.01O2であった。 (複合酸化物 E 3)
(複合酸化物 A 1) で用いた反応槽 1 1を用い、 この反応槽 1 1に水を 1 3リ ットル入れた。 さらに; H= l l. 6となるよう、 32%水酸化ナトリウム水溶 液を加えた。 70 mm ψパドルタイプの攪拌羽根 1 2 aを備えた攪拌機 1 2を用 いて 1 350 r pmで攪拌し、 ヒーターにより反応槽内溶液温度は 50°Cに保つ た (図 1参照)。
1. 04 1モル/リ ッ トル硫酸二ッケル水溶液、 0. 6 94モル/リ ットル硫 酸マンガン水溶液、 0. 01 8モル/リットル硫酸アルミニゥム水溶液、 1 · 0 モル/リットル硫酸アンモニゥム水溶液、 及ぴ 0. 0 10モル/ Vットルヒ ドラ ジン水溶液をそれぞれ体積比で 1 : 1 : 1 : 1 : 1 (リツトル) の割合で混合し 、 N i /Mn/A 1 =0. 594/0. 396/0. 01 (モル比) の原料溶液 とした。
この原料溶液を 1 3m 1 /m i nの流量で反応槽に連続的に滴下した。 また、 反応槽内溶液 pHが 1 1. 8と一定になるよう、 32%水酸化ナトリウム水溶液 を断続的に投入した。 また反応槽内溶液温度が 50°Cと一定になるよう断続的に ヒーターで制御した。
原料溶液の投入を開始してから 1 20時間後にオーバーフローパイプ 1 3から 連続的に 24時間反応晶析物である水酸化物もしくは酸化物と思われるニッケル —マンガン一アルミニウム複合共沈物のスラリーを採取した。 採取したスラリー を水洗、 ろ過した。 これを 100°Cで 20時間乾燥し、 ニッケル—マンガン一ァ ルミ-ゥム複合共沈物の D5。= 1 1 /zmの乾燥粉末を得た。
この粉末の比表面積はュアサアイォニタス社製 4 SU— 8 U2を用い、 窒素 の脱離側で測定した。 その結果は 26. 9m2Zgであった。
得られた二ッケルーマンガン一アルミユウム複合共沈物粉末と水酸化リチウム 一水塩粉末を L i / (N i +Mn+A 1 ) = 1. 00となるように秤量し、 十分 に混合した。 これをアルミナ製こう鉢に充てんし、 電気炉を用いて 100°CZ時 間で 1 000°Cまで昇温、 1000 °Cにて 1 5時間保持し、 100°CZ時間で 6
00°Cまで冷却し、 その後放冷した。 得られた焼結体を粉砕後、 75 / mのふる いを用いて分級し、 D50= l O. 4 /zmのリチウム一ニッケル一マンガン一アル ミニゥム複合酸化物 (複合酸化物 E 3) を得た。
比表面積は 0. Sm^ gであった。 又、 全細孔容積は 0. 001605m lZ gであった。
該粉末の C u Κ α線によるエックス線回折測定の結果、 複合酸化物 A 1と同様 な回折ピークが認められ、 空間群 R 3/mに属する層状構造と思われる結晶性の 高い単相が合成できていることがわかった。
また、 2 Θ = 18. 6度におけるピークに対する 2 Θ =44. 1度におけるピ ークの相対強度比は 0. 94であり、 各ピークの半値幅は、 それぞれ 0. 143 ° 及び 0. 18° であった。
ここで、 調製した複合酸化物は C u Κ α線によるエックス線回折分析の結果、 複合酸化物 Ε 1と同様な結晶性が高い六方晶の単相からなる F e02型 層状構造であり、 格子定数 a = 2. 883、 格子定数 c = 14. 33、 結晶格子 体積 V=0. 103 2 nm3であることが分かった。 また、 元素分析の結果、 この 粉末の組成は L i Mn 0.396N i o.594A 10.01O2であった。
以上の複合酸化物の組成について、 表にまとめて記載する
表 1
表 2
格子定数 a, c、 結晶格子体積 V (nm3) は、 金属リチウムが示す電位に対して 3. 2〜3. 3 Vの状態における数値である。
表 3
組成
化物 比表面積 (m2/g) D10 ( μ m) D50 ( μ m)
C17 LiMn0 33Ni0.33Co0 3302 0. 8 1. 3 5
C18 LiMn0 33Ni0. 33Coo. 33°2 0. 9 3. 4 7
C19 LiMn0.33Ni0_ 33Co0 3302 1. 2 6 10
C20 LiMn0 33Ni0_ 33Co0 3302 9. 0 0. 4 0. 8
C21 LiMn0 33Ni0_ 33Co0 3302 7. 0 0. 4 2
C22 LiMn0. 33Ni0. 33Co0. 3302 0. 3 7 12. 5
表 5
格子定 c 、 結晶格子体積 V (nm3) は、 金属リチウムが示す電位に対して
3. 2- 3. 3 Vの状態における数値である。 表 6
焼成前 前駆体 焼成後 複合酸化物 複合酸
組成 比表 比表 全細孔 化物 コート
面積 D50 面積 D50
ίίΐ) 共沈
(m2/g) (m2/g) (ml/g)
D1 LiMn0.495Ni0.495Mg0 0102 32.3 10.8 0.6 0.001945 10.5
D2 Ant.
LiMn。.594Ni0.396Mg。.0102 35.1 11.4 0.7 0.002285 10.9
D3 LiMn0.396Ni0 594Mg0 0102 31 9.9 ΑπΓ·.
ΐ 0.6 0.001945 9.7
E1 LiMn0.495Ni0.495A1。.0102 28.8 9.6 0.5 0.001605 9.4
E2 LiMn0.594Ni0_ 396Α10· 0102 33 10.4 0.6 0.001945 9.9
E3 LiMn0.396Ni。.594A10.0102 26.9 11 0.5 0.001605 10.4
表 7
格子定数 a, c、 結晶格子体積 V (nm3) は、 金属リチウムが示す電位に対して 3. 2〜3. 3 Vの状態における数値である。
[電池 (正極活物質として、 複合酸化物 A1~A 10, C 1〜C 8, D 1〜D 3 , E 1〜E 3を使用した電池) の作製]
複合酸化物 A 1〜A 1 0, C 1〜C 8, D 1〜D 3, E 1〜E 3の各々を、 各 電池に使用する正極活物質とした。
正極活物質である粉末、 導電剤であるアセチレンブラック及び結着剤であるポ リフッ化ビ-リデン (PVd F) を重量比 9 1 : 4. 5 : 4. 5で混合し、 溶剤 として N—メチルピロリ ドンを加え、 混練分散し正極塗布液を調製した。 なお、 前記ポリフッ化ビユリデ は固形分が溶解分散された溶解液を用い、 固形分とし て重量換算した。 前記正極塗布液を厚さ 20 μηιのアルミ箔集電体の片面に塗布 し、 全体の厚さを 105 mに調整して、 正極板を作製した。
正極単体の挙動を確認するために、 対極が金属リチウムとされたコィン型電池 を作製した。 ここで、 コイン型電池は、 図 7に示すように、 コイン電池電槽 24 の中に正極 21と負極 22とがセパレータ 23を介して収容された後にコィン電 池蓋 25によって蓋をされた構成となっており、 コィン電池電槽 24とコィン電 池蓋 25との間には樹脂パッキン 28が揷入されている。
より具体的には、 前記正極板を、 プレス加工した後、 直径 1 6mmの円形に打 ち抜き、 26. 6 P a以下の減圧下、 150°Cで 1 2時間乾燥し正極 21を得た 。 正極 21は正極集電体 26がコイン電池電槽 24を向くようにコイン電池電槽
24の中に収容した。
また、 200 /xm厚さの金属リチウムを直径 16mmの円形に打ち抜き、 金属 リチウムの負極 22を得た。 負極 22は負極集電体 27を挟み込むようにしてコ イン電池蓋 25に圧着させて用いた。
非水電解質は、 エチレンカーボネートとジェチルカーボネートとの体積比 3 : 7の混合溶剤に L i PF6を 1モルノリットル溶解した非水電解質を用いた。セパ レータ 23は、 ポリプロピレン製微多孔膜を用いた。
上記正極 21、 負極 22、 セパレータ 23及び電解液を用い、 直径 20mm、 厚さ 1. 6 mmのコイン型電池 ( I型) を作製した。
この対極リチウムのコイン電池を用い、 25°Cにおいて、 0. l l tA (1 0 時間率)、 4. 3V、 15時間の定電流定電圧充電を行い、 0. 1 I tA、 終止電 圧 3 Vの定電流放電を 5サイクル行った。 その時の 5サイクル目放電容量を下表 に記載した。 また、 6サイクル目に 25°Cにおいて 0. 1 I tA、 4. 3V、 1 5時間の定電流定電圧充電を行い、 一 20°Cにおいて 0. 2 1 t A (5時間率) 、 終止電圧 3 Vの定電流放電を行い、 — 20°C、 0. 2 I t A放電容量として下 表に記載した。 5サイクル目放電容量に対する一 20°C、 0. 2 I tA放電容量 の比を放電効率とし、 この値により高率放電性能 (低温高率放電性能) を評価し た。 次に、 充放電サイクル性能を測定するための電池として、 負極板を以下のよう にした以外は、 コイン型電池 (I型) と同様にしてコイン型電池 (Π型) を作製 した。
人造黒鉛 (粒径 10 /i Hl) を負極材料として用い、 結着剤であるポリフッ化ビ 二リデン (PVd F) を前記負極材料に対して 1 0重量%加え、 溶剤として N— メチルピロリ ドンを加え、 混練分散し、 負極塗布液を調製した。 なお、 前記ポリ フッ化ビニリデンは固形分が溶解分散された溶解液を用い、 固形分として重量換 算した。 前記負極塗布液を厚さ 1 0 xmの銅箔集電体の片面に塗布し、 全体の厚 さを 8 5 μπιに調整して、 負極板を作製した。
この電池を用い、 25°Cにおいて、 0. 5 I tA (2時間率)、 4. 2V、 3時
間の定電流定電圧充電を行い、 0. 5 I t A、 終止電圧 3 Vの定電流放電を行つ た。 放電容量 5サイクル目の放電容量の 80%に達したときのサイクル数を充放 電サイクル性能として記載した。
[電池 (正極活物質として、 複合酸化物 C 9〜C 1 5を使用した電池) の作製] (正極の作製)
複合酸化物 C 9〜C 1 5の各々を、 各電池に使用する正極活物質とした。
正極活物質と導電剤であるアセチレンブラックと結着剤であるポリフッ化ビエ リデン (PVd F) とを重量比 8 5 : 10 : 5の割合で混合し、 N—メチル一 2 —ピロリ ドン (NMP) を加えて十分混練し、 正極ペース トを得た。 前記正極ぺ ーストを厚さ 20 μ mのアルミニウム箔集電体の片面に塗布し、 プレス加工し、 1 cm2の円盤状に裁断した。
(負極の作製)
負極材料である人造黒鉛 (平均粒径 6 /im、 エックス線回折分析による面間隔 ( d 002) 0. 3 37 nms c軸方向の結晶の大きさ (L c) 55 nm) と結着剤 であるポリフッ化ビニリデン (PVd F) とを重量比 95 : 5の割合で混合し、 N—メチルー 2—ピロリ ドン (NMP) を加えて十分混練し、 負極ペーストを得 た。 次に、 前記負極ペーストを厚さ 1 5 μπιの銅箔集電体の片面に塗布後、 プレ ス加工し、 1 c πι2の円盤状に裁断した。
(非水電解質の調製)
エチレンカーボネート及びジェチルカーボネートを体積比 1 : 1の割合で混合 した混合溶媒に、含フッ素系電解質塩である L i PF6を lmo 1 /1の濃度で溶 解させ、 非水電解質を作成した。 非水電解質中の水分量は 20 p pm未満とした
(コイン型電池の作製)
上述した部材を用いて、 コイン型電池 (III型) を、 露点が一 50 °C以下の乾
燥雰囲気下において、 コイン型電池 (I型) と同様にして作製した。
(充放電サイクル性能試験〉
コイン型電池 (III型) をそれぞれ 2個作製し、 初期充放電を 5サイクル行つ た。 このときの充電条件は、 電流 0. 1 I tA (10時間率)、 4. 2 Vの定電流 定電圧充電とし、 放電条件は、 電流 0. 1 I tA (1 0時間率)、 終止電圧を 3. 0Vの定電流放電とした。 引き続き、 充放電サイクル試験として、 充電を電流 0 . 5 I tA、 4. 2V、 3時間の定電流定電圧充電、 放電を電流 0. 5 I t A、 終止電圧 3. OVの定電流放電のサイクルを行った。 充電後及ぴ放電後には、 そ れぞれ 30分間の休止時間を設けた。
充放電サイクル性能試験において、 放電容量が充放電サイクル性能試験を開始 した初期の放電容量に対して 80%にまで低下したときのサイクル数 (2個の電 池についての平均値) を充放電サイクル性能とした。
(高率放電性能試験)
コイン型電池 (I型) (対極リチウムのコイン電池) を作製し、 上記と同様に、 放電効率を算出し、 この値により、 高率放電性能の一つである低温高率放電性能 を評価した。
以上のように作製した電池と電池性能との関係をまとめて表 8〜 1 0に示す。 表 8
放電効率 (%) : 「- 20°C, 0. 2ItA放電容量」 / 「5サイクル目放電容量」 X 1 0 0
表 9
放電効率 (%) : 「- 20°C,0.2ItA放電容量」 / 「5サイクル目放電容量」 X 1 00 また、 以下、 上記表に記載のデータに基づいて作製されたグラフを用いて、 実 施例と比較例とを比較する。 グラフ中、 "E 1— 1" とは "実施例 1— 1"のこと を意味し、他の番号においても同様とする。 グラフ中、放電容量とは、 "5サイク
ル目放電容量" に相当する。
(共沈工程時の p H依存性)
リチウム一マンガン一ニッケル複合酸化物の製造において、 P Hを変えて、 複 合共沈物 (複合酸化物前駆体) の作製を行ったところ、 p Hを 1 0〜1 3の範囲 内とすることにより、 好ましい物性を有する複合酸化物を得ることができること が分かった。 すなわち、 p Hが 1 0を下回る場合には、 金属イオンとアンモニゥ ムイオンとの錯体形成が不完全となってしまい、 酸一塩基反応が優先的に起こる 結果、 全細孔容積が大きく、 低密度の複合酸化物となる。 一方、 p Hが 1 3を上 回る場合には、 金属一アンミン錯塩の形成が安定となって、 共沈反応速度が抑制 されるため力、 全細孔容積の小さい、 より高密度な複合酸化物が得られる。 全細孔容積は、 異種元素の一定量添加、 焼成温度の向上、 焼成時間の長期化に よって、 内部細孔容積を縮小することが可能ではあるが、 高い焼成温度、 長い焼 成時間は焼成時の生産性を低下させるため好ましくない。 異種元素の添加によつ ても、 一定の温度と一定の時間をかけて、 ュッケルとマンガンと異種元素の固溶 置換 (特にニッケルとマンガンとの固溶置換) を均一に行う必要があり、 焼成前 粉体を、 二ッケルとマンガンとの固溶置換がより均一に行われた緻密な原料とす ることは、 焼成時間を短く出来、 生産性を上げられることから、 非常に重要であ る。
p Hが上記範囲内とされた共沈工程を経由して製造されたリチウム一マンガン 一ニッケル複合酸化物は、 適度な全細孔容積を有するとともに、 複合酸化物を構 成する二次粒子が球状であるので、 従来の方法に準じて、 異種元素の一定量添加 、 焼成温度の向上、 焼成時間の長期化などがなされたリチウム一マンガン一二ッ ケル複合酸化物と比較して、 内部細孔容積が比較的高いにもかかわらず、 高密度 なリチウム一マンガン一二ッケル複合酸化物である。
(比表面積と全細孔容積との関係)
従来法によるリチウム一マンガン一エツケル複合酸化物と本発明に係る製造方 法に規定の共沈法による高密度活物質 (リチウム一マンガン一ニッケル複合酸化
物) の全細孔容積と比表面積を窒素吸着等温線の脱離側より算出した。
その結果、 共沈工程時の水溶液の pHや攪拌速度、 焼成時間や焼成温度、 及び 異種元素の添加によって、 得られる複合酸化物の全細孔容積と比表面積はともに 変化した。
(焼成条件に対する全細孔容積と比表面積の関係)
焼成温度が 850 °Cとされた複合酸化物 A 4は、 比表面積が約 3. 5 m2/ gと なった。 ここで、 全細孔容積は 0. 1 22m 1 /gであり、 粒子容積 (0. 22 Om l /g) の 5. 5%であった。
焼成温度が 1030 °Cとされた複合酸化物 A 1は、 比表面積が約 0. 89 m2 /gとなったが、 その全細孔容積は 0. 0033m l /gであり、 粒子容積 (0 . 220m l/g) の 1. 5 %にまで低減することができた。
(焼成温度に対する比表面積と充放電サイクル性能の関係)
L i Mn0.5N i。.502作製時の焼成温度に対する比表面積と充放電サイクル性 能の関係グラフ (図 8参照) に示すように、 焼成温度を高くすると、 前記したよ うに、全細孔容積が低下して高密度な L i Mn。.5N i。.502が得られ、優れた充放 電サイクル性能を得ることができたが、 焼成温度を低くすると、 850°C〜95 0°Cの間で、 突如として充放電サイクル性能の低下が起こった。
これは、 焼成温度が低いことによって、 固相反応が進行せず、 L iの拡散経路 が阻害されたことに加えて、 結晶粒子間の粒界や微細な割れなどの存在により、 充電時に L i引き抜きに起因する粒子の歪みが大きくなり、 正極活物質が割れる などして、 性能低下したものと考えられる。 このことから、 L i Mn0.5N i。,502 組成に於いては、 900°C以上の焼成が好ましいことが判った。
(全細孔容積 (比表面積) に対する放電容量と充放電サイクル性能の関係) L i Mn0.5N i。.5〇2の全細孔容積 (比表面積) に対する放電容量とサイクル性 能の関係グラフ (図 9参照) に示すように、 全細孔容積が 0. 002m lZg以 下において、 放電容量が低下する傾向となった。
また、 図 9に示すように、 全細孔容積が 0. 0 0 6m 1 /gを越えると、 サイ クル性能が低下する傾向となった。 これは、 充放電に於ける歪み、 特に充電時の 収縮歪みによる電極崩壌や、 電解液の酸化分解による容量低下などが考えられる 以上により、複合酸化物の全細孔容積は、 特に L i Mnfl.5N i。.502については 、 全細孔容積が 0. 0 0 2m l /gから 0. 00 6m 1 /gの範囲が、 高い放電 容量と優れた充放電サイクル性能とを両立できるので、 好ましいことが分かった
(Mn-N i系酸化物への C o元素の固溶置換効果)
共沈製法により作成されるとともに、 Mnと N iが等モル量で、 同じ焼成条件 ( 1 0 00°C, 1 5時間) である実施例 1— 1、 2— 1〜2_ 3、 2— 9〜2— 1 0の比較からわかるように、 C o量と高率放電性能には、 若干の誤差は認めら れるものの、 比例関係となることが分かった。
この現象は、 Mnと N iの一部が C oで固溶置換された複合酸化物は、 複合酸 化物を構成する結晶内の L iイオンの移動自由度が向上したことに起因すると考 えられるが、 C oで固溶置換された複合酸化物の充電前における格子結晶サイズ の大きさは、 L i Mn。.5N i。,502より小さいので、 格子結晶サイズの観点からは 、 L iイオンの移動自由度は低下しているとも考えられる。
しかしながら、 C oの固溶置換によって、 結果として、 L iイオンの移動自由 度が増加したのは、充電時において L i Mn0.5N i。,502の L iイオンが引き抜か れる反応の自由度が、 L i Mn0.5N i。,502の酸素電子状態に影響するため、 層状 構造の構成体である—Mn— O— N i _0—の Mn、 N iを C oで固溶置換する ことによって、 Oの電子状態が変化し、 L iイオンの移動自由度を向上させるこ とが出来たのではないかと考えられる。
また、 前記したように、 L i C o 02は、 充電時に L iイオンが引き抜かれる際 に結晶格子サイズが膨張する材料であるが、 このような特性を付与しうる C oに より Mn、 N iを一定量置換することで、 L i Mn0.5_xN i。.5— yC ox+y02の収縮が
緩和されたか、 収縮が起こっても歪みが小さくなつたかのいずれかが起こり、 こ れによって、 充放電サイクル性能をより優れたものとするとともに、 比表面積と 細孔容積が大きくなつても、 充放電サイクル性能をより高次元で維持できたもの と考えられる。
実施例 3— 1にあるように、 L i Mn0.5N i。.502に対して、 Mgを 1%固溶置 換したところ、 未置換体と同様な層状構造を維持し、 高密度な粒子が得られた。
Mgの固溶置換によって、 充放電サイクル性能は増加する傾向を示した。 また、 比較例 3— 1にあるように、 Mn量が N i量を大きく上回る場合には、 空間群 C 2Zm構造を有する L i2Mn〇3と思われる不純物の生成によって、 放電容量は さらに低下した。 また、 比較例 3 _ 2にあるように、 1^ 1量が1\[1 量を上回る場 合においては、 初期の放電容量は未固溶置換体と比較して高くなるものの、 充放 電サイクル性能は逆に低下した。
また、実施例 4— 1にあるように L iMn0.5N i。.502に対して、 A 1を 1 %固 溶置換した場合においても実施例 3— 1と同様な傾向を示した。
これらの元素置換の効果としては、 置換元素が結晶化を促進することによって 、 充放電に伴う結晶構造の変化を抑制しているものと考えることができる。
(エックス線回折ピークの相対強度比に対する放電容量と充放電サイクル性能の 関係)
図 10は、 L i Mn0.5N i 0.5O2の C uKo:線を使用した粉末エックス線回折図 の、 2 0 : 18. 6 ± 1° における回折ピークに対する 2 Θ : 44. 1 ± 1° に おける回折ピークの相対強度比と放電容量の関係グラフである。
図 10に示すように、 相対強度が 1. 05を越えると、 放電容量が大きく低下 した。
これは、 粉末エックス線回折図を用いたリーベルト解析によれば、 前記相対強 度比は各構成元素の占有しているサイト間の元素置換と関連づけることができる 。 焼成温度が高い、 焼成時間が長いなどによって、 たとえば、 ニッケル、 マンガ ン、 もしくはコバルト元素がリチウムとサイト交換を起こすことで、 前記相対強 度比が増加する傾向を示す。
以上より、 2 0 : 1 8. 6 ± 1° における回折ピークに対する 2 0 : 44. 1 ± 1° における回折ピークの相対強度比の値が大きい L i Mn0.5.xN i0.5-yMx+y 02は、比表面積と全細孔容積が小さく高密度となるが、放電容量が低下するため 、 前記相対強度比は 1. 05以下であるのが望ましい。
図 1 1は、 L i Mn0.5N i。,502の C u Κ α線を使用した粉末エックス線回折図 の、 2 0 : 1 8. 6土 1° における回折ピークに対する 2 0 : 44. 1 ± 1° に おける回折ピークの相対強度比と充放電サイクル性能の関係グラフである。 図 1 1に示すように、 相対強度比が 0. 6 5をより小さくなると、 充放電サイ クル性能が大きく低下した。
これは、 固相反応が十分に進行しておらず、 結晶構造が形成されていないため に、 L iの拡散が円滑に行われていないことに対応していると考えられる。 一方、従来の中和法あるいは粉体混合法で作製した L i Mn0.5N i。,502は、放 電容量と充放電サイクル性能とが共に劣る結果となっているが、 これは、 前者の 中和法の場合には、 L i 2Mn 03などの R 3Zmとは異なる不純物の存在による ためで、 これは、 複合酸化物前駆体中の Mn価数が制御されなかったことに起因 していると考えられる。 また、 後者の粉体混合の場合には、 焼成時に固相反応が 十分に進行しないために、 結晶構造の発達が不十分であることに起因している。 以上より、 均一な混合状態をなされている材料として、 2 Θ : 1 8. 6± 1° における回折ピークに対する 20 : 44. 1 ± 1° における回折ピークの相対強 度比は、 0. 6 5以上が望ましい。
(2 0 : 1 8. 6± 1° における半値幅に対する放電容量と充放電サイクル性能 の関係)
図 1 2は、 L i Mn0.5N i。,502の C u Kひ線を使用した粉末エックス線回折図 の、 2 6 : 1 8. 6 ± 1° における.半値幅と放電容量の関係グラフである。 1 8 . 6° に於ける半値幅は、 0. 050以上 0. 200以下の範囲において、 放電 容量と相関がないものと考えられる。
図 1 3は、 L i Mn0.5N i。,502の C u K 線を使用した粉末エックス線回折図 の、 2 6 : 1 8. 1 ± 1° における半値幅と充放電サイクル性能の関係グラフで
ある。 実施例の電池においては、 2 0 : 1 8. 1 ± 1° に於ける半値幅は、 充放 電サイクル性能と相関がないものと考えられる。
しかしながら、 従来の中和法と粉体混合法に基づいて作製された L i Mn0.5N i0.5O2は、 2 0 : 18. 1 ± 1° における半値幅が 0. 200付近となり、 充放 電サイクル性能は、 低下する傾向が見られた。
これは、 従来の中和法と粉体混合法で混合焼成した L i Mn0.5N i。.502は、 N i と Mnの均一の混合度合いが不十分であり、 半値幅が広くなつたためで有ると 考えられる。 部分的に組成比のずれた Mn材料の多いものや、 N iの多いものが 有るため、 L i Mn〇2由来の低充放電サイクル性能と L i N i 02由来の充電時 の熱安定性の低さが発現したものと考えられる。
(2 Θ : 44. 1 ± 1° における半値幅に対する放電容量と充放電サイクル性能 の関係)
図 14は、 L i Mn。.5N i。.502の C u K 線を使用した粉末エックス線回折図 の、 2 0 : 44. 1 ± 1° における半値幅と放電容量の関係を示す。
L i Mn0.5N i。.502組成の実施例の電池において、 放電容量は、 20 : 44. 1 ± 1° に於ける半値幅が 0. 100付近で、 低下の傾向を示した。
図 1 5は、 L i Mn0.5N i。.502の C u Kひ線を使用した粉末エックス線回折図 の、 2 0 : 44. 1 ± 1° における半値幅と充放電サイクル性能の関係を示す。
L i Mn0.5N i。,502組成の実施例の電池において、 充放電サイクル性能は、 4 4. 1 ± 1° に於ける半値幅が 0. 1 70° 付近で、 低下の傾向を示した。 尚、 従来の中和法と粉体混合法に基づいて作製された電池は、 2 Θ : 44. 1 ± 1° に於いて、 半値幅が 0. 250を越えており、 結晶の均一性が不十分であるため 力 充放電サイクル性能は、 低下する傾向が見られた。
以上より、 2 6 : 44. 1 ± 1° に於ける半値幅が 0. 100° 以上 0. 20 0° 以下である場合、 優れた充放電サイクル性能と高い放電容量とを維持するこ とが判った。
(充電量に対する格子間距離と結晶格子体積との関係)
図 1 6に示すように、異種元素 Mで固溶置換した L iaMn0.5_xN i0.5.yMx+yO2 で表される複合酸化物、 特に、 Mを C oとした L i aMn0.5— XN i。.5-yC ox+y02 ( 実施例 2— 1の電池の正極活物質としての複合酸化物 C 1) は、 充電前の a軸、 c 軸の格子間距離が共に、 L i Mn0,5N i o.502 (実施例 1一 1の電池の正極活物質 としての複合酸化物 A 1) と比較して、 わずかに縮小しており、 結晶格子体積は 低下していることが確認された。 また、 充電状態における c軸の格子間距離にお いては、 複合酸化物 C 1が複合酸化物 A 1を若干上回るものの、 充電状態におけ る a軸の格子間距離においては、 充電前の縮小差がほぼ維持されており、 図 1 7 に示すように、 異種元素 Mで固溶置換した場合の結晶格子体積 (複合酸化物 C 1 ) は、 異種元素 Mで固溶置換していない場合の結晶格子体積 (複合酸化物 A 1) と比較して小さいことが確認された。
このため、 異種元素 Mによって全細孔容積が少なくても放電容量が確保しやす い原因として、 結晶格子体積が増加して L iイオンの動きの自由度が増加したの ではなく、 異種元素 Mが結合する酸素の電子状態に影響を与え、 L iイオンの動 き自由度が増したものと考えられる。
また、 コート共沈法による高密度リチウム一ニッケル一マンガン—コバルト複 合酸化物は焼成によってほぼ単一層の複合酸化物になっているものの、 共沈体に 比較して、 若干、 充放電サイクル性能に優れていることから、 Coの添加効果は 表面場での収縮ひずみを低下させる効果があったものと思われる。
以上の実施例の結果より、 置換量を 10%以上としたし iMn5/12N i 5/12C o 2/12O2より C oが多い L i Mn。.5_xN i。.5— yMx+y02を正極活物質として使用すれば 、 従来のリチウムイオン電池との互換性に優れた 4. 3V〜3. 0Vという作動 電位が得られること、 及び、 16 OmAhZgという高い放電容量が得られるこ とを確認した。
尚、 正極活物質として L iを多くした組成式 L i aMn0.5_xN i。.5_yMx+y02で表 される複合酸化物を使用した場合についても、 同様な評価を行った結果、 aが 1 . 1を超えると初期放電容量が低下する傾向が得られた。 これは、 未反応のリチ ゥムが L i 2C03となって電池の抵抗を増加させたものと考えられる。 aく 1. 3においては、 初期放電容量および充放電サイクル性能、 共に、 実施例と同様な
性能が得られ、 電池性能が低下する傾向は見られなかった。 L iをリッチにした 場合、 高温での焼成時に結晶の成長がしゃすくなる傾向が得られており、 焼成時 間が短縮できるといった効果も確認できている。 したがって、 L iをリッチにし た場合、 L iイオン移動をしやすくする効果に加え、 焼成時の結晶化を助ける効 果があるものと考えられる。
(格子定数と C o固溶置換)
実施例 2— 9及び 2— 1 0の電池と実施例 1一 2の電池との比較などから分か るように、 N i, M nの組成比が同じで有れば、 C o置換量の多いリチウム複合 酸化物ほど、 格子定数 a、 格子定数 cが小さくなり、 結晶格子体積は、 L i C o 02のそれに近づいていく。 このことは、 L i一 M n—N i酸化物と L i C o 02 とが固溶関係にあることを示唆している。
(充放電サイクル性能と格子定数)
結晶単位格子の格子定数および体積が上記した好適な範囲内とされた実施例 2 _ 9〜実施例 2— 1 2などの電池は、 上記した好適な範囲外とされた実施例 2— 1 3の電池と比較して、 サイクル寿命が高いことが確認された。
また、 充放電サイクル性能は、 組成中の C o置換量が多く、 格子定数が少なく なるにつれて、 改善される方向に向かっている。
L i一 N i—M n複合酸化物は、 充電状態において格子定数 aは縮み、 格子定 数 cが広がるため、 結晶格子が歪んだ構造となるが、 この時、 格子定数 aの縮み が大きいため、 結果として、 結晶単位格子の体積は減少する。
一方、 L i— N i一 M n複合酸化物と同じ層状構造を持つ L i C o 02の充電末 状態は、 格子定数 cが酸素層間の静電斥力のため広がるものの、 格子定数 aはほ とんど変化しないため、 結晶格子の歪みは小さく、 結果として、 結晶単位格子の 体積は、 格子定数 cの影響で増える。
従って、 実施例の L i一 N i— M n— C o複合酸化物は、 C oの存在により、 充電状態における格子定数 aの減少が抑えられることにより結晶格子の歪みが小 さく、 充放電の繰り返しによる劣化が抑えられているものと考えられる。
(充放電サイクル性能と N i / n比)
N i /Mn比が 1/1から N i側にずれている実施例 2— 1 1及ぴ 2— 1 2の 電池は、 N iの増加に伴い L i N i 02由来の充電時の熱的不安定性が増すものの 、 その不安定性を中和できる量の C oが存在するために良好な充放電サイクル性 能を維持している。
しかしながら、 比較例 2— 1の電池のように N iが過剰に存在する場合は、 特 性的には L i N i 02とほぼ同等であり、 C o置換による改善効果はほとんど皆無 であるからだと考えられ、 初期放電容量は高いものの充放電サイクル性能は悪く なった。
また、 Mnが過剰に存在する場合には六方晶系単独で存在することが不可能と なり、 L i2Mn03を始めとする L i一 Mn酸化物との共晶領域となる。 これら の化合物群は、 ほとんどが 4 Vで電気化学的に不活性であり、 放電容量と充放電 サイクル性能の劣化に関与している。 上記実施例においては、 正極活物質である複合酸化物として L i L02 [Mn0.5N i 0.5O2」、 L i [Mn 0.495N i o.495A 10.01O2]、 L i [Mn 0.495N i 0.495M g 0.01O2] 、 L i L02 [Mn5/12N i 5/12C o2/1202] などを用いることを記載したが、 その他の 元素を用いた場合についても同様な効果が得られる事が確認された。
実施例では、 負極材料として人造黒鉛を用いた非水電解質二次電池について実 施例を挙げたが、 同様の効果がその他の負極材料を用いた場合についても確認さ れた。
[電池 (正極活物質として、 複合酸化物 C 1 7〜C 22を使用した電池) の作製
]
複合酸化物 C 17-C 22の各々を、 各電池に使用する正極活物質とした。 正 極活物質である粉末、 導電剤であるアセチレンブラック及び結着剤であるポリフ ッ化ビユリデン (PVd F) を、 重量比 8 5 : 10 : 5の割合で混合し、 N—メ チル一 2—ピロリ ドン (NMP) を加えて十分混練し、 正極ペーストを得た。 前
記正極ペーストを厚さ 20 μ mのアルミユウム箔集電体上の一方の面に塗布し、 約 25°Cの常温中で自然乾燥後、 減圧下 1 30°Cで 1 2時間乾燥した後、 プレス 加工し、 1 cm2の円盤状に裁断し、 正極とした。
負極材料である人造黒鉛 (平均粒径 6 μηι、 エックス線回折法による面間隔 ( d002) 0. 33 7 nm、 c軸方向の結晶子の大きさ (L c) 5 5 n m) 及びポリ フッ化ビニリデン (PVd F) を重量比 9 5 : 5の割合で混合し、 N—メチル一 2—ピロリ ドン (NMP) を加えて十分混練し、 負極ペース トを得た。 次に、 前 記負極ペーストを厚さ 1 5 /imの銅箔集電体上の一方の面に塗布し、 約 25での 常温中で自然乾燥後、 減圧下 1 30°Cで 1 2時間乾燥した後、 プレス加工し、 1 cm2の円盤状に裁断し、 負極とした。
エチレンカーボネート及びジェチルカーボネートを体積比 1 : 1の割合で混合 した混合溶媒に、含フッ素系電解質塩である L i PF6を lino 1/ 1の濃度で溶 解させ、 非水電解質を作成した。 前記電解質中の水分量は 20 p pm未満とした 上述した部材を用いてコィン型電池を露点が— 50°C以下の乾燥雰囲気下にお いて作製した。 正極は正極集電体の付いた正極缶に圧着して用いた。 負極は負極 集電体の付いた負極缶に圧着して用いた。 上記正極、 負極、 電解質及びセパレー タを用いて直径 20 mm、 厚さ 1. 6 mmのコイン型電池 (IV型) を作製した。
(サイクル試験)
前記コイン型電池 (IV型) をそれぞれ多数個作製し、 初期充放電を 10サイク ル行った。 このときの充電条件は、 電流 0. I I tA (1 0時間率)、 4. 2V、 1 5時間の定電流定電圧充電とし、 放電条件は、 電流 0. 1 I t A (10時間率 )、 終止電圧を 3. 0Vの定電流放電とした。
続いて、 サイクル試験を行った。 該サイクル試験の充電条件は、 1. 0 1 tA (1時間率)、 4. 2V、 1 5時間の定電流定電圧充電制御方式とし、 放電条件は 、 電流 1. 0 I tA (1時間率)、 終止電圧を 3. 0Vの定電流放電制御方式とし た。
以上のように作製した電池と電池性能との関係をまとめて表 1 1に示す。 表 1
容量維持率: 「50サイクル目放電容量」/「初回放電容量」 表 1 1の結果から明らかなように、 粒度分布の 50 %粒子径が 0. 8 μ mより 大きく 1 0 m以下であり、 且つ、 1 0%粒子径が0. 4 /xmより大きく 7 m 以下である複合酸化物を正極活物質に用いた実施例 5- 1〜5- 3の電池は、 実施例 5_4〜5 - 6の電池と比較して、 高い放電容量を有し (50サイクル目放電容量を参 照)、 充放電サイクル性能 (容量維持率を参照) に優れるものとなった。
(実施例 6 - 1)
(正極の作製)
正極活物質を複合酸化物 C 16とし、 以下のようにして図 1 9に示す角形非水 電解質電池を作製した。
複合酸化物 C 1 6、 導電剤としてのアセチレンブラック及び結着剤としてのポ リフッ化ビ二リデン (P V d F) を重量比 8 5 : 10 : 5の割合で混合し、 溶剤 として N—メチルピロリ ドンを加え、 混練分散し正極塗布液を調製した。 なお、 前記ポリフッ化ビユリデンは固形分が溶解分散された溶解液を用い、 固形分とし て重量換算した。 前記正極塗布液を厚さ 20 /mのアルミ箔集電体の両面に塗布 し、 全体の厚さを 230 /i mに調整し、 正極シートを作製した。 前記正極シート を幅 6 lmm、 高さ 107mmの形状に裁断して、 シートの末端に厚さ 20 μ m
、 幅 1 Ommのアルミニウムリード板を取り付け、 正極板 7とした。 ここで、 該正極活物質 L i
の x値を種々変化させ、 エックス線回折測定を行った。 これより得られた a軸おょぴ c軸の結晶子の大き さから算出した結晶格子体積変動を図 20に示す。 X値が一 0. 6のときの結晶 格子体積は、 X値が 0のときの結晶格子体積に対して約 2. 8%収縮している。
(負極の作製)
エックス線回折測定による格子面 (002) の面間隔 d。。2値が 0. 3 35 nm 、 a軸方向の結晶粒子径の大きさ L aが約 80〜 100 nm、 c軸方向の結晶粒 子径の大きさが L c約 60〜: L O O nmであり、 真比重が 2. 24 g/c c、 比 表面積が 1. 7m2/gである炭素材料 (グラフアイ ト) を負極材料として用いた 。 負極材料としての前記炭素材料およぴ結着剤としてのポリフッ化ビエリデン ( PVd F) を重量比 90 : 10の割合で混合し、 溶剤として N—メチルピロリ ド ンを加え、 混練分散し、 負極塗布液を調製した。 なお、 前記ポリフッ化ビニリデ ンは固形分が溶解分散された溶解液を用い、 固形分として重量換算した。 前記負 極塗布液を厚さ 10 μΐηの銅箔集電体の両面に塗布し、 全体の厚さを 1 80 μπα に調整し、 負極シートを作製した。 前記負極シートを幅 6 5mm 高さ 1 1 lm mの形状に裁断して、 シートの末端に厚さ 10 μιη、 幅 10mmの銅リード板を 取り付け、 負極板 9とした。
ここで、 該負極材料 L i yC6の y値を種々変化させ、 エックス線回折測定を行 つた。 これより得られた a軸および c軸の結晶子の大きさから算出した結晶格子 体積変動を図 2 1に示す。 y値が 0. 6のときの結晶格子体積は、 y値が 0のと きの結晶格子体積に比べて約 5 %膨張している。
(電池の作製)
前記正極板 7及び負極板 9を 1 50 °Cで 1 2時間減圧乾燥した。 次に、 セパレ ータ 8として、 幅 6 5mm、 高さ 1 1 1 mmの袋形状に裁断したポリエチレン製 微多孔膜の袋に前記正極板 7を揷入し、 セパレータ 8付き正極板 7および負極板 9を交互に積層し、 40枚のセパレータ 8付き正極板 7及び 4 1枚の負極板 9か
らなる極群を得た。
前記極群をポリエチレン樹脂からなる絶縁フィルムに包み込み、 アルミニウム 製の角形電槽 1 0に収納し、 安全弁 1を有するアルミニゥム製の蓋 2に取り付け られた正極端子 5及び負極端子 4に、 正極板 Ί及び負極板 9のリード板をそれぞ れボルトによって接続した。 なお、 端子 5, 4はポリプロピレン樹脂からなるガ スケット 6を用いて前記蓋 2との間を絶縁してある。
前記蓋 2と電槽 10とをレーザー溶接部 3においてレーザー溶接し、 前記電槽 10の中に、 エチレンカーボネートとジェチノレカーボネートとの体積比 1 : 1の 混合溶剤に L i PF6を lino 1 /1溶解した電解液を 85 g注入し、封口した後 、 25 °Cにおいて、 1. 5A、 4. 2V、 1 5時間の定電流定電圧充電を行い、 1. 5A、 終止電圧 3 Vの定電流放電を行った。 このようにして、 横 70mm、 高さ 1 3 Omm (端子込み高さ 1 36 mm)、幅 22 mmの角形リチウム電池を得 た。 この電池を実施例 6-1の電池とした。
(実施例 6-2)
ェッタス線回折測定による格子面 (002) の面間隔 d。。2値が 0. 3 37 n m 、 a軸方向の結晶粒子径の大きさ L aが約 40〜 60 n m、 c軸方向の結晶粒子 径の大きさ L cが約 40〜 70 n m、 真比重が 2. 2 g / c c、 比表面積が 1. 5 m2/gである炭素材料を負極材料として使用した以外は (実施例 6-1) と同様 にして作製した電池を実施例 6-2の電池とした。
ここで、 該負極材料 L i yC6の y値を種々変化させ、 エックス線回折測定を行 い、 得られた a軸および c軸の結晶子の大きさから算出した結晶格子体積変動を 図 22に示す。 y値力 0. 6のときの結晶格子体積は、 y値が 0のときの結晶格 子体積に比べて約 6%膨張している。
(実施例 6 - 3)
エックス線回折測定による格子面 (002) の面間隔 d。。2値が 0. 3 75 nm 、 a軸方向の結晶粒子径の大きさ L aが 100 nm以上、 c軸方向の結晶粒子径 の大きさ L cが 5〜 20 n m、 真比重が 1. 80 g Z c c、 比表面積が 3. 0 m2
_ gである炭素材料を負極材料として使用した以外は (実施例 6 - 1) と同様にし て作製した電池を実施例 6-3の電池とした。
ここで、 該負極材料 L i yC6の y値を種々変化させ、 エックス線回折測定を行 い、 得られた a軸および c軸の結晶子の大きさから算出した結晶格子体積変動を 図 2 3に示す。 y値が 0. 6のときの結晶格子体積は、 y値が 0のときの結晶格 子体積に比べて約 2 %膨張している。
(比較例 6-1)
正極活物質に L i C o〇2を使用した以外は、 (実施例 6-1) の電池と同様に作 製した電池を比較例 6-1の電池とした。
ここで、 該正極活物質 L i ^XC o 02の X値を種々変化させ、 エックス線回折 測定を行った。 これより得られた a軸および c軸の結晶子の大きさから算出した 結晶格子体積変動を図 2 4に示す。 X値が 0. 6のときの結晶格子体積は、 X値 が 0のときの結晶格子体積に対して約 2. 3 %膨張している。 なお、 上記した正極活物質及び負極材料に対する結晶格子体積 (V) の計算は 、 結晶構造の面を表す a軸、 b軸、 c軸および軸間の角度 a;、 β、 γを用い、 a = b、 α = = 9 0。 、 ν = 1 2 0° とし、 次の計算式により算出した。
V=abc (1— cos a -cos2 β -cos" γ +2cos a cos β cos y ) 1 2
(電池性能評価)
実施例 6- 1〜6- 3及ぴ比較例 6-1の電池を用いて充放電サイクル試験を行った。 試験条件は、 室温状態下において、 7. 5 A、 3時間、 4. 2 Vの定電流定電圧 充電および 7. 5 A、 終止電圧 3. 0 Vの定電流放電とし、 充電後おょぴ放電後 にはそれぞれ 1時間の休止時間を設けた。
サイクル試験の結果を図 2 5に示す。 実施例 6-1の電池では、 約 6 0 0サイク ル経過時点まで初期容量に対して 8 0 %程度の容量維持を示した。 また、 初期容 量に対して 8 0 %の容量を維持するサイクル数は、 実施例 6- 2の電池では約 3 5 0サイクルまで、 実施例 6-3の電池では約 2 0 0サイクルまで、 比較例 6-1の電
池では約 3 0 0サイクルまでとなった。
これは、 実施例 6-1の電池のように、 充放電に伴う正負極の結晶格子体積変動 の割合が上記好適な範囲内にある場合、 充放電を繰り返しても極群に対して一定 の均圧状態が保たれており、 集電体と活物質の接着強度が常に強い状態であるた め放電容量の低下が極めて少なくなつたものと考えられる。一方、実施例 6-2, 6-3 及ぴ比較例 6-1の電池においては充放電に伴う活物質の膨張収縮による体積変動 に対して追従することができず、 集電体と活物質の結着性が低下し、 電子伝導の 低下を招いた事による容量低下が考えられる。
また、 本サイクル試験においては電池に対しては外部からの圧力 (緊圧) をか けることなく試験を行っており、 実施例 6-1の電池ではサイクル試験前と 6 0 0 サイクル経過後の電槽厚さの差が l mm以下であるのに対して、 実施例 6- 2の電 池では 4 0 0サイクル経過時点で電槽厚さが約 3 mm膨れていた。 また、 比較例 6 - 1の電池においては 3 0 0サイクル経過時点で実施例 6- 2の電池と同様に約 3 mm膨れていた。 前記サイクル試験に際して、 周波数 1 k H zの交流測定法により、 実施例 6-1 〜6- 3及び比較例 6-1の電池の内部抵抗を一定のサイクル毎に測定した。 すべて の測定は放電末状態で行った。 結果を図 2 6に示す。
図 2 6より、 4 0 0サイクル経過時点での内部抵抗増加は、 実施例 6-1の電池 においては、 試験前に比べて約 0 . 0 4 πι Ωであるのに対して、 実施例 6-2, 6-3, 比較例 6-1の電池においては、 試験前に比べて約 0 . 0 7 πι Ωであった。 この結 果からも、 充放電の繰り返しによる集電体と活物質との密着強度の変化がサイク ル性能に影響を与えていることが考えられる。
尚、 本実施例では、 エックス線回折による格子面 (0 0 2 ) の面間隔 d OT2値が 0 . 3 3 5 n mN a軸方向の結晶粒子径の大きさ L aが約 8 0〜: L 0 0 n m、 c 軸方向の結晶粒子径の大きさ L cが約 6 0〜1 0 0 n m、 真比重が 2 . 2 4 g / c c、 比表面積が 1 . 7 m2/ gである炭素質材料を用いたが、 正極活物質との結 晶格子体積変動率の関係が前記に記載した範囲内の材料であれば、 特に限定され るものではない。
また、 前記 (電池性能評価) では角型電池について説明したが、 上記したよう な特性はこの構造に限定されるものではなく、 円筒型、 扁平型、 コイン型などの 形状の電池においても同様の効果が得られる。
(実施例 7 - 1)
次のようにして、 図 27に示す 800 mA hの非水電解質二次電池を試作した リチウムコバルト酸化物 (日本化学工業株式会社製 商品名 セルシード C一 10)、複合酸化物 C 9、 アセチレンブラック及ぴポリフッ化ビニリデン (P V d F) を重量比 45 : 45 : 5 : 5で混合し、 溶剤として N—メチルピロリ ドンを 加えて混練分散し、 塗布液を調製した。 なお、 P Vd Fは固形分が溶解分散され た液を用い、 固形重量換算した。 該塗布液を厚さ 20 μπιのアルミ箔集電体の両 面に塗布し、トータル厚さ 100 jumに調整して 2 Omg/c in2の容量を持つ正 極シートを作製した。 前記正極シートを幅 6 1mm長さ 445 ramの形状に裁断 して、 シートの末端の正極を除去し、 厚さ 100 / m幅 3mmのアルミニウム製 正極端子 3 2を超音波溶接により取り付け正極板とした。
人造黒鉛 (粒径 6 μΐη) を負極炭素材料として用い、 結着剤としてスチレン一 ブタジエンゴム 2重量0 /0及ぴ增粘剤としてカルポキシメチルセルロースのナトリ ゥム塩 1重量%を混合し、 精製水を用いて混練し塗布液を得た。 該塗布液を厚さ 10 μΐηの銅箔集電体の両面に塗布し、 トータル厚さ 90 μιηに調整して、 1 2 m g / c m2の負極炭素材料を有する負極シートを作製した。前記負極シートを幅 63 mm長さ 46 Ommの形状に裁断して、 シートの末端の負極を除去し、 厚さ 100 m幅 3 mmのニッケル負極端子 3 3を抵抗溶接により取り付け負極板と した。
前記正極板及ぴ負極板を 1 50°Cで 1 2時間減圧乾燥を行った。
ポリアクリレートで表面改質し、 電解質の保持性を向上したポリプロピレン製 の微孔膜をセパレータとし、 負極板 Zセパレータ/ 正極板の順に積層し、 扁平形 状に捲回し、 極群 3 1を得た。
外装体 3 5として、 ポリエチレンテレフタレート (1 5 μ m) /アルミニウム
箔 (50 μπι) /金属接着性ポリプロピレンフィルム (50 μιη) からなる金属 樹脂複合フィルムを用い、前記正極端子 3 2及び負極端子 3 3の開放端部 3 2Α, 33 Αが外部露出するように前記極群 31を収納し、 前記金属樹脂複合フィルム の内面同士が向かい合った融着代 36を注液孔となる部分を除いて気密封止した エチレンカーボネート、 プロピレンカーボネート、 ジェチルカーボネート及び ビニレンカーボネートを 50 : 20 : 30 : 2の体積比で混合した溶媒に 1 mo 1 / 1の濃度で L i P F6を溶解し、電解液とした。前記注液孔から約 3 gの電解 液を注液後、 真空状態で前記注液孔部分を熱封口し、 設計容量 800mAhの扁 平形の非水電解質二次電池 30を作製した。 20°Cに於いて 8 OmAで 4. 2 V の定電圧充電を施し、 8 OmAで 3 Vまでの放電を施した。 実施例 7-1の電池と した。
(実施例 7 - 2)
リチウムコバルト酸化物 (日本化学工業株式会社製 商品名 セルシード C一 10)、複合酸化物 C 23、 アセチレンブラック及びポリフッ化ビニリデン (PV dF) を重量比 45 : 45 : 5 : 5で混合し、 以降の工程は (実施例 7-1) と同 様にして非水電解質二次電池を作製した。 これを (実施例 7-2) の電池とした。
(比較例 7-1)
リチウムコバルト酸化物 (日本化学工業株式会社製 商品名 セルシード C一 10)、複合酸化物 C 24、 アセチレンブラック及ぴポリフッ化ビニリデン (P V d F) を重量比 45 : 45 : 5 : 5で混合し、 以降の工程は (実施例 7-1) と同 様にして非水電解質二次電池を作製した。 これを (比較例 7-1) の電池とした。
(実施例 7 - 3)
リチウムコバルト酸化物 (日本化学工業株式会社製 商品名 セルシード C— 10)、複合酸化物 A 1、 アセチレンブラック及びポリフッ化ビニリデン (PVd F) を重量比 45 : 45 : 5 : 5で混合し、 以降の工程は (実施例 7-1) と同様
にして非水電解質二次電池を作製した。 これを (実施例 7-3) の電池とした。 (実施例 7 - 4)
複合酸化物 C 9に溶剤として N—メチルピロリ ドンを加えて混練分散し、 塗布 液を調製し、 以降の工程は (実施例 7-1) と同様にして非水電解質二次電池を作 製した。 これを (実施例 7 - 4) の電池とした。
(比較例 7-2)
リチウムコバルト酸化物 (日本化学工業株式会社製 商品名 セルシード C一 1 0 )、 アセチレンブラック及びポリフッ化ビユリデン (P V d F ) を重量比 9 0 : 5 : 5で混合し、 以降の工程は (実施例 7-1) と同様にして非水電解質二次電 池を作製した。 これを (比較例 7-2) の電池とした。
(電池性能試験)
実施例 7-1〜実施例 7-3,比較例 7- 1〜7- 2の電池を用いて充放電試験及ぴ高率放 電性能試験を行った。 試験温度は 2 5 °Cとした。 充電条件は、 8 0 0 m A、 4 . 2 Vの定電流定電圧充電とした。 放電条件は、 8 0 0 mA、 終止電圧 3 . O Vの 定電流放電とした。 但し、 高率放電試験条件は、 2 4 0 0 mA hで終止電圧 3 . 0 Vの定電流放電とした。 表 1 2に、 電池性能試験の結果をまとめた。 ここで、 8 0 O mAでの放電容量に対する 2 4 0 0 m Aでの高率放電容量の比を高率放電 性能 (%) として示した。 また、 放電容量が 7 0 %以下に低下したときのサイク ル数を充放電サイクル性能として示した。
表 1 2
先ず、 実施例 7-1の結果を、 リチウムコバルト酸化物を添加しない実施例 7- 4 の結果と比較すると、 高率放電性能の上昇が確認された。
また、実施例 7-1, 7- 2の結果を、正極活物質にリチウムコバルト酸化物のみを 用いた比較例 7-2の結果と比較すると、実施例 7-1, 7-2のほうが高容量であるこ とがわかる。 すなわち、 L i M n 0.45N i 0.45 C。。^。 L i M n 0.4N i。.4 C o 0.2 o2が電気化学的に高容量であるとともに、 適度の不可逆容量を有しているため、 負極の不可逆分を補うことができたためであると考えられる。
また、 実施例 7 - 1の電池の結果を、 実施例 7-3の電池の結果と比較すると、 放 電容量及び充放電サイクル性能が改善されている。 すなわち、 リチウムマンガン ェッケル化合物中にコバルトが添加されることで放電容量が改善でき、 さらに本 発明粉末の結晶構造が安定になったため、 サイクル性能も向上したものと推察さ れる。 比較例 7-1の放電容量は、 実施例 7 - 1, 7 - 2の電池と比較して全く遜色がない。 しかしながら、 これら 3種の電池に対し、 8 0 0 mA、 4 . 2 Vで 1 5時間の定 電圧充電を行った後、 1 5 0 °Cのホットボックス中に保存する試験を行ったとこ ろ、 実施例 7-1の電池では電池の膨れは見られたものの、 破裂、 発火、 白煙は認 められなかったのに対し、 比較例 7-1の電池では電池側面部の温度が約 4 0 0 °C まで上昇し、 白煙の発生が認められた。 なお、 比較例 7- 2の電池では、 同様な試
験の結果、 実施例の電池と同じく、 破裂、 発火、 白煙の発生は認められなかった
。 このような安全性試験の結果の差異は、 Mnと N iとの相対量に関連している と推定される。 すなわち、 Mnに対して N i量が多い場合には、 充電時の熱安定 性が弱くなると考えられる。 上記実施例においては、正極活物質における主構成物質に L i [Mn。.45N i0.45 C OO.LOJ L i [Mn0.40N i 0.40C o0.2O2] を用いることを記載したが、 L i [ Mn0.425N i 0.425 C o0.iB0.05O2]、 L i [Mn 0.425N i 0.425 C o 0.1V0.05O2]S L i [ Mn 0.425N i 0.425 C 00. 10,05O2]、 L i [M n 0.425N i 0,425 C o 0, λΜ g 0,05O2]、 L i [M no.425N i o.425 C o 0.iC r 0.05O2]、 L i [M n 0- 425N i 0.25 C o 0- x T i 0.05O2] 、 L i [Mn 0425N i。.425C O o^L i 0.05O2] 等、 Mn, N iの一部を他の元素で固 溶置換した場合についても同様な効果が得られることが確認された。
また、 負極材料として人造黒鉛を用いた非水電解質二次電池について実施例を 挙げたが、 同様の効果がその他の炭素材料を使用した場合についても確認された
(実施例 8 - 1)
(スビネル構造を有するリチウムマンガン化合物の合成)
L i OH及び Mn 0
2を、 元素比 L i : Mn= 1. 08 : 1. 9 2の割合で含む 懸濁水溶液とし、 ロータリーエバポレータを用いて前記懸濁水溶液を減圧乾燥し 、 固形状の混合塩を得た。 前記混合塩を乾燥空気 (酸素分率 20%) の気流下、 温度 4 5 0°Cで 1 2時間仮焼成を行い、 続いて温度 8 0 0°Cで 2 4時間加熱処理 を行い、 L i
の組成のリチウムマンガン化合物 (I ) を得た。
(正極の作製)
複合酸化物 C 2 5、 リチウムマンガン化合物 (1)、導電剤であるアセチレンブ ラック及び結着剤であるポリフッ化ビニリデン (PV d F) を重量比 8 0. 75 : 4. 25 : 1 0 : 5の割合で混合し、 N—メチル一 2_ピロリ ドン (NMP) を加えて十分混練し、 正極ペーストを得た。 前記正極ペーストを厚さ 2 0 μπιの
アルミニウム箔集電体上の一方の面に塗布し、 約 25 °Cの常温中で自然乾燥後、 減圧下 130°Cで 1 2時間乾燥した後、プレス加工し、 1 cm2の円盤状に裁断し た。
(負極の作製)
負極材料である人造黒鉛 (平均粒径 6 zm、 エックス線回折法による面間隔 ( d002) 0. 337 nm、 c軸方向の結晶子の大きさ (L c) 55 n m) 及ぴポリ フッ化ビ リデン (PVdF) を重量比 9 5 : 5の割合で混合し、 N—メチルー 2—ピロリ ドン (NMP) を加えて十分混練し、 負極ペース トを得た。 次に、 前 記負極ペーストを厚さ 15 μ mの銅箔集電体上厚さ 12 μ mの電解銅箔の一方の 面に塗布し、 約 25°Cの常温中で自然乾燥後、 減圧下 130°Cで 12時間乾燥し た後、 プレス加工し、 1 cm2の円盤状に裁断した。
(非水電解質の調製)
エチレンカーボネート及びジェチルカーボネートを体積比 1 : 1の割合で混合 した混合溶媒に、含フッ素系電解質塩である L i PF6を lmo 1ノ1の濃度で溶 解させ、 非水電解質を作成した。 前記電解質中の水分量は 20 p pm未満とした
(コイン型電池の作製)
上述した部材を用いて、 前記したコイン型電池 (I型) と同様の構成のコイン 型電池を露点が _ 50°C以下の乾燥雰囲気下において作製した。 これを実施例 8-1の電池とする。
(実施例 8 - 2)
正極の作製において、複合酸化物 C 25、 リチウムマンガン化合物 (1)、 導電 剤であるアセチレンブラック及ぴ結着剤であるポリフッ化ビ-リデン (PVdF ) を重量比 76. 5 : 8. 5 : 10 : 5の割合で混合する以外は、 (実施例 8 - 1) と同様に、 コイン型電池を作製した。 これを実施例 8 - 2の電池とする。
(実施例 8 - 3)
正極の作製において、複合酸化物 C 25、 リチウムマンガン化合物 (1)、導電 剤であるアセチレンブラック及び結着剤であるポリフッ化ビニリデン (P V d F ) を重量比 5 9. 5 : 25. 5 : 10 : 5の割合で混合する以外は、 (実施例 8 - 1 ) と同様に、 コイン型電池を作製した。 これを実施例 8-3の電池とする。
(実施例 8 - 4)
正極の作製において、複合酸化物 C 25、 リチウムマンガン化合物 (1)、 導電 剤であるアセチレンブラック及ぴ結着剤であるポリフッ化ビニリデン ( P V d F ) を重量比で 42. 5 : 42. 5 : 1 0 : 5の割合で混合する以外は、 (実施例 8-1) と同様に、 コイン型電池を作製した。 これを実施例 8-4の電池とする。
(実施例 8 - 5)
正極の作製において、複合酸化物 C 25、 リチウムマンガン化合物 ( I )、導電 剤であるアセチレンブラック及び結着剤であるポリフッ化ビニリデン ( P V d F ) を重量比 25. 5 : 59. 5 : 10 : 5の割合で混合する以外は、 (実施例 8-1 ) と同様に、 コイン型電池を作製した。 これを実施例 8 - 5の電池とする。
(実施例 8 - 6)
正極の作製において、複合酸化物 C 25、 リチウムマンガン化合物 (1)、導電 剤であるアセチレンブラック及ぴ結着剤であるポリフッ化ビニリデン ( P V d F ) を重量比 8. 5 : 76. 5 : 1 0 : 5の割合で混合する以外は、 (実施例 8 - 1) と同様に、 コイン型電池を作製した。 これを実施例 8- 6の電池とする。
(実施例 8 - 7)
正極の作製において、複合酸化物 C 25、 リチウムマンガン化合物 (1)、 導電 剤であるアセチレンブラック及び結着剤であるポリフッ化ビニリデン ( P V d F ) を重量比 4. 25 : 80. 75 : 10 : 5の割合で混合する以外は、 (実施例
-1) と同様に、 コイン型電池を作製した。 これを実施例 8 - 7とする。 (比較例 8 - 1)
正極の作製において、 リチウムマンガン化合物 (1)、導電剤であるアセチレン ブラック及ぴ結着剤であるポリフシ化ビ-リデン (PVdF) を重量比 85 : 1 0 : 5の割合で混合する以外は、 (実施例 8-1) と同様に、 コイン型電池を作製し た。 これを比較例 8-1の電池とする。
(実施例 8 - 8)
正極の作製において、 複合酸化物 C 25、 導電剤であるアセチレンブラック及 び結着剤であるポリフッ化ビニリデン (PVdF) を重量比 85 : 10 : 5の割 合で混合する以外は、 (実施例 8-1) と同様に、 コイン型電池を作製した。 これを 実施例 8-8の電池とする。
(初期充放電)
実施例 8- 1〜8- 8,比較例 8-1の電池をそれぞれ多数個作製し、 初期充放電を 1 0サイクル行った。 このときの充電条件は、 電流 0. 1 I tA (10時間率)、 4 • 2 Vの定電流定電圧充電とし、 放電条件は、 電流 0. 1 I tA (10時間率) 、 終止電圧を 3. 0Vの定電流放電とした。
(低温高率放電試験)
温度 25 °Cにおける通常放電試験と、 温度一 10 °Cにおける高率放電試験とを 行った。 温度 25 °Cにおける通常放電試験は、 0. 21 tA (5時間率)、 4. 2 Vの定電流定電圧充電の後、 電流 0. 2 I t A (5時間率)、 終止電圧 3. 0Vの 定電流放電を行った。 温度— 10°Cにおける高率放電試験は、 まず温度 25°Cに おいて 0. 2 I t A (5時間率)、 4. 2 Vの定電流定電圧充電を行った後、 温度 一 10°Cにおいて電流 5. 0 1 t A (0. 2時間率)、 終止電圧 2. 5 Vの定電流 放電を行った。 25 °Cでの放電容量に対する— 10°Cでの放電容量の比を低温高 率放電性能 (%) として示した。 結果を表 13に示す。
(保存性能試験)
前記初期充放電後、 25°Cにおいて 0. 2 I tA (5時間率) の電流で 4. 2 Vの定電流定電圧充電を行った。 該充電後、 60°Cに設定した防爆構造の恒温槽 内に保存した。 7日後、 電池を取り出し、 前記初期充放電と同一の条件を用いて 放電及び引き続く充放電を行った。 保存後の該充放電で測定された放電容量の、 前記初期充放電で測定された放電容量に対する割合を算出し、 「容量維持率 (°/o) 」 して表 1 3に併せて示す。 表 1 3
複合酸化物 C 25と、 スピネル構造を有するリチウムマンガン化合物 (I ) と を併用した電池は、 α—N a F e O
2結晶構造を有する複合酸化物 C 25のみを 正極活物質に用いた実施例 8- 8の電池に比べ、 低温高率放電性能が優れることが ゎカゝる。
また、 複合酸化物 C 25と、 スピネル構造を有するリチウムマンガン化合物 ( I) とを併用した電池は、 スピネル構造を有するリチウムマンガン化合物 ( I) を単独で使用する場合と比較して、 60°C保存後容量維持率が高いことから、 高 温での保存性能に優れていることがわかる。 一般にスピネル構造を有するリチウ ムマンガン化合物は、 高温下で Mn種の溶解による容量劣化を引き起こすが、 正
極中に共存する複合酸化物の存在が M n種溶解の原因となる電解液中の酸成分を 中和する働きなどの効果を持つことによって、 M n種溶解を抑制しているものと 推定される。
なお、 スピネル構造を有するリチウムマンガン化合物を添加する効果は、 スピ ネル構造を有するリチウムマンガン化合物が前記規定の組成の範囲外であると、 例えば、 L i と M nとが量論組成のスピネル構造を有するリチウムマンガン化合 物では、 発揮することが困難となる。 これは、 リチウムマンガン化合物が充放電 時に相転移を経るので、 充放電サイクル性能が極めて劣るためである。
<産業上の利用可能性 >
本発明によれば、 高いエネルギー密度を有し、 充放電サイクル性能に優れた非 水電解質二次電池を製造できる正極活物質およびその製造方法、 非水電解質二次 電池用正極、 並びに、 高いエネルギー密度を有し、 充放電サイクル性能に優れた 非水電解質二次電池を提供できる。