JPH0284436A - 珪素含有多環状芳香族重合体並びにその製造方法 - Google Patents

珪素含有多環状芳香族重合体並びにその製造方法

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JPH0284436A
JPH0284436A JP23357588A JP23357588A JPH0284436A JP H0284436 A JPH0284436 A JP H0284436A JP 23357588 A JP23357588 A JP 23357588A JP 23357588 A JP23357588 A JP 23357588A JP H0284436 A JPH0284436 A JP H0284436A
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敏弘 石川
Yasuhiro Shioji
塩路 泰広
Masaki Shibuya
昌樹 渋谷
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、不融化、焼成により、機械的性質に優れ、且
つ耐酸化性、並びに複合材用マトリックスに対する濡れ
性が大幅に向上した炭素系無機繊維となる前駆体ポリマ
ー及びその製造方法に関する。
(従来の技術及びその問題点) 炭素繊維は、軽量でしかも高強度、高弾性であるため、
スポーツ・レジャー用品をはじめ、航空機、自転車、建
材など広い分野に亙ってその利用が図られている。
炭素繊維としては、ポリアクリロニトリルを原料とした
PAN系炭素繊維と、石油系、石炭系のピッチを原料と
する、所謂ピッチ系炭素繊維が知られている。
ピッチ系炭素繊維は、一般に強度がPAN系炭素繊維に
比べて劣るが、原料が安価なことから、強度を高める方
法について種々の検討がなされ、例えば、特開昭59−
223316号公報には、効果的にメソフェーズを生成
させ、紡糸時に配向させる方法が開示されている。
しかし、基本的には、炭素繊維は結晶性の繊維であるた
め、硬く、毛羽が発生し易く、また複合材料とする際マ
トリックスとの濡れ性も劣るという欠点がある。
そこで種々の炭素繊維の表面処理法が考案され、現在知
られている方法として、繊維に柔軟性を付与するととも
に、毛羽発生を抑制する目的で、ポリビニルアルコール
、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂のようなサイ
ジング剤を表面に塗布する方法や、マトリックスとの接
着性を向上させる目的でその表面を乾式又は湿式酸化処
理する方法等がある。
これらの処理のうち、特に表面酸化層を設ける方法では
、酸化時に繊維に損傷を与えるため、物性は低下する傾
向にある。更に、炭素繊維は500′Cを超える酸化雰
囲気中では、燃焼するため使用できない。
このような背景から、高強度、高弾性率を有し、しかも
マトリックスとの濡れ性、接着性が良好で、従来広範囲
の分野で使用されているPAN系炭素繊維よりも安価な
新繊維の開発が強(要望されてきた。
また、炭素繊維のより高温での耐酸化性を向上させるこ
とが種々の分野で強く望まれている。
この要望を満たす方法として、例えば、特開昭62−2
09139号公報、特開昭62−215016号公報に
記載された方法が提案されている。
これらの公報には、石炭系又は石油系ピッチとポリシラ
ンを混合・加熱反応させてオルガノボリアリールシラン
を合成し、それを紡糸、不融化、焼成により炭化珪素繊
維と炭素繊維の中間の性質を有する無機質繊維を製造す
る方法が記載されている しかし、上記方法で得られたオルガノボリアリールシラ
ンは有機溶媒不溶分を全く含まず、且つ、炭素繊維の強
度発現に最も重要な成分と言われているメソフェーズ状
態を含んでいない。
上記紡糸原料を、紡糸、不融化、焼成して得られる無機
質繊維は、条件によっては炭素の黒鉛結晶に相当する(
002)回折線は得られるものの、ピッチ繊維特有の配
向は認められず高弾性率のものは得られない。更に上記
公報の方法では、ピッチ成分が多くなる程、不活性ガス
中の耐熱性は向上するものの、耐酸化性は逆に低下し、
しかも機械的特性が著しく低下するという問題点がある
(問題点を解決するための手段) 本発明の目的は、上記問題点を解決しピッチ繊維の持つ
高弾性の特徴を有し、且つ強度、耐酸化性、複合材マト
リックスに対する濡れ性の優れた炭素系無機繊維の前駆
体ポリマーを提供することにある。
本発明によれば、 (A)結合単位(Si  CH2)及び結合単位(Si
−Si)から主としてなり、珪素原子の側鎖に水素原子
、低級アルキル基、フェニル基及びシリル基からなる群
から選ばれる側鎖を有する有機珪素重合体単位、 (B)骨格成分が主として縮合環構造よりなり、メソフ
ェーズ状態にある多環状芳香族化合物単位、及び (C)骨格成分が主として縮合環構造よりなり、光学的
等方相よりなる多環状芳香族化合物単位からなり、 前記(A)の珪素原子の少なくとも一部が、前記(B)
及び/又は前記(C)の芳香族環の炭素原子と結合して
いることを特徴とする珪素含有多環状芳香族重合体が提
供される。
さらに本発明によれば、 i)結合単位(Si  CH2)及び結合単位(Si−
Si)から主としてなり、珪素原子の側鎖に水素原子、
低級アルキル基、フェニル基及びシリル基からなる群か
ら選ばれる側鎖を有し、結合単位(Si  CH2)の
全数対結合単位(Si−−Si)の全数の比が1:0〜
20の範囲にある有機珪素重合体の珪素元素の少なくと
も一部が、石油系又は石炭系のピッチあるいはその熱処
理物であって、有機溶媒に対して不溶分を含まないピッ
チより得られた多環状芳香族化合物の芳香族環の炭素と
結合したランダム共重合体100重量部、及びif)石
油系又は石炭系ピッチを熱処理して得られるメソフェー
ズ又はメソフェーズと光学的等方相との両相からなる多
環状芳香族化合物(以下両者を総称してメソフェーズ多
環状芳香族化合物と言うことがある。)2〜3900重
量部を、200〜500℃の範囲の温度で加熱反応及び
/又は加熱溶融することを特徴とする珪素含有多環状芳
香族重合体の製造方法が提供される。
本発明の製造方法をまず説明する。以下の記載において
、「部」はすべて「重量部」であり、成分含有量の単位
としてのパーセント(%)は全て重量%である。
ランダム共重合体i)の合成原料の一つである結合単位
(Si−Si)及び結合単位(Si  CH2)からな
る有機珪素重合体は、公知の方法で合成することができ
、例えばジメチルジクロロシランと金属ナトリウムの反
応により得られるポリジメチルシランを、不活性ガス中
で400℃以上に加熱することにより得られる。この有
機珪素重合体の重量平均分子量(MtV)は、一般的に
は300〜1000で、M、が400〜800のものが
、優れた炭素系無機繊維を得るための中間原料であるラ
ンダム共重合体i)を調製するために特に好ましい。
もう一つの出発原料である多環状芳香族化合物は、石油
類の流動接触分解残渣油(FCCスラリーオイル)又は
その熱処理油より、軽質留分を除去して得られたピッチ
、ナフサクールより得られたピッチ、及びコールタール
ピッチ等石炭系ピッチであって、ベンゼン、トルエン、
キシレン、テトラヒドロフランなどの有機溶媒に可溶な
ものである。この有機溶媒可溶ピッチの重量平均分子量
(M8)は、一般的には200〜800で、M、1が2
50〜600のものが、優れた炭素系無機繊維を得るた
めの中間原料であるランダム共重合体i)を調製するた
めに特に好ましい。
原料として、上記溶媒可溶成分を用いる利点は、有機珪
素重合体とピッチとの使用割合の広い範囲において、低
融点且つ溶媒可溶のランダム共重合体が得られるため、
ランダム共重合体中の溶媒不溶不純物の濾別による精製
が可能であり、且つランダム共重合体i)とメソフェー
ズ多環状芳香族化合物ii)との加熱反応及び/又は加
熱溶融も、より広い範囲の割合で温和な条件で、しかも
均質に行うことができる。従って、得られた珪素含有多
環状芳香族重合体を紡糸する場合に、より低温での紡糸
が可能である。
ランダム共重合体i)は、有機珪素重合体に石油系又は
石炭系ピッチの溶媒可溶成分を添加し、不活性ガス中で
、好ましくは250〜500℃の温度で加熱反応させる
ことにより調製される。
ピッチの使用割合は、有機珪素重合体100部当たり2
〜1900部であることが好ましい。ピッチ成分の使用
割合が過度に小さい場合は、有機珪素重合体成分が多(
なり、メソフェーズを含むピッチとの相溶性が悪化し、
本発明の重合体から無機繊維を調製する場合、紡糸ドー
プにおける均一性が損なわれ、焼成糸の強度、弾性率が
低下し、また、その割合が過度に多い場合は、有機珪素
重合体成分が少なすぎるため、焼成糸のマトリックスに
対する濡れ性、耐酸化性が低下する。
上記反応の反応温度が過度に低いと、有機珪素重合体の
珪素原子と多環状芳香族化合物の芳香族炭素の結合が生
成しにく(なり、反応温度が過度に高いと、生成したラ
ンダム共重合体i)の分解及び高分子量化が激しく起こ
り好ましくない。
不活性ガスとしては、窒素、アルゴン等が好適に使用さ
れる。
ランダム共重合体i)の重量平均分子量(MW)は、−
船釣には200〜10000で、Mwが250〜800
0のものが優れた無機繊維を得るための前駆体ポリマー
(珪素含有多環状芳香族重合体)の原料として特に好ま
しい。
メソフェーズ多環状芳香族化合物if)は、例えば、石
油系又は石炭系のピッチを不活性ガス中で、300〜5
00℃の温度に加熱し生成する軟質留分を除去しながら
縮重合することによって調製することができる。
メソフェーズ多環状芳香族化合物ii)は、融点が20
0〜400℃の範囲にあり、また、重量平均分子量が2
00〜tooooである。ただし、この重量平均分子量
は、メソフェーズ多環状芳香族化合物ii)が有機溶媒
不溶分を含有するため、温和な条件で水添処理し、この
有機溶媒不溶分を有機溶媒可溶な成分に変えて後GPC
測定することにより求めた値である(有機溶媒不溶分を
含有する重合体の重量平均分子量は、上記と同様の処理
を施し求めた値である)。
メソフェーズ多環状芳香族化合物ii)の中でも、20
〜100%の光学的異方性度を有し、2〜60%のキノ
リンネ溶分並びに30〜100%のベンゼン、トルエン
、キシレン又はテトラヒドロフランに対する不溶分を含
むものが、機械的性能上優れた無機繊維用の重合体を得
るために特に好ましい。
ランダム共重合体i)とメソフェーズ多環状芳香族化合
物ii)を200〜500℃で加熱反応及び/又は加熱
溶融し、本発明の珪素含有多環状芳香族重合体を得る。
その際、ランダム共重合体i)の有機溶媒溶液を使用す
ることによりメソフェーズ多環状芳香族化合物ii)と
の混合をより均質に行うこともできる。
メソフェーズ多環状芳香族化合物ii)の使用割合は、
ランダム共重合体i) 100部当たり2〜4000部
であることが好ましく、2部未満では、生成物における
メソフェーズ含有量が不足するため、上記生成物からは
高弾性の焼成糸が得られず、また、4000部より多い
場合は、珪素成分の不足のため、生成物から得られる無
機繊維のマトリックスに対する濡れ性、耐酸化性が低下
する。
上記溶融混合温度が200℃より低いと不融部分が生じ
、系が不均一となり、焼成糸の強度、弾性率に悪影響を
及ぼし、また、溶融混合温度が500℃より高いと縮合
反応が激しく進行し、生成重合体が高融点となり、重合
体の紡糸が著しく困難となる。
次に、本発明により得られた珪素含有多環状芳香族重合
体について説明する。
本発明により得られた珪素含有多環状芳香族重合体は、
構成成分(A)、(B)及び(C)からなり、構成成分
(A)の珪素原子の少なくとも一部が、構成成分(B)
及び/又は構成成分(C)の芳香族環の炭素原子と結合
している。構成成分(A)と構成成分(B)及び構成成
分(C)の総和との重量比率が1 ? 0.1〜200
、且つ構成成分(B)と構成成分(C)の重量比率が1
:0.02〜4であることが好ましい。構成成分(A)
と構成成分(B)及び構成成分(C)の総和との重量比
率が0.1未満では、珪素含有多環状芳香族重合体中の
メソフェーズ成分が不足し、この重合体より得られる無
機繊維は、強度、弾性率が低いものとなり、また、上記
割合が200を越えた場合は、珪素含有多環状芳香族重
合体中の有機珪素成分の不足により、この重合体から得
られる無機繊維の耐酸化性が低下し、さらに上記繊維の
FRPマトリックスとの濡れ性が低くなる。
また、(B)に対する(C)の重量比率が0.02未満
では、珪素含有多環状芳香族重合体の溶融紡糸に際し、
曳糸性の低下、ドープの粘度むらによる断糸等、紡糸が
著しく困難になり好ましくなく、上記割合が4を越えた
場合は、珪素含有多環状芳香族重合体中のメソフェーズ
成分の不足により重合体から得られる無機繊維の強度、
弾性率が低いものとなる。
本発明の珪素含有多環状芳香族重合体は、珪素原子を0
.25〜40%含有しており、重量平均分子量が200
〜10000で、融点が180〜400℃である。
珪素含有多環状芳香族重合体中の珪素原子含有量が0.
25%未満では、重合体から得られる無機繊維における
Si、C10よりなる非晶相又はβSiC超微粒子の量
が少なすぎるため、FRPマトリックスに対する濡れ性
及び繊維の耐酸化性の向上が顕著に表れず、40%を越
えた場合は、上記無機繊維中のグラファイト超微粒結晶
の配向による高弾性、非酸化性雰囲気中での耐熱性向上
が達成できず、SiC繊維と何ら変わらないものになっ
てしまう。
珪素含有多環状芳香族重合体の重量平均分子量が200
より低いものは、実質的にメソフェーズをほとんど含ん
でいないため高弾性の焼成糸を得ることはできず、to
oooより大きい場合は、高融点となり紡糸困難である
珪素含有多環状芳香族重合体の融点が180℃より低い
場合は、実質的にメソフェーズを含んでいないうえ、こ
の重合体を紡糸して得られるプレカーサー糸は不融化時
に融着しやすく、強度、弾性率の高い焼成糸は得られず
、400″Cより高い場合は、この重合体を紡糸する際
に重合体の分解が起こり、紡糸が困難となる。
また、珪素含有多環状芳香族重合体は、ベンゼン、トル
エン、キシレン、テトラヒドロフラン等の有機溶媒に対
する不溶分を10〜98%含有しており、且つ室温にお
ける光学的異方性度が5〜97%であることが好ましい
珪素含有多環状芳香族重合体は、上記有機溶媒不溶分が
10%未満又は光学的異方性度が5%未満では、溶融紡
糸する際、メソフェーズの繊維軸方向への配向がほとん
ど起こらず、従って得られたプレカーサー糸を不融化、
焼成しても低強度、低弾性率の繊維しか得られず、また
、上記有機溶媒不溶分を98%より多く含有するか、光
学的異方性度が97%より大きい場合は、メソフェーズ
が過多となり、重合体の紡糸が困難となる。
本発明の珪素含有多環状芳香族重合体は、加熱により溶
融するので無機繊維の前駆体として用いることができる
(効果) 本発明による珪素含有多環状芳香族重合体は、重合体中
に有機珪素共重合体及びメソフェーズ多環状芳香族化合
物を含有するため、この重合体を溶融紡糸、不融化、焼
成することにより、超微粒子のグラファイト結晶上にS
i、C1及びOからなる非晶質及び/又はβ−SiC超
微粒子が分散した構造の高強度、高弾性にして、しかも
プラスチックとの濡れ性に優れた炭素系無機繊維を得る
ことができる。このように、機械特性とプラスチックと
の濡れ性を同時に満足できる繊維は従来存在しなかった
ため、特にFRP用の用途の開発が大きく期待される。
また、本発明による繊維は、炭素系繊維の高温酸化雰囲
気での使用を可能とすると共に、本発明の重合体の成形
加工により耐酸化性炭素系材料を得ることができる。ま
た、本発明は、ピッチの有効利用の観点からも資すると
ころ大なるものがある。
(実施例) 以下実施例によって本発明を説明する。
参考例1 51の三ロフラスコに無水キシレン2.51及びナトリ
ウム400gを入れ、窒素ガス気流下でキシレンの沸点
まで加熱し、ジメチルジクロロシラン11を1時間で滴
下した。滴下終了後、10時間加熱還流し沈澱物を生成
させた。沈澱を濾過し、メタノールついで水で洗浄して
、白色粉末のポリジメチルシラン420gを得た。
このポリジメチルシラン400gを、ガス導入管、攪拌
機、冷却器及び留出管を備えた31の三ロフラスコに仕
込み、攪拌しながら50戚/分の窒素気流下に420℃
で加熱処理して、留出受器に350gの無色透明な少し
粘性のある液体を得た。
この液体の数平均分子量は蒸気圧浸透法で測定したとこ
ろ470であった。
この物質の赤外線吸収スペクトルを測定したところ、6
50〜900cm−’と1250cm−’に5i−CH
3の吸収、2100cm−’に5i−Hの吸収、102
102O’付近と1355cm−鴨こ5i−CH。
−Siの吸収、2900cm−’と2950cm−’に
C−Hの吸収が認められ、またこの物質の遠赤外線吸収
スペクトルを測定したところ、380cm−’にS i
−3!の吸収が認められることから、得られた液状物質
は、主として(S 1−CHz )結合単位及び(Si
−−Si)結合単位からなり、珪素の側鎖に水素原子及
びメチル基を有する有機珪素重合体であることが判明し
た。
核磁気共鳴分析及び赤外線吸収分析の測定結果から、こ
の有機珪素重合体は(S i −CH,)結合単位の全
数対(Si−−Si)結合単位の全数の比率がほぼ1:
3である重合体であることが確認された。
上記有機珪素重合体300gをエタノールで処理して低
分子量物を除去して、数平均分子量が1200の重合体
40gを得た。
この物質の赤外線吸収スペクトルを測定したところ、上
記と同様の吸収ピークが認められ、この物質は主として
(Si  CH2)結合単位及び(Si−Si)結合単
位からなり、珪素の側鎖に水素原子及びメチル基を有す
るを機珪素重合体であることが判明した。
核磁気共鳴分析及び赤外線吸収分析の測定結果から、こ
の有機珪素重合体は(S i  CH2)結合単位の全
数対(Si−Si)結合単位の全数の比率がほぼ7:l
である重合体であることが確認された。
参考例2 石油留分のうち、軽油以上の高沸点物をシリカ・アルミ
ナ系分解触媒の存在下、500℃の温度で流動接触分解
・精留を行い、その塔底より残渣を得た。以下この残渣
をFCCスラリーオイルと呼ぶ。
このFCCスラリーオイルは、元素分析の結果、炭素原
子対水素原子の原子比(C/H)が0.75で、核磁気
共鳴分析による芳香炭素率が0.55であった。
実施例1 (第1工程) 参考例2で得られたFCCスラリーオイル100gを窒
素ガス気流下400℃に加熱し、同温度における留出分
を留去後、72gの残渣を得た。
この残渣を500厩のキシレンに溶解し、不溶分4gを
分離除去後濃縮し、ピッチの30%キシレン溶液を得た
上記ピッチの30%溶液50idに1.参考例1で得た
有機珪素重合体の60%キシレン溶液50m1を加え攪
拌しながら昇温し、キシレンを留去後400℃で6時間
反応させ、18gの有機珪素重合体−多環状芳香族反応
生成物(ランダム共重合体)を得た。
この反応物は赤外線吸収スペクトル測定の結果、有機珪
素重合体中に存在する5i−H結合(IR: 2100
cm−’)の減少及び新たな5i−C(ベンゼン環の炭
素)結合(IR:1135印−1)の生成が認められる
ことより有機珪素重合体の珪素原子の一部が多環状芳香
族環と直接結合した部分を有するランダム共重合体であ
ることがわかった。
また、この共重合体は、キシレン不溶部を含まず重量平
均分子量は1810、融点は225℃であった。
(第2工程) 参考例2で得られたFCCスラリーオイル400gを窒
素ガス気流下450℃に加熱し、同温度における留出分
を留去後残渣を200“Cにて熱時濾過を行い、同温度
における不融部を除去し、軽質骨除去ピッチ180gを
得た。
得られた軽質骨除去ピッチ180gを窒素気流下、反応
により生成する軽質分を除去しながら400℃で6時間
重縮合を行い、熱処理ピッチ90gを得た。この熱処理
ピッチは融点260℃、キシレン不溶分88%、キノリ
ンネ溶分7%を含有しており、研磨面の偏光顕微鏡観察
による光学的異方性が85%のメソフェーズピッチであ
った。
(第3工程) 第1工程で得られたランダム共重合体40gと第2工程
で得られたメソフェーズピッチ80gを窒素雰囲気下3
50℃で1時間溶融部合し、均一な状態にある珪素含有
多環状芳香族重合体を得た。
この珪素含有多環状芳香族重合体は、光学的異方性度が
44%、キシレン不溶分が59%、融点が240℃であ
り、温和な条件下で水添し、ゲルパーミユエイションク
ロマトグラフィー(GPC)により重量平均分子量(M
、)を測定したところ、M、=1380であった。
この珪素含有多環状芳香族重合体を空気中、1000℃
に加熱し、得られた灰分にアルカリ溶融、塩酸処理を施
し、水に溶解後、その水溶液について、高周波プラズマ
発光分光分析装置(ICP)を用い珪素濃度測定を行っ
たところ、上記珪素含有多環状芳香族重合体中の珪素含
量は、11.0%であった。
上記重合体を紡糸ドープとし、口径0.3 mmのノズ
ルを用い溶融紡糸した。得られたプレカーサー糸を空気
流通下、300℃で不融化し、アルゴン気流下1300
℃で焼成し、炭素系無機繊維を得た。
この繊維の糸径、引張強度、引張弾性率は、それぞれ1
2μ、160Kg/胴”   13L/胴2であった。
実施例2〜4 実施例1の第1工程の方法により得た有機珪素重合体と
軽質骨除去ピッチの仕込み比及び共重合条件、実施例1
の第2工程における熱処理条件、実施例1の第3工程に
おける仕込み比、溶融混合(溶融縮合)条件を種々選択
し珪素含有多環状芳香族重合体を得た。結果を実施例1
の結果と併せて第1表に示す。いずれの実施例において
も得られた珪素含有多環状芳香族重合体は、いずれも光
学的異方性を示し、キシレン不溶分を含有するにもかか
わらず比較的低融点で紡糸可能なドープであった。
比較例1 実施例1で得た軽質骨除去ピッチ100gに参考例1で
得た有機珪素重合体50gを加え400℃で6時間反応
し、79gの有機珪素重合体−多環状芳香族反応生成物
(ランダム共重合体)を得た。
得られた共重合体は融点が252℃1珪素含有率が15
%で、平均重量分子it (M、 )は1400であり
、キシレン不溶分を含まず、メソフェーズ部分も存在し
なかった。
比較例2 比較例1で得られた重合体を実施例1と同条件下で紡糸
、不融化、焼成を行い焼成糸を得た。各々の繊維の糸径
、引張強度、引張弾性率は、それぞれ、16μ、75 
kg/rum” 、5. Ot 7mm”であった。
また、繊維断面は何ら配向した構造を含んでいなかった

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)(A)結合単位(Si−CH_2)及び結合単位
    (Si−Si)から主としてなり、珪素原子の側鎖に水
    素原子、低級アルキル基、フェニル基及びシリル基から
    なる群から選ばれる側鎖を有する有機珪素重合体単位、 (B)骨格成分が主として縮合環構造よりなり、メソフ
    ェーズ状態にある多環状芳香族化合物単位、及び (C)骨格成分が主として縮合環構造よりなり、光学的
    等方相よりなる多環状芳香族化合物単位からなり、 前記(A)の珪素原子の少なくとも一部が、前記(B)
    及び/又は前記(C)の芳香族環の炭素原子と結合して
    いることを特徴とする珪素含有多環状芳香族重合体。
  2. (2)i)結合単位(Si−CH_2)及び結合単位(
    Si−Si)から主としてなり、珪素原子の側鎖に水素
    原子、低級アルキル基、フェニル基及びシリル基からな
    る群から選ばれる側鎖を有し、結合単位(_Si−CH
    _2)の全数対結合単位(Si−Si)の全数の比が1
    :0〜20の範囲にある有機珪素重合体の珪素元素の少
    なくとも一部が、石油系又は石炭系のピッチあるいはそ
    の熱処理物であって、有機溶媒に対して不溶分を含まな
    いピッチより得られた多環状芳香族化合物の芳香族環の
    炭素と結合したランダム共重合体100重量部、及び ii)石油系又は石炭系ピッチを熱処理して得られるメ
    ソフェーズ状態又はメソフェーズと光学的等方相との両
    相からなる多環状芳香族化合物2〜3900重量部を、 200〜500℃の範囲の温度で加熱反応及び/又は加
    熱溶融することを特徴とする珪素含有多環状芳香族重合
    体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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